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アメとムチ

 今回、魔法界?の説明が多々含まれます。

そのため、若干アレクセイ君の私情入り説明が長いです。


 あらかじめ、どうかご了承下さいませ<(_ _)> 

 「ぶっ……あははははは!ははは!ごほっごへほっ」


 私は現在、お腹を抱えて笑われている。伯爵の思う壺なのはわかっていた。もし許されのるならば、帰城次第、ナジアス様にこのやるせない気持ちをぶつけたい。


 私はただ、伯爵にからかわれただけなのかもしれない。



 「あ~、腹筋が苦しい!やっぱり君、面白いね!うん。合格だよ!」


 (…え?弟子にしてくれるのだろうか!)ドキドキ


 自分からは王子の従者という立場上、言えないが、向こうから打診があったなら話は別かもしれない。優秀な魔法使いの弟子にはなかなかなれるものではないので、お偉い方に従事する者は、魔法使いから望まれれば、主のために修行に出してもらえる事も少なくないのだから。



 「はい、ミレーネのパンツ。君の見事な忠誠心に感動したよ!」


 ………。パンティーの方だった。鬼畜伯爵に少しでも淡い期待を寄せるだけ、無駄なことだった。


 …何が感動しただ。涙はながしているが、笑い涙じゃないか。どこに感動したら笑う人間がいるのだろうか。…とは言え、パンティーは貰っておこう。


  私はミレーネ様の花柄の刺繍が施された可愛らしいパンティーを手に入れた。



 「じゃ、ナジアス殿下によろしくね!」


 そのまま伯爵は去っていった。


 (私は“また”弟子になる機会を逃してしまった)


 エンドロイド国では、魔法使いは弟子を2人までしか持つことが許されていない。魔法使いの力は道を違えると、悪魔にもなりうる。彼らは増えすぎても、減りすぎても国にとって脅威となるのだ。


 現在、国内の高名な魔法使いには、皆弟子がいる状態だ。今年はなぜか魔力持ちの者が多く、倍率がかなり高った。その中で、私はレイデオス様という、国一番の魔導師と名高い方から指名を頂き、指南を受ける事になって“いた”。


…だが、それも性悪な王妃様に邪魔をされて、白紙になってしまった。


 あの女はナジアス様のプラスになるような事があれば絶対に阻んでくる。

決して尻尾を出さず、裏で画策するのが得意な欲望のままに生きる女狐である。


 このままでは、いつかナジアス様の身に危険が迫っても私には対処出来ないだろう。女狐許すまじ!!


 普通、私くらいの年齢の者は師を持っている頃なのに、私が知っているのは、護衛に役立つ、魔法教本に載っているようなポピュラーな術だけだ。

 女狐が何をしたかはわからないが、レイデオス様の一件以来、優れた魔法使いからオファーが入ることはなかった。

 

 (はぁ…鬼畜でもいいから優れた師が欲しい…)


 

 意気消沈のままお城に帰ると、ナジアス様のお部屋に直行した。


 早くパンティーを手放したかったし。


 殿下に見せると、『けしからん!』と良いながらも、『まぁ…男として、その着眼点は悪くないがな』と、なぜか“預かる”という名目でポケットに仕舞われた。嬉しそうにしながら…。

 

 主はムッツリスケベ確定だ。

 

 「次に期待しているぞ!」

 

 「畏まりました」

 …次もあるのか。伯爵には屋敷に潜入していた事がバレバレであったし、どうすれば良いものか。



 そこで、ふと思い出したようにナジアス様は言われた。

 

 「それにしても、お前、あのイルファン伯爵から弟子にしたいと望まれるなんて大したものだな。さすが俺の従者だ!」


 「…恐れ入ります」

 (なんだってぇえぇぇえぇえぇぇぇーーー!)

 ビックリしすぎて、心臓が飛び出るかと思った。その件に関しては、報告をしていない。なのに、殿下は知っていた。と、という事は…


 「先程、イルファン伯爵から直々に俺の所に打診があった。伯爵に恩を売り、俺の存在をアピールするいいチャンスだと思わないか?これを機にミレーネ嬢とも交流が持てれば素晴らしい!!」

 

 この流れはもしかして…


 「近い内に、正式にイルファン伯爵邸を訪ねるぞ!いいな!」


 「畏まりました」

 (っしゃあ!)

 心中でガッツポーズをした。

 アレクセイ君は必要なことだけしゃべるため、クールに見えますが、心の中は外見とのギャップが激しいです。

 そんな一面が外にも出てしまうくらい、弄っていきたいと思います(ノ*´ω`*)


 お読み下さり、ありがとうございました!

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