52 【 王太子レオナルドside~No.3~ 】
~王太子レオナルドside★No.3~舞踏会編~
城に戻り早速父上と母上に婚約の件でお会いしたいとお伺いをたてる。御二人とも公務の為、夜にしか時間が取れないと連絡が入る。
ならば先にセルカークのところへ行き協力を求めよう。リアについて調べるにはセルカークに任せるのが確実だ。私一人ではなかなか難しい。
セルカークは独自の諜報機関を持っていて、その機関はとても優れている。早急に行動してくれるだろう。
『ルーク。私だ。レオナルドだ。入ってもいいか?』
ドアをノックし入室の許可をもとめる。
『『兄様!レオ兄様~!!!どうぞお入りください!!断りを入れず、いつでも入って構いませんよと言ってるではありませんか!さぁ、さぁ。どうぞ!!只今お茶を入れさせますから!』』
セルカークは弾けんばかりの笑顔で自らドアを開けて迎えいれてくれた。セルカークとは従兄弟同士で3つ歳が離れている。
幼い頃に母親の大公妃を亡くしていて、私の母上が母親代わりとして育て、兄弟のように幼少から共に過ごしてきた。セルカークは私を兄と慕い、私も実の弟のように可愛がり守ってきた。
セルカークはとても明るく、優しい性格で、私が辛いときには常に側にいて助けてくれていた。今は逆に私の為に力を尽くし支えてくれている。私にとって欠けがえのない存在なのである。
『『兄様体調はいかがですか。今日は顔色がよろしいようですね。』』
『あぁ!やはりわかるか!今日はとても体調が良いんだ!こんなに気分がいいのは子供の頃以来だよ!』
『『まさか!……兄様の唯一の方が…………』』
『ハハ!そうだ!そうなんだ!見つかったよ!あの時……エメラドーナで出会ったあの少女を見つけたんだ!!』
『『兄様を救ってくれる方が……?……本当に……本当に……良かっ……た……。』』
『泣くな……ルーク……』
私の辛い時期を長年見てきたセルカークは感極まって、涙を流している。そして、極上の笑みを浮かべ““ 良かった……良かった ””と繰り返し言っていた。セルカークの姿に私も目頭が熱くなる。
セルカークが落ち着くのを待ち本題に入る。
『セルカーク。君に頼みたいことがあるんだ。』
『『はい。兄様。何なりとお申し付けください。』』
『彼女ついて調べてはくれないだろうか。彼女はリアという名で城下町の女神の噴水前に店があり、雑貨屋を営んでいる娘だ。““アルコバレーノ””という店だ。彼女について調べて欲しいのだ。』
『『……!?平民の娘なのですか!』』
『いや。平民の娘ではないと思う。彼女は魔法を扱えるのだ。』
私は昨日のリアとの出来事を詳細にセルカークに話すことにした。
『不思議な力を持つ女性の話を聞き、城下町にある彼女の店ま確かめに行くことにした。彼女は店には居らず、戻るまで待っていたのだが、その際にいつもの発作が起こってしまった。治まることがなく苦しんでいたところに彼女が現れ、光魔法を使い癒してくれた。意識を失った私を介抱し助けてくれたのだ。』
『あの時……彼女が居なければ私は力を抑えきれず……今この場にはいなかったかもしれない。光魔法は特殊な力だから平民であったとしても現れる能力かもしれない。だか、どうやら他にも四属性の魔法を使えるようなのだ。私が意識を失ったあとに風魔法を使い店まで運んだと言っていた。彼女に触れてみたら四属性の魔力の流れが感じ取れた。故に、彼女は全ての属性の魔法と光魔法を操れる女性であることから貴族であると考えられる。それもかなりの高位貴族だろう。』
『『なるほど……その女性がどこの家紋のご令嬢なのかを私がお調べすればよろしいのですね。畏まりました。早急にお調べ報告致します。しかし、その方のおかげで兄様は救われ回復されたのですね。本当に良かった!私の大切な兄様を助けて下さった方なのですから、これからは““姉様””とお呼びしなければなりませんね★』』
『ハハ!姉上……セルカークの姉上か!!それはいいな!』
『だかなー……その女性はまだ13歳なんだよ。』
『『は……?はい??今なんとおっしゃいましたか?……そんな……兄様……13……???……13歳ですか………成人前?……まさかご冗談を…………』』
『いや。冗談ではない。彼女はまもなく14になり、成人を迎えるようだ。』
『『…………。私の3つ下となりますか……では、国の令嬢を確認いたしましょう。』』
『ああ。頼む。もしかしたら国の令嬢ではないかもしれない。彼女の話だと光魔法の発現後に、身の危険を感じて逃げて来たようなのだ。この国の人間ではないからこの力が知られればこの国から去らねばならないのだと言っていた。』
『『ならば、この国の令嬢と平行し、他国の令嬢も確認することに致します。我が機関にお任せ下さい!』
『『あの……兄様……グランツ公爵の令嬢との婚約はいかがなさるおつもりですか。父上から公爵令嬢との婚姻は必然であり、兄様との婚約の準備が整いつつあるとお聞きしておりましたので……』』
『公爵令嬢とは婚姻を結ばない。父上と母上には夜にでも話をするつもりだ。私の唯一が現れたというのに唯一ではない女と婚姻などあり得ない。婚約前なのだ……お二人も許してくださるだろう。』
『『そうですよね。私もこの政略めいた婚姻は初めから反対だったのです!兄様には愛する方と末永く幸せになっていただきたいと願っていたのです。兄様の為に全力でお調べ致します!!私も早く姉様となられる方にお会いしたいです!』』
『ありがとう、ルーク。きっと彼女のことを気に入るよ!自分のことより周りの人を助けることに力を惜しみ無く使い尽くしてくれる。優しくて聡明で本当に美しい女性なんだ。見てくれ!この御守りを……彼女の癒しの魔法が込められている。私を思って作ってくれたものなのだ。心の美しさが溢れていて、皆を惹き付けているのかもしれないな。』
『ルーク……一つ心配なことがある。彼女と別れる際、町中の男性が彼女を熱い眼差しで見ていたのだ。彼女が奪われたり、危ない目に遭わないか………恋や愛に鈍い彼女が騙され、酷い目に遇うのではないかと……外見は大人に見えるが、まだ大人になりきれていない娘なのだから……とても、とても心配なんだ……』
『『そちらも機関の者に見張らせ、いざという際は姉様をお守りいたしましょう。本当に大切で愛しい方なのですね。兄様の緩んだお顔を見るのは初めてです!兄様が幸せそうで私も嬉しいです。』』
『ああ!ルークありがとう。頼むよ!』
『『はい。お任せ下さい。』』
その後はセルカークと和やかに談笑し楽しい時間を過ごした。
その日の夜……父上と母上に ““ 公爵令嬢との婚姻は結びたくない ”” と申し上げた。
しかし、お二人とも認めてはくださらなかったのだ。準備は着々と進んでいる。今さら無かったことには出来ないと……
私は愛する女性を自分の妻に迎えたい愛のない婚姻は嫌だと話しても……首を横に振るばかり……なぜだ!なぜなんだ……リアのことを伝えたいが、彼女の情報がない状態で話すのはかえって危険だ。どうしたらいいのか。
『『レオナルド。聞きなさい。公爵家との婚姻は我が王国を守るために必要なことである。レオナルドを救うことにも繋がるのだ。国民を守る王家の役割を忘れてはならない。婚姻の話が出た際、公爵家の令嬢からは断りの返事をもらったのだ。しかし、最終的には令嬢から渋々承諾を得た事柄だ。こちらから無理を言って何度も願い出た手前、今さら無かったことしたいとは言えないだろう。自分の立場を理解しなさい。この話は以上だ。』』
『母上……』母上に助けを求めるが首を横に振り駄目だと言う……
父上と母上は私を残し部屋を出ていった。なぜだ……どうしたらいいのだ……しばらく茫然として動くことは出来なかった……
セルカークが私の婚姻の件を心配し謁見室に顔を出した。
『『兄様?レオ兄様……??いかが致しましたか?公爵令嬢との婚約はどうなりましたか。』』
『……認めてはくださらなかったのだ……』
悔しくてどうしようもない気持ちを自身の太ももにぶつけ、拳を叩きつけた。
『『兄様……』』
『『ならば、公爵令嬢があちらから断りたくなるようにすればよろしいのではないですか!!あちらも兄様がどのような方か知らないのですから、巷で言われている兄様の名称 ““ 完璧冷徹最強王太子 ”” を旨く使わせていただきましょう!舞踏会の日に初めてお会いになると言っていましたよね。その際に傍若無人に振る舞い、嫌われてしまえばよろしいのではないでしょうか!』』
『!!そうだな……父上たちからはお叱りを受けるかもしれないが……ルークの案に乗ろう!!』
二人はがっちりと握手しニヤリと笑った。
舞踏会の日になり、セルカークから “リア” についての最終報告を受ける。
あれから……何度も城下へ足を運びリアに会いに行ったのだが、彼女と会うことは一度もなかったのである。
セルカークの諜報機関も彼女の姿を確認出来なかった。店にいる気配がしたと報告を受け慌ててリアの店に行くのだが、私が到着する頃には気配がなくなっていた。
そして、どこの令嬢なのか一切わからなかった。我が王国にも他国にもリアの容姿に当てはまる令嬢はいなかった。セルカークの諜報機関を使ってもわからないとは……
『リア……君は一体どこの誰なんだ……今……君はどこにいる……私にはもう時間がないのに……』
前のような発作は出なくなったものの、リアに会えなくなってから体調が思わしくないと感じる。そして心にぽっかりと穴が空いたかのような喪失感に占められる。
『『王太子殿下、セルカーク殿下。失礼致します。ご準備か整いましたので御迎えに上がりました。どうぞこちらへ……』』
『ああ。いま行く。』
『『さぁ!““完璧冷徹最強王太子殿下””もとい……レオナルド王太子殿下!行きましょうか!!』』
セルカークがいたずらっ子の笑みを浮かべ促す。
よし!いざ冷徹王太子を演じる時がきたようだ。思いっきり公爵令嬢に嫌われてこようではないか!
二人は悪い笑みを浮かべながら会場へ向かった。
『『グランツ公爵閣下、並びにグランツ公爵子息・クリストファー卿。並びにアリシア嬢。』』
公爵家はその紹介に一礼をして階段をゆっくり降りていく。
あのご令嬢が公爵の娘……アリシア嬢か……
確かに美しいな。俯いていて表情は読み取れないが、金色のふわりとした金糸のような髪にまるで宝石を埋め込んだような紫色の瞳。瞳と同じ色のドレスと靴を纏い、私の色である銀のダイヤをふんだんに鏤めている……
父上と母上がアリシア嬢に送ったと言っていたな。まったく、虫酸が走る……
アリシア嬢が階段を降りる際に王族の席に目を向けた。父上たちは満足そうに微笑んでいて右手を挙げて応えている。
アリシア嬢は階段を降りながら、こちらをじっと見つめていた。私を見極めようとしているのか……
アリシア嬢の紫の瞳と私の黒い瞳が重なった。
『!!!!!!!!!!!』
『彼女は……まさか……いや違うだろう……そんな訳がない。』
公爵令嬢は明らかに動揺を隠すことが出来ず目を反らしうつむいた。私の抱いた小さな疑問が頭を過る……アリシア嬢が階段下に着きこちらへ挨拶に来るまでじっくりと観察するように目で追っていた。
デビューを迎えた子息、令嬢が家族と共に王族の元へ挨拶にくるはずだ。その際にアリシア嬢を近くで確認できるだろうか。
グランツ公爵がデビューを迎えた息子と娘を紹介している。しかし、アリシア嬢はうつむき、深く頭を下げたまま動かずこちらに目線を向けることはない。令嬢の顔は確認できない。
父上から声が掛かり二人は声を揃え返事をした。続いて母上も嬉しそうに二人に話掛けている。
「はい、王妃様。温かいお言葉、お心遣いありがとうございます。そして、本日の為に国王様と王妃様より、ドレス一式を賜りましたこと、大変嬉しく存じます。わたくしの一生の宝であり大切にさせていただきたく存じます。」
アリシア嬢が口を開きお礼を申し上げている。更に深く上品にお辞儀をしていた。
彼女の……リアの声に似ている……あの所作もリアのようだ……まさかアリシア嬢がリアなのではないかと頭の中で反芻している。
『あちらに座っているのが私達たちの息子、王太子のレオナルドよ。せっかくだから、アリシアちゃんのデビュタントの思い出に、二人でダンスをしてきなさいな!!』
母上が私を紹介しながらアシストをくれた。まずは近くで確認するのがいいだろうな。いつの間にか、公爵令嬢がリアであったのならいいのに……という感情が芽生えていた。
「…………………えっ………と……その……」アリシア嬢はどうしたらよいのか。困っているように見える。一度側で確認しなければならない。断られる訳にはいかないのだ……
『母上、アリシア嬢が困っているではありませんか。しかしながら、私も彼女に興味がありますので挨拶が終了したのち、改めてアリシア嬢に申し込みをさせていただくことと致します。母上、よろしいですね?』
アリシアは呆然としている。父上たちは微笑んでいる。
セルカークは驚いた様子で私の方を見たのだか、その後、鬼の形相でアリシア嬢を睨みつけていた。セルカークに公爵令嬢がリアかも知れないと伝えるのは確実なものがわかってからにしよう。
先ほどからアリシア嬢はため息をつき、大きなカーテンと巨大な花瓶が置いてあるテーブルに身を潜めている。目立たないようにしているつもりなのだろう。
アリシア嬢の容姿ならば難しいだろうに……自分の表情が少し緩んでいるのを感じた。
見れば見るほどリアの行動と重なり、もうアリシア嬢から目が離せなくなっていたのだ。
数分前まで表情が暗くどんよりとしていて、周りが近付けないような雰囲気を醸し出していたのに……今は花瓶にささっていた紫の花に興味を示し夢中になっている。
くんくんと匂いを嗅んでみたり、指で触ってみたり、頬にすりすりしたり、花の裏はどうなっているのかとしゃがんで下から眺めてみたり……と……
しまいには辺りを警戒しつつ、花瓶から一輪抜き自分の髪に差し込んでいた。更に、花びらを五枚ほど……葉っぱを二枚ほど取りハンカチに包みドレスの中にしまっているではないか。
時折、ポケットの中を覗き満足そうに、嬉しそうに表情を明るくしている。
ハハハ!その姿に、その行動に自然と笑いが汲み上げてくる。
なんて可愛らしい……愛らしい姿なのだと心の中が温かい感情で満たされていた。
そんな可愛らしいアリシア嬢の姿に周りにいた貴族の子息たちがそわそわし始め、お近づきになろうと声を掛けようとしていたのだ。
私はアリシア嬢の元へ急ぎ、近付いていく。声を掛けようとしていた子息たちは壁際にさっと避ける。私が会場下に降りてくるとは思っていなかったのだろう。
これは御近きのチャンスであると子息、令嬢たちは私の目に留まろうと必死に行動しているようだ。
利益目的で近付く者は嫌いだ。威圧的な態度をとり、声を掛けようとすれば鋭い目付きで睨みつける。私の態度に恐れをなし、私の行くべき道がひらけていく。
アリシア嬢は逃げようと慌てふためいている。右には花瓶があり、左と後ろは壁とカーテン。前からは私が……逃げられないだろうな。
『アリシア嬢、お待たせしてしまいました。改めて君に申し込ませていただく……私とファーストダンスを踊ってくれないか。』
「………はい、殿下。……喜んで………」
私の差し出した手にそっと手を添えて美しいカーテシーをした。その美しいアリシア嬢のお辞儀に周りからは詠嘆の声がもれている。
アリシア嬢に触れた瞬間……リアの魔力の流れと完全に一致し、アリシア嬢がリアであると確信した。
やはりアリシア嬢であったか……我が国の公爵令嬢……私の隣に立てる立場の家柄……あの時、公爵令嬢との婚姻について、父上、母上が反対を示してくれて良かった。これから婚姻を結ぶ関係……私の唯一であり愛しい人……これでもう何の障壁はない。アリシアとの幸せな未来を想像したら、嬉しくて……“クッ”と小さく笑いが出てしまった。
私の笑いに気が付いたのか、ちらりとこちらを見たようだった。なんだったのかと首を傾げていた。
重ねていたアリシアの手を優しく掴み、私の方にひきよせ腰に手を回す。会場中心のダンスホールに連れていった。父上に合図を送る。父上が指揮者に向かって手をあげると華やかな曲に変わりダンスの始まりを告げた。
私とアリシアの二人だけの空間。
会場にいる大勢の人達の視線を浴びながら踊り、ドレスがふわりとなびくたびに『おー!わー!』っと歓声が沸き起こった。
子息たちのアリシアをみつめる視線が熱いものに変わっているのを見逃さなかった。
曲が終わり、カーテシーをして下がろうとするアリシアに再び近寄り二曲目のダンスに入る。
アリシアにダンスの申し込みをしようとしていた子息たちが、残念そうに下がっていった。
彼女と踊る権利を渡してなるものかと、アリシアの背中に添えてある手に力をいれて私の方に引き寄せた。
二曲目は遠慮しながらも踊り出す貴族がみられた。アリシアは戸惑いが隠せない状態で目が泳いでいる。私は周りには聞こえない声で彼女に声を掛けた。
『君は私と踊りたくはないのか?先程から気がそれているようだね。初めてだよ。ダンスの相手にこれ程まで興味を持たれないのは。一体君はダンス中に何を考えているのか教えてくれないか?そして、君がどこの誰なのかを……』
「はい……?」
「王太子殿下……私はグランツ公爵家のアリシアでございます。どこのだれでもございません。そして、このような場でのダンスは初めてのことですし、王太子殿下のお相手をさせていただくという大役に緊張してしまったのでございます。殿下にご不快な思いをお掛けしましたことを深くお詫び申し上げます。どうかお許し下さいませ……」
明らかに動揺を隠せていない。このまま畳み掛けてみようか。私に早く気付いて欲しいと言う気持ちを抑えながら続けた。
『ほう。なるほど……それでは話題を変えよう。』
『私は、城下町で君を見たことがあるよ。』
「「《………。はい?……町で……私を見た……?!嘘でしょ……絶対ない……。バレないように髪色も瞳の色も変えて……変装していた!殿下のイケメン顔を見逃すわけがない……!なんで……王太子殿下が……知っているの……???》」」
もうアリシアは動揺し過ぎてぶつぶつと心の声が漏れていることに気が付いてはいないようだ。““イケメン……””あの時の謎の言葉……今度イケメンとは何を示すのか聞いてみるとしよう。
アリシアは狼狽えて焦点があっていない。そんな右往左往しているアリシアの姿が愛らしくてたまらない。
もう自分の正体を明かしてしまおう!堪えていた気持ちが笑いとなって溢れ出てしまった。
『ハハハハハハハ!ハハっ!!僕を覚えていないなんてひどいなー。』
『……ねぇそう思わない?““ リア? ””』
アリシアの耳元で彼女にしか聞こえないぐらい小さな声で呟いた……
「《なっ???は??……リア?……今リアって言っわなかった?!なんでその名前知ってるの……?うそでしょ……》」
アリシアは驚いて私を見つめてくる。見つめること1分弱……私に気が付いたのか、アリシアの瞳が驚きの色と感動の色で瞳の中が七色に輝き始めた。
「えっ……そんな……ウソっ!?まさか……レ…………オ…………??!!」
私は満面の笑みでうなずくと無意識にアリシアを抱き締めていた。
抱き締めていたアリシアを離し、二人だけになれる場所へ移動しようと彼女を私の方に引き寄せ、手を繋ぎ王族専用の飲食スペースまで連れていった。
アリシアは茫然としていて、拒否することも言葉を発することもなく私にされるがままである。大人しく連れていくことに成功する。
『さぁ、リア……いやアリシア!君について聞かせてもらおうかな。もう隠し事はなしだよ!!』
聞きたいことが山ほどあるのだ。君の正体がわかった……もう全てを話してくれるよね!!何があってもアリシアを守り、幸せにしてあげる。絶対にきみを離してなんかあげられないよ。と心の中で語りかけ愛おしいアリシアをいつまでも見つめていた。
なんとか、No.3で書き終えようとしたらば長~くなってしまいました★長くて疲れるかもしれませんが、楽しんでいただければ幸いです。
次話からはアリシア目線に戻ります。




