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アリシアは以前のような生活を送れるまで回復した。
アルお兄様も自分の公務に戻り忙しそうにしている。
アリシアはのんびりと落ち着いた生活を送っていた。
しかし、ここ最近のアリシアは気分が晴れない……アリシアを自分の息子の婚約者に……と利用するために近付く貴族が増えてきたのだ。
アリシアが散歩をしていたり、お茶会をしていると偶然を装い、息子を連れた貴族が近寄ってくる。自分の息子のアピールポイントを延々と話していく。興味のない話にうんざりしている。
中には、アリシアに近付くため強行手段を使うような人達も出てきた。その都度アルお兄様が対応する為に来てくれるのだが、忙しいお兄様に迷惑を掛けていることに申し訳なく感じていた。
城の中をゆっくり歩くことすら出来なくなっていた。段々外へ出るのが怖くなり、一日中部屋で過ごすようになってしまう。
心配した両親やお兄様達が部屋から連れ出そうと日に何度かアリシアの部屋に来てくれる。しかしながら、アリシアは部屋の中で過ごした方が周りの目を気にせず、誰にも迷惑をかけず過ごせるので楽だと感じていた。
外へ出るのが大好きな活発な王女であったはずなのに、部屋から出ずボーッと外の景色を眺めているアリシア。口数も少なくり、塞ぎ混んでいく愛娘をみた両親はこの状況を変えなくてはとあることを決意する。
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『アリシア。クリスと共に隣国へ行ってみないかい?』
『母上の生まれ育った国だよ。』
「お父様??」
『私の生まれ育った国ドラゴンレアール王国よ。』
『弟のカルイド・グランツはドラゴンレアール王国の
宰相をしているのよ。今は弟が後を継ぎグランツ公爵を務めているの。妻に迎えるはずだった方を病気で亡くしてしまったの今後も結婚の意思はなく独りでいることを決めた人なのよ。』
『来月、クリスが隣国へ行くことは知っているわね。』
アリシアはうなずく。
『後継ぎがいないグランツ公爵家を継ぐ為に行くの。アリシアも他国について学ぶ良い機会だと思うの。それに。今エメラドーナにいるのは辛いのではない?アリシアの力のことを知らない国で自由に楽しく好きなことをして暮らすのはとても素敵なことではなくて?』
『海も山もあり、緑が美しくとても大きな国よ。』
『きっとアリシアは気に入るわ!』
《自由に……楽しく……好きなこと……》
《でも、ドラゴンレアール王国に行くと死亡フラグがたってしまうんじゃ……ゲームの中だと14歳で王女として学園に留学するんだよなー。》
《今はまだ10歳だし、隣国で公爵家の娘として過ごすんだから……4年後はどうなるの?違うルートがあるのかな?》
《確かにエメラドーナでは毎日楽しくないし……やりたいことがいっぱいあるのに出来ないしな……そうだよ!4年後に学園に通わず、エメラドーナに戻ってくれば、バッドエンド回避!》
《4年もあるしなんとかなるかな~★》
『アリシア??』
お父様が、急に黙ってしまったアリシアのことを心配し声をかける。
「はい!クリスお兄様とドラゴンレアール王国へ一緒に行きます!!自由に!楽しく!好きなことをします!!」
久しぶりに明るい笑顔がみられた。
4年後のことは後から考えるとしよう!!アリシアはこれからの新しい生活が楽しみすぎて、今からもう胸を躍らせている。
やはりアリシアはお気楽王女なのでした☆




