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ブリュットが陥落したのでその間に部屋の様子を確認する。
騎士や侍女が言っていた黒い煙……部屋の隅の方に怪しい大きなフラスコがある。
《めっちゃ怪しい……》
ブリュットにあれはなんなのか聞いてみると、
『あれは……お守りみたいなものです。』
としどろもどろ。
《絶対あれだ!》
近くに行きフラスコを確認する。フラスコから黒いモクモクとした煙がでていた。
《これのせいでみんなおかしくなっていたのねー!》
無効化の魔法をかけようと手をかざした途端……
『『キャーー!!?』』
と叫び声が聞こえた。
暫く動けず放心状態……《まさか……最悪だー。》
『アリシア様お逃げ下さい!』
護衛たちが慌ててブリュットの部屋に入ってくる。
意識のなかった子達が目を覚ました後、部屋から悲鳴をあげながら飛び出して騒いでしまったようだ。平民出の子達は魔法に免疫がない。沢山の騎士が自分達を取り囲んで居たら、当然驚いてパニックを起こしてしまうよな。
最悪の展開だった……
『カーゴ様にアリシア様が居ないことやご令嬢方の正気が戻ったことが知られてしまいます。お早く!ここは危険です!!』
《嘘でしょ……ここに居たらもうお兄様達に会えなくなっちゃう。何としても逃げ出して応援を呼んでこよう!》
《もうそれしかない!!》
『アリシア様だけでもお逃げください!森へ抜ける近道を知っています。』
『近くの村へに繋がっています。行きましょう!』
慌ててブリュットの部屋を出て外に出るためにひたすら走る。
部屋を出る際にブリュットと目が合ってしまった。ブリュットは“ はっ!!”とした表情を浮かべていた。惚れ薬が効いていないことに気付いてしまったようだ。カーゴにバレるのは時間の問題だと感じた。
《早く!早く!!逃げないと!》
薄暗い道を力一杯走るアリシア。しかし……遅かった……
カーゴとブリュット、多数の騎士達が立ちはだかる。
《終わった……》
捕まったらこの先の監禁生活人生確定……
だが、護衛達はまだ諦めていない。アリシアの前に立ち、逃がそうと必死に護ろうとしてくれる。
『私達で何とかここを食い止めます。』
『さぁ、早く逃げてください!数分しか持ちません!!』
護衛達は土魔法を使い巨大な壁を造り上げていく。その隙に逃がそうしてくれているんだ。
《ありがとう!優しい騎士さん!このお礼は後程……》
《アリシア☆逃げまーす!》
走り出そうとした瞬間……護衛達の造った土壁が跡形もなく崩れ落ちた……
カーゴ、ブリュットの力には敵わなかったようだ。アリシアを護っていた護衛達は拘束魔法を受けて捕まってしまった。それでも逃げようとするアリシアにカーゴが拘束魔法をかける。
手足がビリビリと痺れる様な感じがする。何とか魔法から逃れようとするが、びくともしない。
「「「いやー!!!離してーーーーー!!!」」」
思いっきり叫んだときだった。
暗いはずの辺りが突然眩しい光を発する。次の瞬間……
““ ドン!! ””
と大きな音を立て、光の柱が空高く延びて行く。カーゴやブリュット、多数の騎士達は意識を失いその場に倒れていた。
《一体……何が起こったの…………》
アリシアの意識も遠退いていく……。
意識を失う前に聞き覚えのある声を聞いた。
『『アリシアー!!』』
《アルお兄様とクリスお兄様の声がする……》
「……おに……い…………さ……………ま………………」
アリシアは意識を失いその場に倒れてしまった。




