28 【 カーゴside~NO.4~】
~カーゴside★NO.4~
最後のお話です。
辺境の地に戻ってきた。
僕にはここの生活が一番合っていると思う。王都の人間は好きじゃない。女の子たちに会えないのはつらいけど……僕がいなくなって悲しい想いをしている子がどれだけいるか。
一緒に連れて来たかったのにな……
仲良くしていた可愛い侍女たちとまた生活出来ると思っていたのに解雇されいなかったんだ。年齢が上の侍女や僕の好みではない侍女が新しく配置されていた。
つまらない……
見たことない騎士や侍従も多くいる。僕の監視役なんだろう。早急に手を打たなければならない。
学園に通っていた頃にクラスに気の合う友人がいた。
ベルト男爵子息のブリュット。
ブリュットに教えてもらった禁術を使ってみようか。いつか試したいと思っていたんだ。なんなら、あいつをここに呼んで一緒に試すのがいいのかもしれない。
禁術研究や、薬の開発を得意としているんだ。少し変わってはいるが面白い奴だ!“ 遊びに来ないか。”と連絡してみよう!
ブリュットがやってきた。
彼も僕が居なくなりつまらない日々を送っていたようだ。王都では人の目があり隠れて研究や実験をしていた。ここならば、禁術や薬の開発が思う存分出来ると話してみる。
ブリュットは乗り気のようだ。早速今まで書き記した禁術、禁薬作りに取り掛かった。
まずは、人を従わせる魔法から……監視の騎士や侍従、侍女に使ってみる。みんな僕の命令には従うようになったんだ。
次にすべきことは僕の好みの女の子を連れて来ること。学園にいたときのように急に態度を変えられても困る。僕のことを心底惚れさせるような魔法をかけよう。そうすれば、裏切ることはないだろう。
ブリュットに何かいい手はないか聞いた。
惚れ薬を使えばいいと教えてくれたんだ。一生、術はとけることはない薬。
唯一無効化の魔法を持つ者が術を解除できるらしい。本当に存在しているのかわからないようだし、いたとしても出会う確率は低いだろう。
問題は……僕はここから出ることが出来ないんだ……
僕だとバレたら捕まってしまう。王都へ行きたい……連れて来たい子が何人もいるんだ!どうしたらいいんだ……
“ そんなの顔を変えればいいんだよ ”とブリュットが顔を変える魔法をかけてくれたんだ。
流石僕の親友!これで誰だかわからない!!
顔を変え王都へ行く際に途中立ち寄った町で可愛い子がいたんだ。惚れ薬の効果を試す為にも二人の女の子に使ってみた。
効果は絶大!!嫌がって泣き止まなかった女の子たちは、僕の隣で頬を染めて愛しているとくっついてくる。
学園にいた時、常に僕の隣をキープしていた子達。
伯爵令嬢のマドレアヌちゃん。
子爵令嬢のミランダちゃん。
男爵令嬢のレイヤちゃん。
そしてイバンカ伯爵令嬢の侍女、ケイトちゃん!
この4人を連れて来ることに成功した!
令嬢が行方不明になったら騒ぎになってしまう。そうならないように令嬢たちには“ 好きな人が出来ました。探さないで下さい!”と手紙を残すように指示し、転移魔法を使って僕の屋敷へ連れてきたんだ。
貴族令嬢の家族は家出は恥ずかしいものと考え、周りには隠し、通報しないだろうとブリュットが教えてくれたんだ。
しばらくして様子を確認する為に王都へ行ってきた。王都では令嬢が居なくなったという騒ぎは出ていない。ブリュットの言う通りだった。
久しぶりに町をブラブラしていた時のこと……僕の前を物凄く可愛い……………いや、美しい少女が通り過ぎて行ったんだ!
今まで出会った令嬢とは比べものにはならないぐらい美しい……美しく過ぎる……女の子!
彼女の美しさに見惚れて動けない。こんなことは初めてだ!!
彼女が欲しい!僕の妻にしなくては。慌てて彼女を追いかけた。
彼女はふわふわの店の前で瞳をキラキラさせていた。
可愛い♡彼女はいったい誰なんだ!こんなに美しい子は見たことがない。
ドキドキが止まらない。彼女をみていると僕の心臓が破裂しそうだ!
ふわふわを幸せそうに持ち、歩いている彼女に声を掛けようと後をつけたんだ。ここは人目が多い。目立つ行動は良くない。
彼女は人気のない通路にフラフラと入っていった。
チャンスだと思い近付こうとしたのだが……柄の悪い男達が彼女を連れて行こうとしていた。
彼女は僕のなのに!汚い手で触るな!!
僕が助けに入ろうとしたんだ……だが、黒いフードを被った男が突然現れ物凄い速さで彼女の前に立ち、次々と大柄の男たちを倒していった。
かなり高い魔法の使い手のようで身震いするほど恐ろしいオーラを纏っている。黒フードの男の存在に恐怖で体が固まってしまい動く事が出来ない……本能的に近付くことを拒否している……
彼女が黒フードの男の手を取り話をしている。彼女に触れ男の刺々しいオーラが柔らかくなっていったのを感じた。一瞬、彼女に微笑んだのを僕は見逃さなかったんだ。
彼女が取られてしまうのではないかと焦る。どうしたらいいものか……だが、足が動かず近付くことが出来ない……ここでしばらく様子を伺うことにした。
『『いました!!発見致しました!!』』
騎士団の格好をした男たちが慌てた様子でバタバタとこちらへやってきた。僕のことがバレたのかと思ったのだが……
黒フードの男はもういない。
『アリィ。無事でよかった。』
と抱き締める美形の男……見たことがある人だった。
あの方は……王太子じゃないか?!なんで王太子がここに?
髪と目の色を変えているが王太子に間違いない……
二人の会話を聞いていると“アリシア”と聞こえてきた。
彼女はアリシア王女だったんだ!
アリシア王女について聞いたことがある。
この世の者とは思えないぐらい愛らしく美しい。そして、どんな身分の者にも優しく、慈悲深い。王女の微笑みは疲れを癒す天使の様なお姫様だとか。一目見ると心を奪われる……美しい王女。
その通りだと思った。
僕は一目で彼女を愛してしまったんだ!他の女の子とは違う感情……これはなんなんだ……必ずアリシア王女を僕の側に連れてこよう!
屋敷に戻り、ブリュットと共にアリシア王女を僕の側に連れてくる計画を立てたんだ。
王宮で開かれるクリストファー王子の生誕舞踏会が
ある。その時に王女に隙をみて近づこうと思う。
眠り薬で意識を失わせ、転移魔法でここに連れてくる。その後は惚れ薬で僕だけを好きになるようにするんだ。
王宮に潜入する際はブリュットと魔法能力が高い腕の立つ護衛を連れていくことにした。魔法で姿を変えるが出席者は高位貴族や魔法能力の高い者が多い。僕だと見破られないように気を付けよう。充分注意をしなければならない。
舞踏会の日ががやってきた。やっとアリシア王女に会えるんだ!!彼女に会える日がどれだけ待ち遠しかったか。ようやく彼女が僕の唯一になる。さぁ行こう!!!
アルフレッド王太子にエスコートされアリシア王女が入場してくる。
ふわふわの金髪に紫色の瞳は宝石のようだ!なんて美しく愛らしいんだ!
クリストファー王子と王太子と踊ったんだ。
踊る姿は可憐で天使が舞っているようだった。
先ほどから何度も何度もアリシア王女と目が合う。彼女が僕を意識しているようだ。僕に向かって愛らしく微笑む。
そうか。君も僕のことを好きになったんだね!待っていて。もうすぐ……もうすぐだから……僕たちの幸せの為にも出来るだけ早くここから連れ出してあげるよ!
アリシア王女が陛下たちに挨拶をし会場を後にする。
その際、僕の方をチラリとみたんだ!
わかっているよ!合図を送ってくれたんだね!!
彼女の後を追いかける。庭園に行くようだ。庭園に足を踏み入れようとすると邪魔する奴等がいたんだ!
僕たちの初めての逢瀬を邪魔するやつは許さない。魔法で攻撃し眠らせる。明日の朝まで目を覚ますことはないだろう。
アリシア王女の側に護衛が数名いる。邪魔だな。まずは護衛を排除しよう。
驚く彼女に近付き話掛ける。あーやっとだ!アリシア王女は恥ずかしがって逃げようするんだ。そんな姿も可愛らしい♡
しかし、騒ぎになったら彼女を連れていけなくなる。仕方がない……やはり眠り薬を使うしかないな。
転移魔法を使いこの場から姿を消す。
彼女を二人の愛の巣へ連れて来ることに成功した!
10日後に婚約式をすることに決めたんだ!婚約式さえすれば永遠に僕から離れることはできない。
それまでの間惚れ薬で僕に惚れさせよう。やらなければならないことが多くあるんだ。僕頑張るよ!幸せになろうね。アリィ♡♡
二人のこれからの生活が楽しみだ!!
ハハハハ!!! あぁ……愛しのアリィ♡♡ずっと一緒だよ!眠っているアリシアの美しい手の甲にぶちゅ~~♡♡♡と熱いキスをされているとは知らない可哀想なアリシアなのだった……
カーゴはアリシアを手に入れたことで満足していた。カーゴのおかしな恋愛観に巻き込まれた被害女性は数多いる。アリシアもその一人……
これから起こるであろうアリシアの強烈な反撃を受けるのはまた別のお話である……
カーゴsideは長くなってしまいましたが、
ようやく書き終わりました。
次話からは元のアリシアsideに戻りますので
お楽しみに~!




