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『皆、入れ。』
カーゴが側仕えと侍女を入室させる。側仕えは庭園でアリシアを拉致した2人を含む5人。そして侍女3人。
『僕の愛する婚約者だ。』
『今日から一緒に暮らすこととなったアリシアだ。とても大事な人だから丁重にもてなすように!彼女に対して詮索は無用。』
『少しでも無礼を働いた者は罰する。覚悟しろ!わかったな!』
『『了解致しました!!!』』
皆、声を揃えて返事をする。
『婚約式は10日後に行う。皆、心して準備を進めるように!』
『アリィ、君の部屋に案内するよ。』
カーゴに連れられ陽当たりの良い部屋に通される。先程の監禁部屋のように鉄格子などはなく、窓が開けられ爽やかな風が吹いている。
『僕も君も成人前だから同じ部屋とはいかないんだ。寂しいかもしれないが我慢してね。』
「…………はい。」
《良かった~》
一緒の部屋だったらゾッとする。
カーゴの気持ちの悪~い言動にはいちいち反応するのはやめよう。無になるのよアリシア!今は体力温存が第一!
まずは使用人たちと仲良くならなくちゃね。味方になってもらおう!
からだをお風呂で洗い流しさっぱり・すっきり!ピンクのロリータドレスを着せられてしまった……らひらしていて動きにくい……予想はしてたけど……
侍女たちは黙々とアリシアのお世話をしている。良くなりたいけど何故かびくびくしている。目を合わせてもくれない。話し掛けても『はい』『いいえ』しか言わない。
《なんで?》
『お嬢様、お食事の準備ができました。食堂へご案内致します。』
「……………」
『……お嬢様?』
「嫌、行かないわ。」
『え……何か不都合なことがございましたか?』
[イブ……まずいわよ。時間に遅れたらカーゴ様がお怒りになるわ。侍女たちの顔が青くなり、ブルブルと震え慌てている。]
『お嬢様……お願いです。一緒にいらして下さい。』
「だって……お姉さんたちと仲良くお話したいんだもの。カーゴ様との食事は後からでいいわ。」
「それに……」
「本当は婚約なんて嫌なのよ。まだ私、9歳なのよ。」
『えっ……まさか……お嬢様は9歳なのですか?そんな……大人びていらしたのでカーゴ様と同じぐらいの方だど思っておりました……』
侍女たちが驚きを隠せない。
確かに9歳とは思えない位身長あるし、顔も同じ位の子達に比べると派手かもしれない。
[まさか……お嬢様もカーゴ様にあの方たちと同様に無理やり連れてこられたんじゃない?]
《ん??お嬢様さま “も” ?!あの方たちと同様に??もしかして、他にもこの建物の中に私みたいに連れて来られた人たちがいるってこと?》
[でも、あの方たちはカーゴ様にぞっこんよ。]
[カーゴ様に自らくっついているようにみえるわ。お嬢様は違うようだわ?]
[確かに婚約者としてご紹介されたのは初めてよね。どうする?助けてあげる?残念だけど私たちにはどうもできないわよ。]
[逃がしてあげたいけど罰を受けるわよ。親、弟妹が人質なんだもの無理よ。監視の目もあるし……今まで通り大人しくしてなきゃ駄目ね。]
侍女たちがこそこそ話をしている。全部聞こえてるけどね……
《成程ね……》
他にも令嬢が誘拐されて連れてこられて監禁か。惚れ薬でぞっこんラブにさせたと……侍女たちが関わりを持たないのも家族が人質だから。
《あの野郎!クズ男だわ!》
ハーレムでも作ろうとしてるの?女性や下の者を力でねじ伏せるとか許せない。私だけが逃げ出す訳にはいかなくなった。
《ここにいる全ての人を解放してあげるわー!!》
《変態カーゴめ!必ずや罪を償わせてやる!!》




