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Another Dimension Story  作者: Taro
第二章
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人探し

――― …この世界の国のトップとは、それぞれどのような人物なのであろう… ―――


 オレと優奈、そしてユリアナは今、ジオランスの街『サーメラ』の前にいる。ジルオーダ攻略戦の際、ユリアナとデートをさせればオレに協力をしてくれると海斗が約束した為だ。最初にデートが決まったら報告してくれと言われていたが、直接、街まで来てしまった。それにしても、この街は城塞都市ではないのに、見張りが誰もいないという事に驚いた。


 街は多くの人々で賑わっており、とても国境の前線都市とは思えなかった。オレたちは街の中に入って海斗を探すことにしたのだが、一つの問題が発生した。


 海斗が見つからない… 。あれだけの力を持っていて、ジオランス部隊のトップ的な感じだったので、オレはすぐに海斗の所在がわかると考えていたのだ。しかし、色々な店に入っては、海斗がどこにいるのか? を聞いて回ってみたのだが、手掛かりは得られなかった。背が高くて体格の良い国境で部隊を率いている強い男、というだけの情報では見つからなかったのだ。というよりも、そもそも国境を守る部隊自体が街の人々に知られていないようだ… 、一体どういう事だ?? この広い街の中から手掛りなしで海斗を探すのは至難の業だな… と思っていると誰かに声を掛けられた。


「失礼… 、あなた達は何者ですか? 」


 その声を聞いて後ろを振り返ると、そこにいたのはメイド服を着た五人の美女達であった。その先頭に立っている女性がオレたちに声を掛けてきたのであろう。長身のロングヘアーでスタイル抜群! オレは一瞬見とれてしまった… 。


「風ちゃん!

 ねぇっ!! 風ちゃんったら!! 」


 オレは優奈に体を揺すぶられ我に返った。「しまった! 」と思い、優奈を見ると予想通り拗ねた顔をしていた… 。やってしまった… 。後で食べ物でも奢って機嫌を直さないとな… 。


「あ、すみません。

 オレたちは人探しをしていて、海斗ってやつを探してるんです。

 この町にいると聞いてやって来たのですが… 

 ご存じないですよね… 」


 オレがそう答えると、特に疑った様子はなくメイド美女はこう言った。


「そうですか… 。

 残念ながら、私はその方を知りません。

 お役に立てず申し訳ございません。

 … 、

 人探しをされているという事で、騒ぎを起こす気はないようですが、

 もし何かあれば我々はあなた方を排除致しますので、そのつもりでいて下さい。

 特にあなたと、そこの彼女からは異常な魔力を感じましたので声を掛けさせて頂きました。

 それでは、失礼致します。」


 そう言ってメイド達は去って行った。どうやらオレと優奈を警戒していたらしい。何だったんだ?? と思いつつ、オレは何か違和感を感じていた。


「!!! 

 今のって! 」


「どうされたのですか? 」


 ユリアナが聞いてきた。オレには何でユリアナが冷静なのかわからない。


「今の人っていわゆる『エルフ』ってやつじゃないのか?!

 何か耳の形が違うかったし!! 」


「そうだと思いますが。

 それがどうかされたのですか? 」


「いやいや… 。

 何で驚かないの? 」


「……… 」


 ユリアナはなぜかオレの質問に対し、呆れた顔をしてしばらくオレを見ていた。


「フーガ様… 。

 あなたの奥様の一人、エカチェリーナ様はヴァンパイアの始祖ですよ。

 しかも、旧世界の半分を支配していたことがある『闇の女帝』と言われていた方です。

 それにヨーコ様、リサ様、優奈様だって…

 ………

 ……

 …

 そちらの方が普通は驚くかと思います!! 」


「……… 。

 それもそうだな… 。」


 珍しくユリアナが凄い勢いで喋ってきた… 。そう言えば、この世界は何でもありだったわ… 。ミッドガルド国内とジルオーダでは普通の人間しか見ていなかったので結構驚いてしまった。


 とりあえずオレたちは小腹も空いたので… 、てか、本当の目的は優奈の機嫌を直すためなのだが… 、カフェに入って休憩することにした。にしても、この広い街で海斗を見つけるのは大変だな… 。あ! そうだ! 


(アルファ、聞こえる? )


「どうかしましたか… ? マスター… 」


(海斗にテレパシーを送ることってできる? )


「もちろんできます… 」


(やり方を教えてくれない? )


「わかりました… 

 目を閉じてテレパシーを送りたい相手の顔と名前を強くイメージして下さい… 。

 対象の映像が頭の中で鮮明に浮かんだら成功です… 。 

 そのまま意識を集中したまま相手に語りかけて下さい… 。」


(ありがとう、アルファ)


 オレはアルファに教えてもらった通りにやってみた。オレがサーメラに来ている事と、今オレたちがいるカフェの場所を伝えてみた。初めて使うテレパシー魔法なので不安だったのだが、どうやら成功したようだ。オレがテレパシーを送った直後に海斗からテレパシーが送られてきた。すでにオレたちがサーメラに来ている事に驚いた様子だったが、今からこちらに向かうとの事だった。


 海斗を待っている間、オレたちはカフェで時間を潰していたのだが、しばらくすると外が騒がしくなってきた。何だかわからないが、大勢の人が集まってきている。暇をしていたし、少し興味があったのでオレたちも外に出てみることにした。


「何かあったのですか? 」

 オレは野次馬の一人に聞いてみた。


「ジオランス共和国の元首、アレス様がいらっしゃたんですよ! 」


 マジかよ!! このタイミングでか!! 


「どうされますか?! フーガ様! 

 見つかれば確実に騒ぎになります! 

 さっきのエルフたちの忠告もありましたし… 」

 

 ユリアナが真剣な表情でオレに聞いてきた。


「大丈夫じゃない?

 だって風ちゃん、その人と面識ないんでしょ?

 だったら絶対バレないよ。」


 優奈は相変わらずの感じでそう言った。確かに彼女の言う通り、オレはジオランスのトップとの面識はない。


「それもそうだな… 。

 何事もなくやり過ごす… 。

 ただ、どんな人物かはこの目で見ておきたい… 。」


 オレたちは野次馬の群れに紛れ込むことにした。三大勢力の一つ、ジオランスの国家元首。一体どんな人物なのか? 一度見ておいても損はないだろうし、オレには興味があった。

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