43話
レビュー感謝致します。
これからも頑張って書いていきます。
夕暮れの平原を街に向かって歩いていくとコボルトの群生地に差し掛かる。
ハルバードをインベントリに収めてサイズと交換する。
辺りを見回すと複数のコボルトが威嚇しながら警戒姿勢をしている。
流石にLv差が有り過ぎて向こうからは攻撃してこないらしい。
パッと見5、6匹のグループが幾つも見てとれる。
取り敢えず一ヶ所に集めてコバルト集めをしよう。
もう一度サイズをインベントリに納め直して、無手でコボルトの群れの真ん中を全力疾走で通過してアクティブを稼いで20匹を越えた辺りでサイズを構えて迎え撃つ。
腰溜めで上体を反らし構えて、右足を踏み込む。
踏み込みと同時に腰を切る。
腰の捻りに合わせて肩を入れる。
Lv上昇の影響で刃の走りが格段に上がっているのが分かった。
「まあ、一振り4匹は変わらないから結果は余り変わらないが、さっと」
軽口を叩きながら手早く斬り倒していく。
正面のコボルトを薙ぎ倒し、足さばきで背後を向いて薙ぎ払うを繰り返す。
群れが群れを呼び、続々と襲い掛かってくる。
迎え撃ち延々と処理を繰り返す。
一時は100に届くかと言う位のコボルトが居なくなるのに30分程で見える範囲にコボルトの姿は無くなった。
コボルトが群がって来る為にドロップアイテムが輪の様に散らばっている。
それ等を拾い集めながら呟く。
「拾ったらインベントリに自動で入るなら、倒した段階で自動回収してくれたら良いのに」
面倒だと愚痴を零すとシステム音が鳴って未回収のアイテムが消滅した。
「……ちょっと待て……どう言う理屈なんだ?」
いや、ファンタジーゲームの世界なんだろうが、ツッコミ所が多過ぎて頭が痛くなる。
インベントリを確認するとコバルトが150個を越えていた。
貨幣が銀貨280枚の追加だ。
コバルト粉の袋が三つで銀貨135枚に成る。
今日一日でかなり稼げた。
所持金と合わせて金貨16枚、銀貨5枚、銅貨77枚。
まとまったお金が出来たし、そろそろ鎧も新調した方が良さそうだ。
余り街でうろうろしたくないが仕方がない。
明日朝に防具屋に行く事にする。
一時間程掛かったが街に戻って来た。
取り合えず宿に向かおう。
アッチコッチに移動したりで疲れが出ている。
街灯も無い街は暗くて寒々しい雰囲気に成る。
娼館の有る区画に入ると酒場や飯屋等から漏れる明かりと客引きの声が雰囲気を一変させる。
なんと言うか、飯と酒と女に群がる歓楽街の空気なのだろう。
ガヤガヤとした喧騒の中で一日の終わりを実感する。
娼館の扉をくぐるといきなり視界が開ける。
蝋燭か油ランプの灯りと男女の喧騒や嬌声が混じっている。
俺の視界には色とりどりのドレスや服や髪の色しか見えないのだが。
まあ、要するに。
でも、ドット絵。