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アルケミア  作者: ふなのり
終わりゆく世界
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第2話 猛攻

■ 第2話「猛攻」




---


光「……なんなんだよ……」




 息を整えながら、その場を離れる。さっきまでの戦闘。あの力。何も分からないまま、ただ歩く。



光「はぁ…はぁ…どこに行けばいいんだ……」


 街は静まり返っていた。だが、壊れている。ガラスが散り、壁が崩れ、煙が上がっている。まだどこがで爆発の音が聞こえる。


光「……夢、じゃねぇのかよ……」


 気づいたら光はある場所へたどり着いていた。


光「ここは…」

 

 コンビニ。あの少女と出会った場所。



光「……ここは……」



 だが、そこにあったのは――

崩れた店。潰れた入口。散乱した商品。



光「………」


 言葉が出ない。今まで過ごしてきた日常を全て否定されるような思いだった。



光「……あの子……」



 頭に浮かぶ、ボブの少女。


光「……無事、だよな……」


 胸の奥がざわつく。

 

光「早く逃げなきゃ…」


 光は走る、走り続ける。しかし爆音、崩れた建物、死者が光の恐怖を強くする。



光「……死んでる……」


 この混乱で亡くなった人間も多数いた。

 

 怪人と戦ったところからどれくらい離れただろうか。光は時間も忘れて走り続けた。


光「小学校……もうみんな避難してるよな。」


 光がたどり着いたのは人気のない小学校。光は何も考えずに足を踏み入れてしまった。

足元に転がるボール。落ちたランドセル。しかし次の瞬間。


怪人「うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」


 光の前に再び怪人が現れた。


光「なんでこんなとこにも…!お前らは何がしたいんだよ!」


怪人「この世界の滅亡。」


光「っ!?」


怪人「お前を殺す。」


 怪人が無残に言い放つ。


光「くそぉぉぉ!」


 光が先ほどの機械を再び装着し応戦する。


光「発動!」


 《バランス》


 踏み込む。拳を振る。


光「うぉぉぉぉぉぉ!!」


怪人「………」


光「なんでだよ…」

 

 光は何発ものパンチを怪人に叩き込んだ。しかし怪人はものともしなかった。


怪人「……死ね。」


光「うぁぁぁぁ!」


 光が必死に避ける。怪人は追撃を試みる。その時光は死の恐怖に支配されていた。


光「嫌だ…嫌だぁぁぁぁ!!」


 光が防御の姿勢をとるが、怪人の猛攻により攻撃をもらってしまう。


光「がっ……!」


 吹き飛ばされる。地面に叩きつけられる。今までの人生で感じることもなかった地獄。光は今その中にいた。


……ダメだ……


 立ち上がる。


光「うぁぁぁぁぁ!!」


 《アルケミアブレイク》 


怪人「はぁぁぁ……」


 光は生き残るために最後の一撃を放った。しかし怪人のバリアによって防がれ吹き飛ばされる。


光「うぁぁぁぁぁ!」


光「もっと…もっと力があれば……」


 怪人が光を終わらせるために踏み込む。


怪人「死ね。」


光「あぁぁぁぁぁぁ!!」


 光が叫びながら応戦する。その瞬間腕の装置が輝く。


 《オンスロート》


 光と怪人が激突した瞬間、大きな衝撃が走り怪人が吹き飛ぶ。


光「え………?」

 

 光の中に今までとは比べられない力我溢れ出る。


光「これなら…!」


 光が反撃を開始する。


光「はぁぁぁぁ!」


怪人「ちっ……」


 怪人がバリアを展開する。光はバリアに対し猛攻をしかけ破壊した。


光「うぉぉぉ!!」


怪人「がっ……!」


 光の連撃が怪人の体を襲う。先ほどまでは感じなかった手応えを確かに感じる。


 光「うぉぉ!!」


 光の攻撃により怪人は何度も吹き飛ばされる。付近の建物すら破壊しながら怪人を追い詰める。


光「もっと……!」


 光の攻撃により怪人も命の危険を感じ始める。


怪人「調子にのるな!!」


 怪人が光を攻撃しようとした次の瞬間、怪人の攻撃を阻むように何者かに攻撃される。しかし光は気付かない。


怪人「がっ……」


凛「すでにオンスロートも使えるように……彼は一体何者なんだ……」


光「うぉぉぉぉ!」


 光の連撃により怪人は完全に追い詰められる。


光「はぁぁぁぁ……」 


 光の腕に莫大なエネルギーが溜まり始める。怪人は死に物狂いでバリアを展開する。


怪人「うぉぉぉぉぉ!!」


 次の瞬間光の腕からエネルギーが解き放たれる。


 《レイジングブレイク》 


 そのエネルギーはバリアごと怪人を貫いた。


怪人「がぁぁぁぁ!!」


 この一撃により怪人は爆散した。


光「勝った……生き残ったんだ……!」


 




 数日後





光「はぁー結局この腕輪はなんなんだ?」


 光は日課の散歩をしながらつぶやく。その時光は数日前怪人と激突した小学校前まで来ていた。


光「うわぁーここ戦ったところやん。」


 その時光に泣き叫ぶ声が聞こえた。


少年「うぁぁぁぁ!僕達の学校が……!」


少年「どうして……」


光「………」

 

 光は察していた。あの少年が泣く理由を作ったのは自分自身だと。自分の戦いにより小学校は壊れてしまったんだと。光は自らの手で人の幸せを壊してしまったことを自覚した。その時光はその場を立ち去ることしかできなかった。  


光「俺のせいで…みんなの大切な場所が……」


 光は自分が戦うことによって自分以外が不幸になってしまうことに深い絶望を感じた。その時空には少年の泣き声だけが響いていた。 


第2話「猛攻」完



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