潜入
『あそこに潜り込むわ。』
『大丈夫なんですかい?お嬢様?』
隣にいるのは母が私にあてがった刑事の前園だ。
父くらい離れているが、私と母が寝た刑事だ。
私がまだ未成年の時に寝てるからなんでもいいなりだ。
『大丈夫かどうかはあなたにかかってるわ。』
『はい。じゃあこれピンマイクなんで、何かあったら、、』
『はいはい。』
私は唇を前園に当てた。
『お、お嬢様、、、し、死なないでくだせえ。』
『大丈夫よ。前園にもう1回またがりたいもの。』
本当、性欲が絡むと男はアホね。
さて、お店に入る。
酒屋は木目調の床、壁で統一されていて棚も全て木製だ。ワインナリーのように落ちついた印象を与える。
『ああ、素敵ね。』
カツカツと音を鳴らしながら店の奥へと歩いていく。
会計受付はないのだろうか。
所狭しとお酒が並べてある。
迷路のような店内を歩いていると、
後ろから
『いらっしゃいませ。』
という声が聞こえた。
体をこわばらせながら、後ろを振り向く。
興奮と恐怖のあまり股のあたりを少し湿らせてしまった。
ケイちゃんだった。
『何をお探しですか?』
ケイちゃんは目を見開いて、口角を上げながらこちらを見てくる。
私のことを認識しているのだろうか。
一応教え子なのだが、ケイちゃんは表情を崩さない。
『そ、そのあまり眠れなくて。何かいいお酒を。』
あまりの不気味さに少し声が高くなってしまった。
振り絞るように声を出す。
『そうですか。』
ケイちゃんは表情を崩さず、部屋の奥へと私を手招く。
酒屋の奥にある、鍵付きの部屋。
南京錠を開ける。
扉を開けると、ひんやりとした冷気が身を包んできた。
『これはいいですよ。』
緑の缶ビール。
これが、何かの鍵になっているのだろう。
『では、これを10ケースほど頂けますか?』
『・・・!!かしこまりました。』
ケイちゃんも流石に驚いただろう。
『お嬢様、どうでしたんですかい?』
『ヒントは掴んだわ。10ケースほど買ったわ。』
『え?お酒なんですかい?』
『ただのお酒よ。緑の缶ビール。』
『今夜0時に届けてくれるみたい。』
『はあ。。』
前園は体をモゾモゾさせている。
『前園、、うちにくる?』
唇に人差し指をあてて、じとっと見つめる。
『ええ。お嬢様の護衛をしなくてはいけないですから。』
ビールが届くまで、前園で遊ぶとしよう。
がっしりとした肉体はここちいいから。




