僕は真実を知る
僕が有島さんに呼ばれた前日。
神宮寺さんは僕を呼び出した。
(またいじめられるのかなあ。)
放課後の教室。
夕陽が眩しい。
机には1人。
委員長の神宮寺が座っている。
『来たわね、鹿島。』
『や、やあ。今日はいったい何のよう?』
『鹿島。アンタ、明日吊らされるわよ。』
『は?』
『だから、首吊り。有島さんが呼んだのは罠よ。』
思わず絶句する。
『いい加減吐いたらどうかしら?私の家族を殺したあなたのお友達は誰かしら?』
『それを伝えたらどうなるのかな?僕は明日、有島さんの呼び出しに応じるよ。キミの言うことは信じられない。それに親友を裏切れない。』
『そう。じゃあ甘んじて死ぬということかしら?』
『僕は死なないよ。』
『なんでそう言い切れる?』
『だって有島さんが僕を殺すメリットがない。』
『頭の中はお花畑ね。知らないのかしら。あの日、有島さんを呼び出したアンタはそのあとの顛末を知らない。』
『?親友は喜んでいたと聞いたけども。』
『何で喜んだかは知ってるの?』
『うん。有島さんと結ばれたって。有島さんも嬉し泣きしてたって。』
神宮寺さんはおかしい。
親友の真島の言うことが絶対なのだ。
『・・・呆れた。じゃあ、なんで有島さんはしばらく学校来なかったのかしら?』
『知らないよ。そんなことどうでもいいよ。』
本当もうどうでもいい。
『じゃあこれを聞いてちょうだい。』
神宮寺はスマホを取り出した。
そこに映し出されたのは録音された音源だ。
再生ボタンを押す、神宮寺さん。
そこには僕の知らない事実が語られていた。




