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過ち

ボクは鹿島のことが好きで堪らなかった。

毎日こうやってご飯を届けている。

鹿島がご飯を口に入れる仕草も

熱い味噌汁をすする姿も


全てが私のリビドーをくすぐってくる。

ボクはショタコンと言われてもよかった。


『鹿島の裸を見たい。』


こういった欲が日に日に高まっていった。

そんな欲望が弾けるのは一瞬だった。



インターホンを鳴らした。

『あ、ナルちゃん上がっていてー。』

鹿島の家のドアを開ける。


いつもなら玄関にかけてくる鹿島が来ない。


(どこにいるのかな?)



そろりそろりと廊下を歩く。



(これは、、、)


洗面所の奥から匂う微かな湯気の香。


(ああ、お風呂入ってるんだ。)



キッチンに向かう。

作ったお惣菜を置く。

思わず生唾を飲む。



お風呂だ。

鹿島は今、裸なのだ。

いや、だめだ。一線を超えては、だめだ。


ボクは将来教師になる身なのだ。

聖職者たる教師が、一回りも違う男の子を

組み敷いたとなれば


ボクは教師になんてなれっこないのだ。


ガラリと風呂の戸が開く音が聞こえた。

今、洗面所に行けば鹿島の全てが見れる。

鹿島だって男だ。


ボクが脱げば、むしゃぶりついてくるかもしれない。


『ナルちゃんー?来てる?』


ああ。

堪らなかった。



鹿島は母とは離れてこの家に住んでいる。

叔父夫婦に引き取られたが、叔父夫婦は海外でビジネスをやっていてほとんど家を開けている。

だから、一度爛れた関係にさえなれば毎日毎日・・・・・



『ナルちゃん?』


真後ろに、バスタオル1枚で立っていたのは鹿島だった。上半身はすこし弛んでいる体だ。ああ。この弛んでいる体にボクは・・・・。




そこから先は記憶がなかった。

全てが終わった時、鹿島が泣いていたのだけは覚えている。


ボクは茫然と裸になりながら、陽が落ちたリビングルームに立ち尽くしていた。



やってしまった。

欲望をぶつけてしまった。

鹿島は泣いている。




(ああ、私の人生終わった。)



ボクは静かに着替えを済ませた。


『明日、また来るね。』



震えながらそれだけ伝えた。



(気のせいかな?)



去り際に見えた鹿島は泣いていたけど、

口元が笑っていたのだから。


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