せんせい
高校入学しても、私の気は晴れなかった。
鹿島という私にとっての殺しても殺したりない人間と同じ学校で同じクラスだったからだ。
鹿島は、相変わらず悪さをしているようで入学早々女の子を泣かせたらしい。何をしたかわからないけどその女の子は退学した。
言い分としては、『友達』の為だとのこと。
気が狂っているとしか思えない。
担任が教室に入ってくる。鹿島は担任を見てニヤついている。クラスメイトだけでなく、担任にも何か悪さをする気だろうか。
『神宮寺、放課後職員室までくるように。』
担任は私にそう言ってホームルームを終えた。
別に珍しいことではないのだ。私はこのクラスの委員長なのだから、普通のことだ。
放課後。
『先生、神宮寺来ました。』
職員室には、有島さんとナルトがいた。
彼らとは中学が一緒だったが、あまり話をしたことがない。ないというより、なんだかそれぞれ闇を抱えているようで同族嫌悪なのか、触れないということになっていた。
『先生、私だけなら分かるのですが、、、』
『3人とも、大学の指定校推薦を取り付けてあげるわ。』
『先生?まだ、高校入ったばかりじゃ、、、』
私は訝しげに尋ねる。
『でもみんないい大学には行きたいでしょ?』
『そりゃ、そうだけどよ。』
ナルトが両手の平を空に向けるようなポーズを取る。
『何かうま味があるのかしら?』
有島さんが髪の毛を払ってぶっきらぼうに聞く。
『・・・・を孤立させて欲しいの。』
『はい?』
私は聞き返す。
『鹿島君を孤立させて欲しいの。』
『なんでだよ?』
『あなた達が知る必要はないわ。あなた達が成し遂げてくれれば、〇〇大学の指定校推薦を取り付けるわ。』
〇〇大学。誰もが羨むような大学だ。ここの指定校推薦さえ取れれば、将来は約束されたようなものだ。
『理由は教えてくれないのね。』
有島さんは両腕を組む。
『いやなら、この話は忘れて。』
『いや、私やります。先生。』
『神宮寺さんは賢い判断ね。手段は問わないわ。』
ナルトと有島は顔を見合わせる。
『わかったよ。指定校推薦頼んだよ。』
『いい機会だし、お手伝いするわ。』
『じゃあ明日から頼むわね。』
『はいはいわかりましたよー。』
ナルトや有島さんに連なって職員室を出ていく。
『あ、神宮寺さん?』
『あ、はい、なんでしょうか。
鳴沢先生?』




