キミにはボクがいる
ボクは知っていた。
あの日々。
鹿島が友達は言うことを聞いてれば
友達としてずっといてくれるのだと。
『おーい、鹿島掃除やっといてよ。』
『うん、いいよ。』
『おーい、鹿島あんぱん買ってきてよ。』
『わかったー。』
『おーい、鹿島〇〇ちゃんのスカートめくってこいよ。』
『おーい鹿島。成島ちゃん、放課後呼び出してよ。』
『おーい鹿島・・・・。』
ボクは鹿島をずっと見ていたからわかる。
『ナルちゃん??』
『鹿島。』
鹿島を抱き上げる。
『もう認めようよ。』
『な、何を??』
『キミは友達がいない。ただ言うこと聞いてたら、指示された通りなら側にいてくれた彼らは友達でもなんでもないんだよ。』
『いや、でも・・・・。』
『だってさ、その友達はキミを裏切っただろう?キミの周りのクラスメイトも助けなかっただろう?それは友達でもなんでもない。ただキミを便利な遊び道具くらいにしか思ってないんだ。』
『嘘だ。それじゃあ僕は・・・ずっと1人?』
鹿島は表情を変えない。いや、変える筋肉なんてものはもう存在しない。
『いやだ!そんなの認めない。いやだいやだ!』
『鹿島。』
『キミはずっとずっと利用されてきたんだ。』
『いやだ。』
『しかも友達だったやつにいじめられて、首を吊るされてさ!!そんな奴ら友達なのかよ!?』
『うわ、うわああああああああああああああああああああああああああああああああ!!』
『お前を率先して利用していたのは、キミがかつて親友だと思っていたやつだ。』
『違う!!』
『なら、なぜだ!!なぜ、キミはこんな姿に・・・。鹿島。』
きつく抱きしめてくれる。
『鹿島、キミにはボクがいるじゃないか。それじゃあダメなのかい?』
『ナルちゃん、ううっ、ううナルちゃああん!!』
感動的な瞬間なら目の前のイケニエのナルちゃんが口を開く。
『お前そんな1人芝居しゃがって!第一お前は鹿島を・・・・うっ!!』
イケニエのナルちゃんは首を自分で絞めて苦しみだす。
『本当はボクが手を下したくなかったんだけど、仕方ないよね。ナルちゃん??』
目の前のそれはみるみる顔が青白くなり、目をひん剥いてその場に倒れた。
コイツがこんなこと言うのは想定内だったから、悪いけど、死んでもらった。
『ナルちゃん?』
『鹿島。』
ボクは鹿島の口にキスをした。
布地が今日は湿っぽいような気がした。




