deep kiss
今日の夕飯もバーベキューだが、あまり食欲がない。
浮かんでは消える。
また浮かんでは消える。
『僕はどうしちまったんだろうか。』
脳みその中でミミズが這うような気持ち悪さというかむず痒さが常にある。
『神宮寺と寝てからだ。』
あの女が緑の缶ビールをカッ食らうように飲んでたあの日、僕は久しぶりに神宮寺を抱いた。前とは違い、キスを嫌うあいつにしては、僕の口内にあいつの唾液をドクドクと注いでいた。
いつもとシチュエーションも趣向も違うのだと、ただ欲に身を任せて、5回ほどはてた。
『あれからだ・・・。』
周りにある、レモンサワーで凌ごうとする。
『ナルトー、ビールはあ?』
成島花梨だ。ゆるゆるだぼだぼのTシャツで何も履いてないように見える。周りの男は喉を鳴らしているが、俺はそんなことよりあの緑の缶ビールが飲みたい。
『ああ、今日はレモンサワーがいいかなって。』
『えー、みんなあ、ナルトがレモンジュース飲んでるよお!』
『ああナルトそれはあかんよ。』
『ビール飲めよおナルト!』
こういうノリは普段なら楽しいが、今はそれより緑の缶ビールだ。でないと、ミミズが血管に・・・・。
腕を見ると、無数の蟲が血管を這うように体内を蠢いている。
『ひっ・・・・。』
『ナルト?顔青白いよ?ビール足りないんじゃない?』
ああ成島。こんな時まで、こんなノリか。
神宮寺は・・・。
神宮寺が見当たらない。
『ああ・・・神宮寺は?』
『ナルちゃん?ああ、なんか忘れ物取りに行くって言ってたよ。』
忘れ物?ああ緑の缶ビールかな?
ああ、でも身体中に蟲が!!
視界全体に蟲が這う。ムカデやゴギブリ、ミミズの類がうじゃうじゃしている。
『あ が ぎ うぐ へえ。』
頭を掻きむしる。
成島を見る。
成島が飲んでるビール缶の液体はヘドロのような濁り切った色がしている。こいつ何を飲んでるんだ?頭おかしくないか?
ビールを飲み切った成島の口から唾液が一粒落ちる。
『あ・・・』
キレイ色だ。
あれなら飲めそうだあ。
僕は本能のまま成島に飛びつく。
『え?ちょっと・・・。』
両肩をガシリと掴み、成島に顔を近づけた。
唖然としている成島の口内に舌を入れて、
成島の唾液を啜りまくった。




