ワンナイト
『うーん。よく寝た。』
(ここは、ああバンガローかあ。)
ケイちゃんに連れられて、伊豆の島に来てるんだっけ。
辺りを見る。
缶ビールの山だ。
『はあ。飲みすぎたわ。』
反対を見る。
『え・・・・。』
同衾している、半裸の男がいる。
『あれ、まさか私。やらかした?』
汗がダラダラかき、取り返しのつかないことをした自分を悔いる。さらにあたりを見渡す。
使用済みのコンドームが5つ。
『5回もしたのか・・・・。』
やってしまった。しかし、この男ちゃんと避妊するあたり真島とは違う。真島は何人も孕ませたという噂を聞いている。
『ナルトだし、悪い気はしないんだけども。。』
起きたら気まずいなあ。
起きる前に抜け出そう。何もなかったことにするか。
解かれた髪を結い直し、服をさっさと着る。
ウチらのサークルでは、こんなこと珍しくないし兄弟、姉妹だらけだから軽い事故くらいにしか思わない。こんな貞操観念になった自分もどうかと思う。
『まあ、でもナルトとは別に初めてじゃないしなあ。』
彼とは飲み会の後に2人でしけ込むことはよくあったのだ。
お互い恋人もいない。性欲を発散したい時にするだけの関係。
『同窓会中ってのはなあ。』
かわいい顔して寝てやがって。
しかし昨日のことはよく覚えていない。あたりにある缶ビールはあまり馴染みのない、緑の缶ビールだ。
『うーん、飲み直してから5回もしたのかあ。』
ナルトにかかっているシーツを足元から覗きこむ。
『まじ絶倫だわ。』
吐き捨てるように呟いて部屋を出た。
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『うーす。』
一番最後に朝食会場に現れたナルト。
朝食も外で海を見ながら食べれる絶景スポットだ。僕もそこにいた。
『あ、よう、神宮寺。』
『おはよう、ナルト。』
何というあっさりした関係だこと。
僕はこんなふうにするのは無理だけど、ずいぶんなことだ。
『はあ。なんか、朝からビール飲みてえ気分だわ。』
『まじかよ、お前どんだけ酒豪なんだ。』
飲み会の次の日ということもあり、皆さんグロッキーでお通夜状態である。
『なんかよお、ご当地ビールなんかなあ?緑の缶ビールが飲みてえ。』
『そんなんあったか?』
『まだ酔っ払ってるんじゃね?』
どっと笑いが起こる。
『うーん、いや、飲んだはずなんだよなあ。ケイちゃんこの島、売店とかないよな?』
『ないわよ。私の私有地なんだから。ウチらしかいないわ。』
『そうかい。ああ飲みてえなあ。』
緑の缶ビールはこんなにも人を魅了させるんだね。
ナルちゃんはこちらを見て、ニヤリと口角を上げ僅かに頷いていた。




