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ワンナイト

『うーん。よく寝た。』


(ここは、ああバンガローかあ。)


ケイちゃんに連れられて、伊豆の島に来てるんだっけ。


辺りを見る。

缶ビールの山だ。

『はあ。飲みすぎたわ。』


反対を見る。

『え・・・・。』


同衾している、半裸の男がいる。

『あれ、まさか私。やらかした?』


汗がダラダラかき、取り返しのつかないことをした自分を悔いる。さらにあたりを見渡す。

使用済みのコンドームが5つ。


『5回もしたのか・・・・。』


やってしまった。しかし、この男ちゃんと避妊するあたり真島とは違う。真島は何人も孕ませたという噂を聞いている。


『ナルトだし、悪い気はしないんだけども。。』

起きたら気まずいなあ。

起きる前に抜け出そう。何もなかったことにするか。


解かれた髪を結い直し、服をさっさと着る。


ウチらのサークルでは、こんなこと珍しくないし兄弟、姉妹だらけだから軽い事故くらいにしか思わない。こんな貞操観念になった自分もどうかと思う。



『まあ、でもナルトとは別に初めてじゃないしなあ。』



彼とは飲み会の後に2人でしけ込むことはよくあったのだ。



お互い恋人もいない。性欲を発散したい時にするだけの関係。


『同窓会中ってのはなあ。』


かわいい顔して寝てやがって。

しかし昨日のことはよく覚えていない。あたりにある缶ビールはあまり馴染みのない、緑の缶ビールだ。


『うーん、飲み直してから5回もしたのかあ。』


ナルトにかかっているシーツを足元から覗きこむ。


『まじ絶倫だわ。』


吐き捨てるように呟いて部屋を出た。


♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎

『うーす。』


一番最後に朝食会場に現れたナルト。

朝食も外で海を見ながら食べれる絶景スポットだ。僕もそこにいた。


『あ、よう、神宮寺。』

『おはよう、ナルト。』


何というあっさりした関係だこと。

僕はこんなふうにするのは無理だけど、ずいぶんなことだ。


『はあ。なんか、朝からビール飲みてえ気分だわ。』

『まじかよ、お前どんだけ酒豪なんだ。』


飲み会の次の日ということもあり、皆さんグロッキーでお通夜状態である。



『なんかよお、ご当地ビールなんかなあ?緑の缶ビールが飲みてえ。』


『そんなんあったか?』


『まだ酔っ払ってるんじゃね?』


どっと笑いが起こる。


『うーん、いや、飲んだはずなんだよなあ。ケイちゃんこの島、売店とかないよな?』


『ないわよ。私の私有地なんだから。ウチらしかいないわ。』


『そうかい。ああ飲みてえなあ。』



緑の缶ビールはこんなにも人を魅了させるんだね。



ナルちゃんはこちらを見て、ニヤリと口角を上げ僅かに頷いていた。

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