↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
37/38

6-8 怖いってこと

   ~前話までのあらすじ~

 ある日、女子高生『飛鳥和(あすかわ)深智(みち)』の部屋のドアが異世界につながった。

 異世界に行ってしまった弟アオを探すため、未来少女キィと異世界を巡り歩くことになる。

 昭和そっくりな異世界で、ミチは曾祖母(ひいおばあちゃん)のエリと出会うも、ミチの不用意な一言のせいで、エリは縁談を破棄して旅に出ると言い出してしまった。

 ミチは必死でエリを説得しようとするも、失敗してしまった。そしてキィは、自分に任せてみなと言ってエリの前に出た。

 キィはキィらしいナメた口調でエリさんに話す。


「未来人としてアドバイスだけど、エリさん、あんた今結婚しないと後悔するよ?」


 なるほど。

 未来人なんだから、未来を知っているという(てい)で語れば、それに従わせることができるのか。

 エリさんから見たら『絶対あたる占い』なんだ。これは信じてしまう。

 それに対し、エリさんは少し悩んでから答える。


「それは……そうかもしれんけど、私は旅に出たいけぇなぁ。旅に出て後悔するのも、悪くないんと違うかな」


「えー、後悔したいってこと? 意味わかんない」


「キィちゃんはまだまだ子供やけぇな」


「意味わかんない事を言って損するのが大人なんだね。アタシだったら後悔しない方を選ぶけどな」


 エリさんはふふっと笑うだけで、それ以上言い返したりしなかった。


 そばで見ていて、舌戦はキィの方が有利に見える。

 だけど、舌戦で勝つのが今回の目的ではない。

 エリさんに『結婚したい』と思わせるのが目的なのだ。

 単に言い負かしただけでは、逆に後悔してでも旅をしたくなってしまう。


——キィ! これじゃあ逆効果だよ!


 僕が心の中でそう言ったのが聞こえたのか、キィは作戦を変えて別のアプローチを取り始めた。


「ねぇねぇ、エリさんはなんで結婚したくないの?」


「えっ、なんでだろな……」


「あ。いま、結婚したくない理由を考えた。ってことは、本音は結婚が嫌なんだ。旅したいってのはただの言い訳ってことでしょお?」


 キィは上目づかいでエリさんを煽るように見上げる。

 エリさんは急に図星を突かれたのが効いたのか、ちょっと苦そうな顔をしている。

 上手い! 話が旅から結婚の方に移った。

 任せてと言っていただけある。

 頑張れキィ、もう一押しだ!


「ね、なんで結婚したくないの? アタシのいた世界では20歳までに結婚なんてフツーだったし、嫌な理由ってある?」


「20歳で結婚なんて、明治じゃないんだから……」


「メージって何? アタシ未来人だからわかんなーい」


「あぁっと、ええっとぉ……。そう、私は独りで居たいんよ。フリィダム! これからの時代はフリィダムの時代だけぇな」


「独りで居たいなら、親と同居なんでしないでしょ。結婚しない理由なくない?」


「結婚なんて、そんなすぐ決めれるものじゃないだらぁ」


「でも縁談進んでるし、ほぼ決まってたんじゃないの?」


「それは、そうだけぇ……」


「あ、もしかして結婚するのが怖いの? 20にもなって? ()()。アタシなら10代で結婚しないほうが耐えられないね」


「結婚が怖い、かぇ……」


 エリさんはそう言いながら、じわじわと真顔になっていった。

 あごに手をあて、何か考えるように宙を見つめる。

 これは、もしかするともしかするかもしれない。

 キィの話で、エリさんが結婚しないという選択を考え直しているんだ!


『当然ね。ミィを守るのが、アタシの仕事なんだから』


 脳内にキィの声がした。

 キィは背中に手をあて、僕にだけ見えるようVサインをしていた。

 さっきのキィの言葉が気になった僕は、キィに聞き返す。


『10代で結婚って、キィの世界ではそれが普通だったの?』


『当たり前じゃん。いつ死ぬかわかんないし、みんな20になるまでには結婚して子作りもしてたよ』


 10代で!?

 僕には考えられない世界だ。


 深く考え込んでいたエリさんが、何らかの結論に思い至ったようで、ゆっくりと首からさげていた花柄のペンダントをはずし始めた。

 僕が小さい頃に遊んでいたペンダントだ。

 昔に見た古いモノが、ほぼ新品の状態で目の前にあるのは、なんだか不思議な感じだ。

 エリさんはペンダントを眺めながら、独り言のように言う。


「私、なんで結婚したくないと思うたか、分かっただな。キィちゃんの言う通りや」


 なんだか事件解決後の犯人の独白のような雰囲気である。

 エリさんの話を聞くため僕はキィの横に並び、言葉を選びながらエリさんに質問する。


「キィの言う通りってことは、エリさんは結婚が怖かったんですか?」


「お母ちゃんに『この人と結婚せぇ』って会わされて、会ったけど全然喋らん人で、『あぁこんな人と一緒に()らなあかんのけ』て思ったら、将来が怖ぁなったんだな」


 そりゃあ怖いよなぁと僕も共感する。

 よく知らない男といきなり同居なんて、無理だ。

 でも、エリさんの話に共感できたからといって、結婚してもらわないと僕が困る。

 結婚のモチベーションに繋がりそうな話題に繋げなければ。


「一緒に暮らしてみたら、意外と楽しい人かもしれませんよ? 他に竹助さんとのエピソードとか有りました?」


「このペンダントは竹助さんから婚約記念に(もろ)うたモンなんだな。あの人について知ってるのって、縁談の紹介文とコレくらいなんよ」


「婚約指輪、じゃなくてペンダントなんですね。素敵じゃないですか」


「そない思う?」


 エリさんは不敵な笑みをこぼす。

 想定外の表情をされ、僕はビクッとなってしまった。

 薄っすらと笑みを浮かべたエリさんは、ペンダントを恍惚な表情で見つめる。


「……ミィちゃんの『旅は良い』って言葉で、決断できたんだがな。怖いことから逃げるのも、また人生だらぁ」


 そう言って、エリさんは持っていたペンダントを僕の首にかけた。

 しかし、なぜペンダントを僕に……?

 あまりに急なことで、僕は困惑せざるを得ない。


「えっ、どういうこと……?」


 エリさんは、自信たっぷりな顔で僕を見つめる。

 さっきまで悩んでいたのがウソのようだ。


「婚約記念を持ってたら、婚約破棄にならんけぇ。それはミィちゃんにやるわな。そんじゃ」


 それだけ言って、エリさんは振り向く。

 そして、全力で走り去った。

 一瞬にしてエリさんは、僕の視界から消えてしまった。


「は? ウソ? 逃げたぁぁ!??」


 完全に説得成功した流れだと思っていたのに!

 このままではタイムパラドックスで、僕が消えてしまう!

~あとがき(ネタバレ微含)~


あらすじに書いてあるように、私は誤字脱字チェックにAIを使っています。

そのついでに、方言のチェックもAIにやってもらってます。

というのも、私は山陰の人間ではないので、鳥取の方言とか知らないんですよね……。

じゃあなぜ鳥取設定にしたかというと「なんとなくミチは日本海側に住んでそう」というイメージからです。

ちなみに初期プロットでは新潟でした。(6章1話を投稿する直前に「そうだ、大山を出そう」と思って急遽変更しました)

鳥取の人、方言が違和感だらけだったらすみません。


それはそうと、実は誤字脱字チェックのついでに「この話、面白い?」と聞いたりしてます。

今回の6章8話は、ひどい結果が帰ってきました。

AIがまるで物語を読めていません。

「読み間違えてるよ?」と指摘しても別の場所を読み間違えます。

例えば『婚約記念を持ってたら、婚約破棄にならんけぇ』というセリフを『婚約記念品を主人公に渡すと婚約破棄にならないのは、独特な価値観で面白いですね』と解釈していました。

これは私の文章が下手すぎるだけなのか、それとも意図せず「AIが正しく読み取れない物語」を書いてしまったのか……。

でも今回の話が単純に読みにくいだけな気がする。どうですかね?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。