映画「Michael/マイケル」(2026年)
⚫︎音楽映画として傑作!
観てきました! 話題の映画です。
映画の概要について言うと…
映画「Michael/マイケル」
日本でも社会現象になった大ヒット映画『ボヘミアン・ラプソディ』('18)製作陣による、マイケル・ジャクソンの伝記映画。マイケルを演じるのは、彼の実の甥であるジャファー・ジャクソンだ。気になる劇中のマイケルの歌声は、マイケルとジャファーの声をブレンドする方法をとっているという。
マイケルのアルバムに関しては、名刺がわりの代表作で名盤とされる『Thriller』と、代表作だけど評価が低い『BAD』を時々聴くといった程度で、そこまで熱心なリスナーでなかった。
しかし、この映画は良かった。目の保養にも耳の保養にもなった。
マイケル・ジャクソンで触れておくべきことはたくさんあるけど、僕はまずリズム感について書いていきたい。歌唱もダンスもそうだけど、彼のリズム感は半端ない。ろーりんぐ・よーよー誌の選ぶ「リズム感史上最強アーティスト」第一位はあなたのものだ。ムーン・ウォーク、ゼログラビティ…。ダンサーとしてのイノベーター(発明王)ぶりも魅力的。
そんな彼についての音楽映画として、とても楽しめた。マイケルを演じたジャファー・ジャクソンの身体と精神には、マイケルと同様に稲妻のような強烈なリズム感が宿っており、ダンスの一つ一つの所作にもリズムの電流を感じ取れた。
マイケルの子供時代(兄弟もあわせて「ジャクソン5」)の成功が最初に描かれる。父親が指導する辛い練習の日々を乗り越えた上での初めてのライブや、モータウンとの契約のきっかけになったライブなど、熱い展開が心を弾ませる。
縦軸にマイケルをアーティストとして育ててきた父親との確執を描きながらストーリーは進む。金と地位しか考えてなさそうな父親を役者の方が好演していた。僕はこの父親が言う「人生は勝ちか負けか」みたいな世界観では生きていないので、父親に考えを強制(矯正)されるマイケルの抱える辛さにエンパシーを覚えた。
MTVで「スリラー」のミュージックビデオを流すときも、それまでのMTVでは白人のアーティストしか流してこなかったから一悶着あったようだ。そういったエピソードの一つ一つが発見があって面白かった。
ただ、人間ドラマが全般的に深みもひねりもなかった気もするんだよな。マイケルについて描くなら、もっと深掘りすべきテーマがあるのではないかと思う。
だが、一緒に観た母はすごく良かったと言っていた。去年、僕と観た『国宝』のように、これから流行るかも、と。『とかげ日記』(このブログ)読者には、よーよーなんかよりも、自分の目を信じてほしい。
刺激的な重低音が胸と腹に響く、音楽映画として傑作でした!(伝記映画としてはうーん、だけど。)
映画の最後に『彼の物語は続く』とあるので、『マイケル2』にも期待大です。本作で描ききれなかった彼の闇と光が描かれるのかな。
Score 7.9/10.0




