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一人暮らしにつきものの憑き物  作者: ぴよ
第二部 二人暮らしと憑き物

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25/30

二人暮らしはこれからも続く?

申請した有給休暇を終えて、今日は久々の出勤。朝一番で、佐伯先輩と私はまず部長のデスクへ挨拶に向かった。


「部長、この度はご迷惑をお掛けしました。休暇ありがとうございました。」

佐伯先輩と一緒に頭を下げる。


「水上さんの事情は報告してもらってるし、佐伯さんからも話しは聞いてるからね。気にしなくていいよ。だが、二人はうちの主力だから、今日からまた、期待してるよ?あ、営業部へは特に挨拶はいらないからね。」

部長はとても頼もしい。


部署のみんなにもお礼とお詫びをしながらお土産を渡した。迷惑をかけたのに、優しい言葉をかけてくれる。


「事情は聞いてたけど、突然部屋が使えなくなるなんて、そんなのストレスになって当たり前だよ。むしろ、こっちこそ結局何もしてあげられなくて、頑張りすぎちゃってたのに気がつかなくてごめんね。でも、元気になって本当に良かったよ。」


みんな笑顔で迎えてくれた。申し訳ないけど、嬉しかった。


ーー


休暇後の引き継ぎはなかなか大変だったけど、どうにか通常業務へ戻る。遅れている分もあるし、しばらくは気合いを入れないと。


溜まった仕事をしながら、ふっと気づく。このデータ、いつもこんなに整理されてた?

ちらっと視界の端で、天井の影が慌てた様子で逃げるのを見た気がした。


(またしても見つかりました。不覚です。)


私は少し納得しつつ、クスっと笑ってしまう。


(ほどほどで、お願いします)

そう、心の中で念を押すのは忘れない。


ーー


お昼休みは佐伯先輩と一緒。

改めてみなさんへの感謝を共有しつつ、先輩とお弁当を広げた。


「ゆっくりさせてもらったし!また頑張ろうね!早苗ちゃん!」

「そうですね。頑張りましょう。」


作り置きを沢山詰めた品数多めのお弁当。本当にありがたい。

楽しくお昼を過ごしていて、私はスマホの着信に気が付かずにいた。


ーー


もうすぐ終業という頃、デスクの電話が鳴った。出てみると総務部から。


「水上さんですか?お疲れ様です。先程伝言もお願いした件ですが、不動産業者さんからお電話入ってました。こちらも把握してますが、先方の都合でお部屋を一時退去中でしたよね。その件だと思います。家賃補助の関係もあるので、折り返し連絡して、進捗があれば共有お願いしますね。」


ーー


すっかり忘れていたことに気づく。

一時退去中。そうだった。私は、あくまで居候。


いつもの冷静な、クールな私なら、すぐに問い合わせをするところ。

でも、今回は、どうしても折り返しの電話をかけられなかった。

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