59-04.正妻の要求
「二人きりだね。お姉ちゃん」
え!? もしかしてハスミンちゃんも!?
う~ん。違うっぽい。そんな雰囲気じゃないわね。
「お姉ちゃんって忙しいんだね。もっと好き放題やっているのかと思ってたけど」
「ふふん♪ アルカ一家の主だからね♪」
「ハーレムも大変なんだ」
「ハスミンちゃんもお姉ちゃんにやって欲しいことがあったら何でも言ってみてね♪ 遠慮せずに♪」
「本当に? なんでもいいの?」
「もっちろん♪」
ハスミンちゃんは何をお願いしてくれるのかしら♪
「ならししょ……」
あ。
「ううん。このまま一緒に居させてくれたら嬉しいな♪」
ハスミンちゃん!! なんて良い子!! ガバッ!!
「あはは♪ お姉ちゃん大げさ♪」
暫くハスミンちゃんを抱きしめてじゃれ合った。
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「真っ先に顔出しなさいよ」
セレネのご機嫌が斜めだ。
取り得ず深層に連れ込んだ。
「明日デートなさい」
ひとしきりイチャラブを済ませた後、そんな事を言い出した。
「ごめんね、セレネ。ちょっと明日はまだ用事が」
「キャンセルなさい」
あら。そこまで?
「わかった。ジュジュには上手くやっておいてもらうわ」
「よろしい♪」
どこか行きたい場所でもあるのかしら?
「エスコートは?」
「もちろん私が務めるわ♪」
随分とご機嫌ね。余程の目的があるのかしら?
「どこ行くの?」
「挨拶回りに決まってるじゃない」
「? どういうこと?」
「正妻として顔出さないわけにはいかないでしょ」
「えっと……リマニアールに行きたいの?」
「全部よ。全部。他も全部回るわよ」
あらま。
それはまた忙しくなりそうね。
「セラフとして顔は出したじゃない」
「交代よ。明日からノアを外してノエルを入れてきなさい。私もセラフと替わるわ」
だってさ。
『いいわよ、別に。私はどっちだって』
ありがとう、セラフ。
「あ。けどハスミンちゃんとも」
「見てたわよ。仕方ないわね。あの子だけ連れてきなさい」
どうしましょう。
ハスミンちゃんはクランメンバーだから、外界関連に関わらせるつもりは無かったのだけれど。
「いいじゃない。本人は暇してるんだし」
「そりゃそうなんだけどさ」
「一緒に居させてくれと言っていたじゃない」
「やっぱり全部見ていたのね」
なら最初からそのつもりだったと。
「わかった。深層から出たら提案してみるわ」
「酷い人よね。隣にあの子が居るのに、こうして内緒で私を連れ込んでしまうんだもの」
「セレネが誘ったようなものじゃない」
「あら。人のせいにするのね。ハーレム王の風上にもおけないわ」
「今此処にハスミンちゃんを呼べって言ってる?」
「察しが良いわね♪」
「……程々にね」
私はハスミンちゃんを呼び出した。セレネは早速ハスミンちゃんを押し倒した。
「え!? えぇっ!?」
「何ボサッとしてるのよ。アルカも来なきゃ始まらないじゃない」
「失礼しま~す」
「お姉ちゃん!? まさか一緒に!?」
「嫌かしら?」
「え~……嫌じゃないけど……」
可愛い。モジモジてれてれ。
「なら良いわね。始めましょう」
こういう時にお喋りなセレネって珍しいかも。だいぶ気を遣っているみたいね。さてはハスミンちゃんには前々から目を付けていたのね。機会を伺っていたわね。
「アルカ」
「お姉ちゃん……」
まいっか♪
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翌日は約束通り、セレネとハスミンちゃんを連れ、私は各世界を回っていった。
皆に正妻と妹を紹介し、程々にお茶をして、一日で関係のある世界を回り終えた。
最初は驚き続きのハスミンちゃんだったが、意外と早く状況に適応していった。今後は異世界関連の案件に連れ回すのも良いかもしれない。
ただそれをやるには今の実力では少々心もとないので、もう一度強化合宿を行う必要がありそうだ。
そんな事を考えていたら、その日の終わりにハスミンちゃんの方から申し出てくれた。
「どうせならメルビスも誘ってしまいなさいな」
「なんでメルちゃん? 実力的にはベアルじゃない?」
「全員呼べばいいじゃない」
雑ぅ~。
「選定は任せるわ。これはと思う子たちに声をかけなさい」
「セレネは?」
「良いわよ。付き合ってあげる」
「ノアちゃんは?」
「ダメよ。必要以上に長くなるわ」
「実は独り占めしたいだけだったりしない?」
「よくわかったわね。褒めてあげるわ♪」
これは長くなりそうだ。




