59-03.研鑽と研究
「ごめんね、メルちゃん。暫く留守にしちゃって」
「いや。問題ない。皆にも良くして頂いた」
ルネルたちにもすっかり懐いたみたいね♪
「それは何より♪」
「移籍を必要としたのも道理であったと理解した」
覚視やらなんやら、一般には知られていない技術の宝庫だものね。その辺り、元々心得のある冒険者は話が早いわね。
「グレンさんとはどんな話をしたの?」
「得られるものは多い筈だと。その言葉の通りだった」
「そっか」
グレンさんからしたら、メルちゃんは娘みたいなものだもんね。なにせメルちゃんが八歳の頃から旅団と共に旅をしてきたのだから。
「今度技術交流会でも開きましょうか」
「良いのか!?」
「伝える内容は選別するわ。メルちゃんが教導役を務めてくれるかしら?」
「もちろんだ!」
「そかそっか♪ お願いね♪」
「がってん!」
ふふ♪ 張り切っているわね♪ それに順調に染まってる♪
頑張れ♪ メルちゃん♪
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「ツムギ!? 戻ってたの!?」
家族のところへ順繰り顔を出して回っていた私たちは、研究所にも訪れた。そこにはいつも通りに白衣を着て研究に勤しむツムギが戻ってきていた。
「おかえり、小春。今日も両手に花ね。紹介してもらえるかしら?」
「キスイとハスミンちゃんよ♪ キスイはツムギと同じく異世界転生者で、ハスミンちゃんは私の妹♪ そうそう♪ コトネも来てるわよ♪」
「コトネ?」
「あら? 出てこないのかしら? レーネ」
『お任せくださいませ♪ アルカ様♪』
私世界の表層に待機していたレーネが、私世界に潜ってコトネを探して来てくれた。
「紬!! 会いたかったわ! 紬!!」
「待てや」
ガシッ!
「何するのよ! 放しなさい! 感動の再会を邪魔しようっての!?」
「何その格好。説明なさい」
なんでスク水に上だけセーラー服着てるのよ。一周回ってコテッコテ過ぎない?
「コスプレは趣味よ!」
うそこけ。
「誰とお楽しみだったの? 吐きなさい」
「プライバシーの侵害よ!」
「コトネ。あなたには私のハーレムに加わった自覚が無いのかしら? 私にはハーレムの皆が誰と関係を持っているのかいつだって把握する権利があるのよ」
「横暴だわ!」
「これは私の楽しみよ。奪おうというならコトネであっても許しはしないわ」
「良い趣味してるじゃない!」
「でしょ~♪」
「仕方ないわね! そういう事なら隠しはしないわ!」
「それで?」
「誰とってこともないわ。スパの小春専用スペースに行けば誰かしらいるもの。けど今日はいつにも増して大盛況よ♪ 小春も後で行きましょう♪」
また私のスペースがピンク色に染まってる……。
しかたない。後で査察に伺いましょう。抜き打ちで。あくまで治安維持のためにね。……水着美女の集まる夜会。わくわ……ごほん。危険ね。間違いなく危険だわ。
「ちょっと行ってくるわ」
「待ちなさい」
抜け駆けは許さないわよ、キスイ。
「コトネって、まさか『名鳥 琴音』?」
「そうよ! やっぱり覚えていてくれたのね! 大親友!」
「あなたは相変わらずね~」
あんまり感動の再会って感じはしないわね。折角ツムギが覚えていてくれたのに。
「まあいいわ。暇してるなら少し手伝って頂戴。まだ力加減が上手くいかないのよ」
「任せなさい!」
コトネは近くに掛けてあった白衣を(スク水セーラーの上から)身に纏い、意外と様になった手つきでツムギの実験をサポートし始めた。
「ツムギはいつ戻ったの?」
「つい先日よ。イオスはまたどこかへ行ってしまったわ」
「そう。もしどこかで会ったら伝えておいて。またお礼がしたいからいつでも戻って来てねって」
「ええ。伝えておくわ」
「ツムギの帰還祝いもやるからね♪」
「楽しみね」
一旦御暇しよう。久しぶりの再会だけど、ツムギは何やら忙しいようだ。きっとイオスとの新神修行で溜まっていた研究欲を発散させたいのだろう。
「私も残って良いかしら?」
既に白衣を身に纏って研究に混ざっていたキスイが問いかけてきた。
「どうぞごゆっくり♪」
キスイも似合うわね、白衣。
なんか好きだわ。この光景。白衣三人娘があれこれ真面目に研究してるの。一人、中身はスク水セーラーのままだけど♪




