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異世界で始める白猫少女との二人暮らし ~だったのは最初だけ。最強の悪魔女が美少女ハーレムの主になって神々と世界を従えるチートな日常譚~  作者: こみやし
58.白猫少女と新世界開拓

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1808/1882

58-21.第三審査・続


「きゃぁ~~~~~~!!!」



 ホノカさんが聞いたことも無いガチの悲鳴を上げて吹き飛んだ。



「しょ、勝者! ミユキ選手!! 追加出場決定です!!」


 あっという間の出来事だった。まさしくカジュアル勢とガチ勢の戦いだった。


 いえね。ホノカさんも頑張ったのよ。譲られた先攻とはいえ、誰もが想像もしていなかった驚きのコンボを連発してお姉ちゃんを追い詰めたの。本当にあと一歩だったのよ。次のターンが来ていれば間違いなくホノカさんの勝利だったの。


 けどダメだった。お姉ちゃんはあっさりと一枚の手札から巻き返してしまったの。なんかもうやってるカードゲーム違うんじゃないかってくらいグルングルン回してね。



「ホノカもよくやったわ。同じだけ触っていたのなら間違いなく負けていたでしょうね。けれど私の方が」


「それではミユキ選手! 会場へ送らせて頂きます! ご活躍に期待します!!」


 お姉ちゃんの空気の読めない慰めの言葉はミヤコによって遮られ、強制的に会場へと送られた。




----------------------




 そこからは地獄絵図だった。お姉ちゃんは辻斬りのように次々と対戦を申し込み、他の出場者たちを瞬殺していった。


 ライフを半分近く削られていたとはいえ、銀花お姉ちゃんと影裡さんのタッグマッチを返り討ちにしたあのイコルですらも、お姉ちゃんには掠り傷を負わせるので精一杯だった。


 そもそも他の皆が数万単位のライフを保有する中、お姉ちゃんだけは一万にも満たない初期ライフで勝ち続けたのだ。



 そんなこんなで残すはアルルとテミスさんだけになった。


 お姉ちゃんも含めた三人がフィールドの中央へと集まり、最後の戦いが始まろうとしていた。



「流石は原初神といったところか」


 テミスさんは何かカッコつけてるけど、これカードゲームだからね? 原初神と関係無いからね?



「まけなーい!」


 アルルが張り切っている。可愛い。さすが私の娘。


 頑張って。ママも応援しているからね。アルル。



「いいのよ。二人纏めてかかってきても」


「だそうだ。アルル。一つ相談があるのだが」


「……む~。いいよ~」


「よし。では始めよう」




----------------------




「おっと~~!!! テミス選手とアルル選手!! 強敵ミユキ選手を眼の前に何故か対戦開始だぁ~! これはいったいどういうことだぁ~~!!」


「なるほど。そうきましたか」


「実況のコトネさん! いったい何が行われているのでしょう!!」


「これも一つの共闘かと。二人ともライフは初期値。手札も場も初期状態。ここまで禄に戦っていませんでしたからね。この状態で万全の布陣を敷くミユキ選手に挑むのは無謀の一言です。ですから二人は一計を案じる事にしたのでしょう」


「ということはまさか!?」


「ええ。二人は当然撤退の権利も使用しておりませんから」


 なるほど! そういうこと!?


 コトネの言った通り、テミスさんとアルルはそれぞれ数ターンを掛けて万全の布陣を築き上げ、テミスさんの撤退宣言を以って対戦を中断した。



「相変わらず狡いわね。テミスさん」


 まったく。人様の娘になんて作戦を持ちかけるんだか。




----------------------




「ふふ♪ 知恵を絞ってきたわね♪」


 あかん……お姉ちゃんが笑ってる……。あれ絶対勝てないよぉ……だって二人が盤面を作り上げるところもバッチリ見てたんだもん……。お姉ちゃんはそこで手を抜くタイプじゃないんだもん……。


 つまり二人の手の内は丸裸だ。流石に手札までは覗いていないにしても、その予測を立てることくらい造作もない。何せお姉ちゃんだもの。お姉ちゃんは凄いんだから。ちょっと空気を読まずに『ごーいんぐまいうぇい』しちゃうだけで。




----------------------




「イルー! こうげきー!」


 アルルの切り札『イルル』が、お姉ちゃんの場の『守護神ニクス』に攻撃を仕掛けた。



 そもそも何故お姉ちゃんが『守護神ニクス』のカードを?


 あれは元々世界に一枚しか無かった筈よ?


 いえまあ。出処はわかっているんだけどさ。シーちゃんが製造者権限でもう一枚刷ったのよね。私のデッキ用に。


 お姉ちゃん。それ私のデッキでしょ。



『アルル選手! 早速仕掛けました!!』


『しかしこの攻撃は……』


 コトネが言い淀むのも当然だ。


 イルルの攻撃力は『3000』。


 対する『守護神ニクス』は『4500』。しかも自身以外の攻撃力『3000』以上の効果を無効にする効果まで持っている。



「ミミー!」


「がってん♪ ですわ♪」


 あれ? 今、ゲーム上の立体映像がアルルの呼びかけに答えなかった?


 もしかして、あのイルルとミミって本人? アルルの守護妖精たちがゲームの一部になって一緒に戦ってるの?


 なんて主人公気質。流石ね。アルル。



『これは上手い!! 「ミレイユ・ルミエリス」の効果によって「イルル」の攻撃力はバトルの間だけ加算されます!!』


 『ミレイユ・ルミエリス』(愛称ミミ)は攻撃力『1800』だ。『守護神ニクス』の無効化効果の対象外だ。



「当然読んでいるわ」


『おっとぉ~~~! これは「ノア」の札だぁ~~~!』


 お姉ちゃんの場にノアちゃんが現れた。あのノアちゃんには攻撃を誘導する効果が備わっている。しかも攻撃を受けると自身を一時的に除外して強制的にバトルを終了させる効果まで持っている。



「させん! 罠札発動!」


 ノアちゃんの出現をテミスさんが阻止した。



「無駄よ。『ハル』の効果で無効にするわ」


 そう。お姉ちゃんの場にはハルちゃんとイロハを装備した私の札まで出揃っている。その効果によって、一ターンに二度まで魔法札や罠札を無効に出来るのだ。



「ならば続けて!!」


 無効合戦が始まった。


 テミスさんとアルルは二人掛かりでお姉ちゃんの妨害の手数を削っていく。


 お姉ちゃんも負けじとあの手この手で二人の逆転の目を潰していく。もはや何が起きてるのか全然わかんない。



『非常に高度な試合ですね。見応えがあります』


 コトネは理解しているのかそうでないのか、当たり障りのない実況を始めた。

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