58-09.因果の三叉路
「てなわけで新世界を改造中でね♪」
「着手する前に言いなさいよ!」
ご尤も。
「世界樹ねぇ。そっちの管理者はどうするのよ」
「へ? 管理者って?」
「護衛が必要でしょ。そんな大掛かりな代物を守り通すのには相応の手間が掛かるのよ」
「……あはは♪」
「まったく」
ごめんちゃい♪
「その件ならば心配は要らん。もう直世界樹を伝って応援がやってくる。それまでは我らが責任を持って管理しよう」
「ありがとう♪ 銀花お姉ちゃん♪」
「うむ」
「何勝手に直通ライン作ってんのよ」
「ごめんて」
テラスと相談してから動くべきだったわね。後で説明するって言って、勝手に初めてしまったものね。
「どうせやるならアルカの世界とも繋ぎなさいよ」
「そうね。それがいいわね♪」
直通ラインってやつは私でも使えるかしら♪
「はい! はいはいはい!! イコルがお世話するわ~! コハルちゃん世界で見守るわ~!」
「ダメよ。イコルは手放せないわ」
「そんなぁ~!」
あらぁ。
けどしゃあない。イコルレベルの強者ってそうそういないんだもの。人材募集をかけるったって、そう簡単には用意できないわよね。
「それでも誰か他に優秀な用心棒とかいないかしら?」
「さてはお困りね♪ 小春るんっ♪」
「うん? え? えぇ~!? ホノカさん!? どうしてここに!?」
いきなり現れた!? 会議室に!
「ちょっと。勝手に入ってくんじゃないわよ」
「いいじゃいいじゃん♪ 私とテラスの仲だしぃ♪」
いったいいつの間に……。
「相変わらずね。ホノカ」
「やあメグル♪ 元気にしているみたいね♪」
「ミアはどうしたのよ」
「ミアちゃんはノアちゃんと話してるよ♪」
会ったのは一度だけだったけど、結構仲良いのよね、あの二人。
ミアさんはホノカさんの伴侶だ。二人はメグルが以前お世話になっていた世界の人たちだ。ホノカさんは転生者から神になった方で、ルフィナたちの故郷の現守護神でもある。
現在は、以前私たちがプレゼントした、シーちゃん印の世界間航行船に乗って、二人で外界を旅しているのだ。
「私たちも来たよ♪ 小春様♪」
ひょこっとホノカさんの後ろからもう一人が顔を出した。
「あら♪ 影裡さん♪」
『!?』
シノブ。出てきなさい。
「っ!? 小春様!? これはあんまりにござる!?」
「シノブ!? 何故ここに!?」
反応したのは影裡さんではなかった。いつの間にかその側に現れた謎の美少女だ。小さくて可愛い謎の銀髪美少女だ。
『アルカ』
ごめんちゃい。
「む……? もしやリーリャでござるか? 見違えたのでござる! でっかくなったのでござる!!」
大喜びで小柄な美少女を抱き上げるシノブ。
「シノブが転生してたなんて。驚いた」
「よくぞ影裡様のお側に! うぅ! 姉弟子として鼻が高いのでござる!」
シノブはわんわん泣きだしてしまった。
「そっか。シノブさんも陰守の一族なんだね」
「感動の再会じゃない」
もう一人現れた。長い黒髪のクールな美女だ。
「小春様。紹介するね。こっちはキスイ。もう一人がリーリャ。二人とも私の家族なの♪」
黒髪美女がキスイさん。銀髪美少女がリーリャさん。
前回影裡さんたちの暮らす、トリウィアの守護世界を訪れた時は会えずじまいだったのよね。改めてこうして知り合えたことはとっても嬉しいわ♪
「そう。この方がミーシャ様の主なのね」
「はじめまして。篠宮小春です♪」
「よろしく。小春様」
「普通に小春でいいんだけど」
「まあいいじゃない。私たちは感謝しているのよ。ミーシャ様を遣わしてくれたことにね」
「随分慕われているのね♪ ミーシャが上手くやっているようで良かったわ♪」
まだ何かやることがあるって言っていたから、今日は来ていないみたいね。なら今度また会いに行きましょう♪
「カゲリちゃ~ん♪」
「イコル様も久しぶり。なんか縮んだ?」
わいわいがやがや。あっちこっちで挨拶合戦が始まった。
「異世界転生者がいっぱいね!」
コトネも勝手に私世界から出てきて混ざっていった。
「これじゃあ会議になんないわね」
「あはは♪ ごめんね、テラス」
「いいわ。今晩は盛大に祝ってあげるわ。その代わり明日からはキリキリ働きなさい」
「がってん♪」




