56-18.ハーレム王の度量
さてお次は……。
私はレーネ、セーレ、コムギ、ウズメ、イコルと共に、自室で休みながら話を始めた。
クランの件は一旦ここまでだ。一月後のクランマスター会議までは皆と一緒に依頼をこなしてクランの実績を積み上げていくとしよう。それ以外の、マリオンの件も含めて、後のことは全てジュジュとノアちゃんに任せるとしよう。
次に私がやるべきことを決めなくちゃ。
これはその為のプチ会議だ。
「なら私たちも呼びなさいよ」
「そうだぞ~ こはちゃんズの出番でしょ~!」
「あるか様。我ら本日の業務は終わりましてござります♪」
「うちも~♪ 一緒に考える~♪」
メグル、パトラ、おスズちゃん、イオリが現れた。
【こはちゃんズ】は今日も賑やかね~。
「まぁま!」
「エリスたちも手伝うよ♪ アルカ様♪」
「薄情だぜ、アルカ。最近全然相手してくれねぇしよ~」
アルル、エリス、クレアの訓練組も帰ってきた。
イルル、ミミ、エルドア、ハイエル、四騎の守護妖精たちも、アルルの回りに妖精形態で浮いている。
「アルカ! 大寝室に行くわよ!」
「強制。拒否は認めない」
「いこー!」
「アルカ様♪ わたくしもお供いたしますわ♪」
アリア、ルカ、リヴィ、ルイザも呼びに来た。
もちろん、ラピスとクルルも一緒だ。
「あら。今日は一段と賑やかね」
「出直しましょうか」
「構うことはないわ♪」
「カーちゃんが言うやつじゃないよぉ~」
ジャンヌ、キッシュ、カティ、ラーラ。
【パトちゃんズ】がこんな時間に揃ってる。今日はお泊り会かしら?
「来た」
「お母様♪」
リジィとマキナも相変わらず仲良しだ。
「お、おじゃましま~す……」
珍しくベーダまで一緒だ。この子はすっかり落ち着いたわね。最初に出会った頃とは大違いだ。
「おや? これじゃあ入れねえのです」
「しゃあない。今日は諦め」「ねえのです!」
クロエとジゼルの声が皆の向こうから。
「あはは♪ おかーさん頑張るねぇ♪」
「出遅れたぁ! ルーシィがしつこいからぁだよぉ!」
「え~♪ ハルカだって~♪」
ルーシィとハルカは何やら言い争っている。あの二人付き合ってたの? ルーシィの本命はラトナとアリアとハルちゃんじゃなかったの?
「アルカ!」
「コハル!」
突然私の中から飛び出してきたへーちゃんとレリア。二人も二人で、しっかりと指を絡め合っている。まるで二人で私を独占するようにお腹の辺りに抱きついてきた。
「あら~?」
「うわ~」
「これはこれは♪」
ナディとアニエスはともかく、何故そこにシャンテが?
あなたたち普段接点無いでしょうに。いつの間に仲良くなっていたのかしら?
「アルカ様。深層をお使いください」
「レーネ? もしかして今から順に全員の相手しろって言ってる?」
「はい。公平に行き渡るよう、しっかりと管理させて頂きます♪」
……おっとぉ。
「アルカ様♪ 逃げてはなりません♪」
まだ何も言ってないのに……。
「務めを果たしてくださいませ♪ ハーレム王として相応しき度量をお示しくださいませ♪」
はい……頑張りますぅ……。
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「年齢が上がると一年を早く感じるようになるって言うじゃない」
「……それが?」
「だからって小春は気軽に一年二年を過ごしすぎだと思うのよ」
「そりゃそうなるでしょ。今や家族も百五十人超え。一人一日過ごしても百五十日よ。けどたった一日私を独占したくらいで満足する子たちじゃないの。どんなに短くたって一人一週間はかかるわ。それだけで三年近く掛かるんだもの」
「一晩でそれだけ過ごしていれば老け込みもするわよね」
「あんですって?」
一万歳のくせして老けたとか言ってます?
こちとら全部ひっくるめたって千年も生きて……なかったかしら? ……あかん。自信無くなってきた。
なんにせよ、間違いなくメグルよりかは年下だ。
「だいたいメグルだって散々粘ったじゃない」
マグナと共に深層へと潜ったメグルは、遂にチョメチョメを解禁すると宣言した。
そこからはあっという間だった。まるで覚えたての若者のようにのめり込んでいった。まるでもなにも、そのまんまだった。なんなら、メグルとマグナの二人を相手にするだけでも半年籠もってるからね、私。
挙句、ルフィナとトキハも加えてまた半年以上過ごすことになった。それらの期間、間違いなく主役はメグルだった。
一人で一年以上も私を独占しておいて、どの立場で言っているのかしらね。
時間の流れの違う深層でどれだけ過ごしたって現実の一秒にも満たないとはいえ、私たちが皆不老不死とはいえ、精神変化を抑制するための記憶や意識のバックアップシステムも完璧とはいえ、それでも僅かには変化も生じるだろう。
あれだけ愛し合っていたんだもの。当然の話だ。
「生き急ぎすぎよね。私たちって」
「ようこそいらっしゃい。こちら側へ。歓迎するわ♪」




