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異世界で始める白猫少女との二人暮らし ~だったのは最初だけ。最強の悪魔女が美少女ハーレムの主になって神々と世界を従えるチートな日常譚~  作者: こみやし
【第十一部:新秩序構築編】56.白猫少女と準備期間

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56-16.クラン会議・おまけ


 クランの方針会議は一先ずここまでだ。



 最初に方針会議と言った通り、決めるのは方針までだ。


 その一、制約は断固拒否。


 その二、ギルドと仲良く。


 その三、冒険者たちと仲良く。


 その四、さりとて決して媚びることなかれ。



「四つは中途半端よ! 縁起が悪いわ! 五つ目を考えましょう!」


 霊能力者が何か言ってる。



「なら二話目と三番目は統合しましょう。その二は『皆仲良く』よ」


 制約拒否、皆仲良く、距離感遵守。この三つが全てだ。


 それが私たちクラン【デウス・グラティア】の方針だ。


 あまり方針を増やしすぎるとブレるから。三つくらいが丁度良かろう。



「一月後までにやっておくことはあるかしら?」


「実績作りだね。他には特に無いよ」


 わかりやすい。



「本当にそれだけで良いのですか? 遠慮することはないのですよ?」


 ノアちゃんはジュジュの手伝いがしたいようだ。



「ならノアには後で個人的に頼むことにするよ♪」


「はい。喜んで」


 ノアちゃんは元々ギルド本部に潜り込んで、色々と調べてくれていた。その辺の知識も活用すれば、より優位に交渉を進められることだろう。


 ジュジュをお願いね♪ ノアちゃん♪



「ついでに一つお願いしてもいいかしら?」


「なんですか? 何でも言ってください♪」


 ふふ♪ ノアちゃんたら張り切ってるわね♪


 けどごめんね。そういんじゃなくてね。



「方針会議はここまでにして、一つ別の議題を上げさせてもらえないかなって」


「マリオンの件ですね。良いんじゃないですか。加えてしまって」


 あらあっさり。



「別働隊としての役割も私が本気で動くならば必要ありませんから。いっそクランに合流させてしまった方が、不測の事態を避けられるのではないでしょうか」


 そういう感じ♪ 我ながらナイスタイミングだったわね♪



「それは待ってもらえるかな」


 あら。ジュジュにも何か考えがあるようだ。



「彼女には是非頼みたいことがあるんだ」


「というと?」


「所謂サクラってやつだね」


 碌でもないこと考えてる?



「非公式ファンクラブを作りたいんだ」


 ……な~るほど。



「これもさっき言ってた話ね」


「そうそう♪ どうせならルールを作る側になろうよ♪ 適切な距離感を保つために、こちらでガイドラインを定めておきたいんだ♪」


 ジュジュは本当によく考えるわね♪



「公式の運営する非公式ファンクラブですか。非公式に拘る理由があるのですか?」


「もちろんあるよ。私たちが定めてしまえばギルドが口を出してくる可能性が生じるんだ。それは新たな制約に繋がってしまうかもしれない。私たちは自ら隙を晒すことになる。けれど有志が勝手に築き上げてきたものなら、ギルド側だってとやかくはいえない。少なくともそれを私たちに言ってくることは無いだろうね」


 ファンクラブが制約を受けるくらいは許容範囲だろう。私たちはギルドにも内緒で勢力を築き上げるのだ。



「運用次第でもっと大きな問題へ発展してしまうのでは? 仮にファンクラブにムスペル王国の貴族が加われば、それこそギルドの反感を買ってしまうのではありませんか?」


 そうね。ノアちゃんの言う事も尤もだ。


 かえって爆弾を抱え込む結果にも繋がりかねない。


 そもそもシノミヤがマリオンを拾い上げた事実だって、特に隠してきたわけじゃない。マリオンが表立ってファンクラブの運営なんて始めてしまえば、私たちの策であると気付く者も現れるだろう。



「いいや。ファンクラブは防波堤だよ。最初からその用途に絞るんだ。王国貴族の干渉はむしろ好都合だ。公式ではなく非公式の集団が堰き止めるから、ギルドも安心出来るんだ」


 そっか。ギルドにはある程度話しちゃうのね。もちろん真意は悟らせずに。


 例えば「最近クランへの参加希望者が後を絶たないから、少々縁のあるマリオンに纏めてもらうことにした」なんて言って人を集めること自体は伝えておく。けれどそれがファンクラブだとは伝えない。結果的にそういう風に流れていったという過程を作るんだ。実際、最初はあくまで参加希望者たちを集めるんだ。


 ギルドもそんな流れなら、自ら率先して非公式と言い張らざるを得ないだろう。でないと私たちのクランがどんどん大きくなっていってしまうのだから。



「なるほど。段階を踏むのですね。確かにそれなら問題は無いのかもしれません」


 と言いつつも、ノアちゃんはまだ何か気になるようだ。



「……もし仮にですが。貴族だけでなく王族までもが興味を示したらどうします? その主体がマリオンの手元から離れてしまう可能性もあるのでは?」


 乗っ取りかぁ。



「もちろん考えられる可能性だね。非公式故の立場の弱さに付け込んで、より上位の権力者が良からぬ事を考えるかもしれない。その隙を自ら晒してしまう行為なのかもしれない。非公式ファンクラブが相手なら、ギルドや王侯貴族が互いに互いを気にする必要も無くなるからね」


 だよね。奪い合いは起こるよね。ファンクラブの勢力が無視できない程の規模に成長した後にはなるだろうけど。



「けれどそこまでの影響力を獲得した後でなら、別にあげてしまっても構わないんだよ。というか、制御しきれない非公式ファンクラブなんて存在を認めるわけにはいかないんだ」


 えっと? つまり? 切り捨てちゃうの? 役目を終えたら? スッパリと? それまで応援してくれた皆纏めて?



「新しく公式のファンクラブを作るんだ」


 お~! そういうこと!



「なるほど。それが最終フェーズなのですね」


「そゆこと♪」


「けれど今度はまた、ギルド側の口出しを許すことになるのでは?」


「その頃には私たちの発言力も強まっている想定だ。あくまで非公式ファンクラブに頼るのは最初だけだ。長く運用されてきたルールというのは案外揺らがないものだよ。組織というのは実績に弱いんだ。これから積み上げるものを変えるより、ずっと大きな労力を払うことになるからね」


「了解です。そういうことであれば納得です」


「私も異議無しよ♪ そっちもジュジュに任せてしまって構わない? それとも私がマリオンと話す?」


「任せて♪ 実はもう仕込みは済んでるんだ♪」


 早い早い。

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