50-20.果報は寝て待て
「ご機嫌斜めね」
「……そう? これでもだいぶマシになったのよ」
ハルちゃんたちのお陰でね。
「あるか様」
「アルカ」
おスズちゃんとイオリが寄り添ってくれた。
「私もたまには混ざろうかしら」
「お膝にどうぞ♪」
ご遠慮なさらずに♪
「それじゃあ失礼して」
あらま♪
「ね~ぇ~。パトラは~?」
埋まっちゃったわね。出遅れたわね。
それとも遠慮してくれたのかしら。珍しく。
「メグ姉、足開いて」
「嫌よ」
気の所為か。
「こはちゃんズの今日の業務はお終いよ。ジャンヌをちゃんと見ていて。そろそろまた何か企んでいる頃だろうから」
「よくわかったね」
マジかよ。
「ちゃんと止めなさい。でないとパトちゃんズは解散よ」
元々そのために結成されたんだから。単なる仲良し同好会ってわけじゃないのだ。
「は~い。しゃあないな~」
「ありがとう、パトラ」
「ふふ♪ 良いってことよ♪」
いつも助けられているわ。あなたの明るさに。
それはそれとして、ジャンヌの件は頼むわね。本当に。冗談抜きで。今はこれ以上問題を抱えている余裕が無いから。
パトラが退室し、私の部屋には四人だけになった。
静かだ。
「あるか様。どうかお休みくださいまし」
「このまま寝よ~」
「流石に上では寝づらいわね」
「ふふ♪ 別にいいのよ♪」
このまま四人で抱き合って眠りましょう♪
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「今日はどうしよっか」
「随分と顔色が良くなったわね」
「メグルを抱いて眠ったお陰ね♪」
とても癒されたわ♪
「順調に攻略されているみたいだわ」
今更何を言っているのだろう。自覚無かったのかしら。
まさかよね?
「待つつもりなのでしょう?」
「まあね」
だからその上でって話よ。
「かいる様の下へ赴かれては?」
「そうね~」
それもね~。どうしよっかな~。
今はアストレアと顔を合わせるのもね~。
あの子も色々複雑だろうし。少しくらい落ち着く時間を与えてあげたい。あの子は神様だ。一晩では足りないだろう。たぶん。おそらく。きっと。
「会いづらいのね。小春自身が」
「メグルも私の思考を読めるようになったの?」
「顔に書いてあったわ」
「以心伝心ね♪ 嬉しいわ♪」
「そう。良かったわね」
クール♪
「アルカ~♪」
「どったん? イオリん?」
なんだか妙にご機嫌だ。
「うちね~♪ アルカとね~♪」
やりたいことがあるのね♪ いったい何かしら♪
「にどねする~♪」
ありゃ~。
「良い考えにござりまする♪ 『果報は寝て待て』にござりまする♪」
「名案ね」
おスズちゃんとメグルまで。……まいっか。
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「それでなんでこっちは起きているのよ」
相変わらず原初神お姉ちゃんと一緒に過ごしていた分体の私から、本体の様子を聞いたお姉ちゃんは、私を抱えたままベッドに潜り込んだ。
「無理に付き合う必要はないわ」
「無理なんかしてないよ。お姉ちゃんのお陰もあるんだよ」
なんだか実家のような安心感を与えてくれるからね。実際に実家を模した部屋に住んではいるんだけれども。この家に住むアリスたちのお陰で、なんだか両親たちまで居るような気がするくらい落ち着くのよね。それもこれも、お姉ちゃんが居てこそなのだよ。むふふ。
「……寝ましょう」
こっちはこっちで完全に昼夜逆転してるよね。お陰で分体のいい練習になるわね。
「無理矢理理由をこじつけないと落ち着けないなら、素直に眠ってしまいなさい。時間が解決してくれることだってあるものよ」
は~い。




