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悪魔の生贄が救国の乙女になるまで  作者: らな


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第99話 決戦後

「レイア!」

ヨハンが叫びながらレイアに駆け寄った。

抱きかかえると以前と同じようにほとんどゼロに近い弱々しい神聖力しか感じられない。

呼吸も弱く、前回よりも状態が悪いように感じた。

ヨハンは必死で自分の神聖力をレイアに送り込んだ。


平民だったが故に神官としての実力を正しく評価されず、くすぶっていたヨハンにとってレイアは孫であり生きがいだった。

「しっかりせい。悪魔は死んだんだぞ。これから幸せになるんじゃろう?」


自分の神聖力を全て渡してもいいからレイアを生かしたい。


そしてそれを実行しようとレイアを掴む手に力を込めかけた時だ。

「先生。これを使ってください。」

セドリックが声をかけてきた。

振り向くと彼の手には聖剣が握られていた。

「あっ・・・。」

レイアしか目に入っていなかったヨハンは、その存在をすっかり忘れていた。

「おお、すまんな。セドリック。わしとしたことが焦っていたわい。」


ヨハンはセドリックから聖剣を受け取ると、女神の石を下にしてレイアの胸の上に置いた。

剣の上から手のひらを押し付け自分の神聖力をレイアに送り込んだ。

そして同時に、聖剣の中に凝縮されていた神聖力も一緒にレイアの中に送り込む。

「レイア。聞こえるか?気をしっかり持ってこっちへ戻って来るんじゃ。」

神聖力を送り込みながら、ヨハンはずっとレイアに呼びかけ続けた。


しばらくそれを続けたが、レイアに反応はない。

聖剣はアルベルトの核を破壊するのに力を使い、思ったより神聖力が残っていなかったのかもしれない。

ヨハンが大きく息をついた瞬間、聖堂に大きな声が響いた。


「レイア!」

エルフリードの声だ。

レイアの胸に手を置くヨハンを見つけると、血相を変えて2人の元へと駆けてきた。

「先生、レイアは?」

青ざめた顔で尋ねたエルフリードにヨハンは渋い表情になった。

「生きておる。じゃが、前回の時より厳しい状況かもしれん。」

前回も死ぬかもしれない意識が戻らないかもしれないと言われ、回復までに1か月を要したのだ。


「そんな・・・悪魔は・・・?」

「悪魔はレイアが放った聖剣で完全に消滅した。」

エルフリードは崩れるようにレイアの側に膝をついた。

「今、聖剣に貯めた神聖力とわしの力をレイアに注いでおる。エルも補助してくれ。」

エルフリードは強く頷いた。


「どうすればいいですか?」

「わしの手の上にエルの手を重ねて、レイアの身体に力を送り込むイメージを頭の中で浮かべてくれ。あと、呼びかけも。」

「わかりました。」

そう言うとエルフリードは自分の手をヨハンの手の上に重ねた。

. 祓魔師や神官になれるほどではないが、エルフリードにもそこそこの神聖力がある。


僕の神聖力をすべてレイアにあげてもいいので彼女を助けて下さい。


「レイア。悪魔は消滅したんだよ。ノアとも約束しただろう。これから幸せにならないと。」

エルフリードは一心に神に祈り、一生懸命レイアに話しかけ続けた。




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