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いつもどこかズレタセカイ ~人喰い  作者: 裃 左右
『論理的』にある『猟奇性』

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33/39

~藤咲マミの視点 10

 私が、その場を去り、空を見上げる頃には、辺りは暗くなり、日は完全に沈みかけていた。

 私は……結局、彼を助けることは出来ず。

 後悔を胸が占めていた。

(全部、無駄だったのかな)

 こんなことまで、考えてここに来てたわけじゃなかったけど、助けられるつもりで来たわけでも、本当はなかったけど。

 それでも、なにも思わないわけじゃない。

 後悔してる、私は。

 彼を止めることが出来なかった、私のせいで起きた……そう殺し合いを、私はそれを止めることも出来なかった、彼を助けることも出来なかった。

 私はいったい、なにするために来たんだろう。

 なんの役にも立ってない。

 それでも、私にはまだ出来ることはある。

 私の耳には聞こえる。

 遠くから、近くから、無数に蠢く声たちが。

(あれを止めないと、また誰かが襲われてしまう)

 きっと、彼は犠牲者だ。この蠢く声たちの。

 そして、もう一つ。

 ――八賀谷君。

 彼は私を助けに来てしまった。もしかしたら、彼も狙われてしまうかもしれない。

 もし、狙われてなかったとしても、彼が私をまた助けようとするなら、絶対に彼は邪魔者として殺される。

 私は狙われている、間違いなく。もちろん、私は引く気はない。

 なら、私のするべきことは、私を助けないように八賀谷君を止めること。

 八賀谷君が狙われているなら、それを私に引き付けること。

 宇都木君は、八賀谷君が連れて来たみたいなものだから、八賀谷君をなんとかすれば、 二人とも安全になる。と思う。

(もしかしたら、私がそう思いたいだけなのかもしれないけど)

 でも、そんなことを考えても意味はない。

 じゃないと私に出来ることなんて失くなってしまう。

 まず、彼は私の危険を知った、なんらかの方法で。

 それなら私はその方法を知って、それを使えなくするとかして、やめさせればいい。

 でも、それだけじゃ何の解決にもならない。

 私はあれをどうすれば止められるのだろう、正直、なんの手段も浮かばない。

 ――けど。

 私は助けてみせる、とそう断言したし。

 まだ、生きてる、から。

 きっと、大丈夫だ。私は必ず、やり遂げてみせる。

 私は次の戦いに向けて、笑みを浮かべた。

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