第81話 初孫の参観日
参観は大和も大斗もやる気満々で手を挙げたりして、頑張って授業を受けていた。だというのに、親というのは……。
「なんなの?あの胸!パット入れ過ぎじゃない?」
100%天然なんだけどね。とか、
「隣にいる女性と妙に親しげじゃない?何?」
あんた達だって既に親しげなんですけど、っていうか子供達の雄姿を見なさい!
といった感じだった。何故、私が見ているか?それは大雄さんに授業の録画を頼まれたからよ!
ちゃんと懇談から帰れるのか不安だわ~。
私が参観に出た時は組員に迎えにきてもらって、「姐さん、帰りましょう」の一言で済んだんだけどなぁ。茜ちゃん若姐だしその手で行けば良かったかなぁ?
参観は微笑ましく終わった。まだ一年生だもんね。
「私達は仕事があるのでお先に失礼します」
「仕事って何?」
「白虎商事の秘書ですが何か?」
「その体ですり寄ってるんじゃないの?」
「CEOは私の姉ですが?それから、あなたの発言はセクハラにあたりますので。以後気を付けてくださいね。茜さん行きましょう?」
そして二人は帰っていった。大輝、グッジョブよ!
「何なの?あの二人!絶対にしっぽを掴んでやるんだから!うちの主人はあのSmith・Anderson international company の役員なんだから!」
へぇ、ケビンに言って左遷でもしてもらおうかしら?Smith・Anderson international companyと白虎商事が業務提携してることも知らないの?本当にSmith・Anderson international companyの社員なんだろうか?しかも役員?で、この人の名字はなんだろう?録画をしてはいるけど。
私は録画した映像と共に職員室で名字を聞いた。
「あまり物騒なことはしないでくださいよ、白川さん~」
物騒なことはしたくないのよ?しようとしてるのはこのオバサン。
「あ、川野って子は白川の従兄弟だからよろしくお願いします」
「白川さんは普通にいい人なんだけどねぇ」
「2年後にあの子らの妹が入学してきます。それもよろしくお願いします」
家に帰り、ケビンに映像を見てもらった。
「うわぁ、本当にこんな人が存在するんですね」
「そうなのよ。で、このオバサンの名字は鈴木だって職員室で聞いたわ。鈴木って日本人に多い名字なんだけど、Smith・Anderson international companyの役員に鈴木っているかな?もしくは社員」
「社員にいるかもしれないけど、こんな奥さんも御せないような人はSmith・Anderson international companyに必要ないなぁ」
ケビンはこの鈴木さんの旦那さんをアッサリと左遷してしまった。奥さんとは離婚したらしい。
左遷させて終了したのは、鈴木氏の子供だって教育を受けなければならないわけで、そのためにある程度の収入は必要となる。
左遷の原因となったこの奥さんと鈴木氏は離婚して正解だと思う。全くの虎の威を借るキツネで色々なところで旦那様の名前を使っては便宜を図ってもらっていたみたいだから。
「あー‼ケビン!消さないで。これから大雄さんに見せるところなのよ」
「三代目も可愛いお爺さんですね。やはり孫の雄姿は見たいものなんですね」
その通りだけど、三代目に直接そんなことを言ったら、アッパーが飛んでくることだろう…。ケビンは背が高いし丁度いい。




