第54話 決定的証拠
「やっぱりさぁ、車からわかる住所にはなんにもないんだって。いや、確かに車を停めることはできるだろうけどね。…原っぱだから」
そういう風に登録してるんだ。
「でもさぁ、あの車を警察は追いかけてたわけよ。今は街中に監視カメラがあるでしょ?それで追ってたの。意外なところに入り込んだみたい。『RRカンパニー本社』。すでに家宅捜索済だし。アジトにするには丁度良かったんじゃない?警察もビックリよね。まさかのRRカンパニーよ?明らかにまっとうじゃないでしょ?そうねぇ、何か赤川弟の悪だくみを掴んでRRカンパニーを家宅捜索するつもりじゃないかなぁ?それこそ違法駐車だろうとスピード違反だろうといいのよ」
などと私達が赤川弟について検討している間に地下牢にいる私の両親が何者かに殺害された。
とりあえずの重要証人だったので、牢のカギをかけておくべきだった。と反省している。組員を信用し過ぎていた。
組員が何者かの侵入を手引きした?最初から裏切るつもりの組員がいる?
「まぁ、落ち込むな。ユキ。あの両親たちは一応丁重に海に灰を流そう」
「そうね。墓に入れるって感じじゃないわよね。なんなら富士の樹海に捨てても構わないけど?灰を海に流すのは海が汚れちゃう!」
「ユキの意志を尊重するよ」
「まぁまぁお二人さん。こんなこともあろうかとさぁ。みんなに内緒で地下牢に監視カメラを設置してたのよね。見てみましょうか?」
大輝‼…そんなことしてたの?
男らしき人が私の両親をめった刺しにしている映像が見て取れた。男らしき人は途中から監視カメラに気付き、「ヤバい!」といった風で顔面を隠すように振舞った。
カメラからわかることは…、
多分男性で身長は私の父親くらい。175cmくらいか?それで、わりと痩せ型。髪の色は金髪にしているけど根元がもう生えてきているのか、プリンちゃんになりそう。
「この映像と白虎組の構成員全員のデータを照合してくれる?」
「そのデータよりも最近の髪の色の方がいいんじゃない?」
「そうね」
大輝は髪の色に着目し、金髪で身長175㎝くらい、痩せ型の男を探した。
決定的な証拠はやはり髪の色と生え際だろう。まさかの監視カメラ。せめて帽子くらいかぶればよかったのに証拠を残してしまったものは仕方がない。
普段、監視カメラというものを感じていない生活を続けていたのがアダとなったのだろう。
「この屋敷の中には監視カメラがないし、どうするかなぁ?うん、人海戦術で行こう!」
そう考えた大輝は朔斗君に協力を依頼。朔斗君の髪の色は黒なので、全く該当しない。
「金髪ねぇ……。やっぱ若い衆かねぇ?」
「そう思う?年を取ると金髪には染めないんだよね(白髪が気になるのよ~)、それで生え際の根元がちょっと黒くなってて、プリンちゃんになりそうな人を探してほしいんだけど?」
「具体的でわかりやすいな。大志にも頼んだら?」
「あんまり大掛かりにすると、私の祖父母の二の舞になると思うのよね。そりゃあ、父さんが組員集めて、ふるいにかけていけばいいでしょうね。でもなるべく内密に拘束したいのよ。相手が赤川弟だから」
「了解!」




