第37話 赤川断罪①
赤川のオッサン(爺さん?)の断罪は12月25日に開かれる白虎組の幹部会でされることとなった。
そこにはもちろん三代目・四代目・若頭・若頭代理・姐・若姐が出席する。あと、不測の事態の時のために蘭さんが準備することとなった。
「蘭さんのとこ、家族全員集合だね。新橋もドキドキだろうね」
「だろうな。俺だって大海や大輝がいたら、ドキドキが止まらないだろう」
「なんだ、私だって出席するのにぃ」
「いや、ユキはさぁ強いじゃん。鉄扇痛そうだったし」
「か弱いのにぃ」
頬を膨らましてみた。
「それよりさぁ、朔斗君が白虎組の若頭代理でいる事を赤川はどう思うんだかね?」
「逃がした魚は大きい?とかか?」
「それもあるだろうけど、なんかそこを突っ込んでくるんじゃないかなぁと思って」
「今あいつは『川野朔斗』だ。赤川とは無縁の人間。大丈夫だろう」
「大志にもドキドキしてあげなよ」
「男にドキドキはしない!」
いや、我が子とかの情は?
そして12月25日はやってくる。
「キリストの生誕祭だろう?そんな日に命を落とすことになるなんて、皮肉だよな?」とは大雄さん。
「うまくことが運ぶといいんですけどね」新橋。
「古狸は頭の回転は良さそう」大志。
「そして長生きよねぇ。絶対肝臓悪くしてもっと早く亡くなると思ってたんだけどなぁ。丈夫な肝臓を持ってるのねぇ」と蘭さん。
4人してけっこう好き勝手に言ってるけどいいのかな?
幹部会、強面のオッサンの集まり。一見さんお断りの料亭で行われる。
「いやぁ。四代目も立派になられて!先日は若姐とご結婚をなされたと?三代目も四代目のご年齢の時に姐さんと出会われて結婚なされましたよね。若姐は若頭の一人娘だとか耳にしたのですが?」
「何か問題あるか?」
大志、あんまり睨むと怖がらせちゃうわよ。今日の趣旨は違うでしょ?まぁ、茜ちゃんを守るのも重要なんだけど。
「俺から問題を提起するがいいだろうか?端的に言う。赤川!お前、薬に手を出したな?」
「何を証拠に?そのような言いがかりはよしてくださいよ~」
「まずは、何故この不況の中で俺の襲名直後から上納金が増えてるんだ?特に、直後の増加が著しい。姐が赤川の上納金の推移をグラフにしてくれている。見やすいだろう?」
ドヨドヨと他の幹部も騒めく。「何故減ることがあっても増えることは……。それも三代目の襲名直後に著しい」
「コレを俺らは白虎組へのアピールと見ている。自分の組の存在をアピール。ひいては姐に娘を据えたい。と。実際はこのユキが姐になっているわけだが?」
流石に赤川の顔色も変わってくる。
「俺達はさらに推理した。この金額の推移の仕方はオカシイ。前から少しずつでも懐に貯めていって、三代目が組を襲名したところで上納金にちょい出ししているのでは?と。」
「証拠が何もないじゃないかっ!」
「なぁ、赤川。うちの若頭代理わかるか?元・赤川朔斗だよ。今は赤川と縁を切って川野朔斗と名乗っている。こいつが赤川から表帳簿と裏帳簿の写しを盗み出してくれたんだよ。なかなかスリリングな仕事だろ?」




