第38話 赤川断罪②
「盗んだのか?窃盗じゃないか!」
「表帳簿と裏帳簿の二つが存在。二重帳簿。これも犯罪だな?」
赤川は顔を赤くして黙り込んだ。
「俺の姐は帳簿を読むのが得意でなぁ。両方でおかしかったところは‘その他の収入’と‘交際費の支出’だ。薬漬けなのは主にRRカンパニーの社員。バイトみたいな収入で仕事をごく普通の正社員のようにする。薬でハイになってるから、残業でも疲れ知らず。これが今まで表沙汰になっていない理由は、社員は必ず社員寮に入る事と言う決まりがあるからだ。家族も含めて。社員寮での食事にもごく少量薬が混ざっている。他にも赤川傘下の風俗店の客に薬が流れている。その場で使っているのだけど、店のホステスにもごく少量与えている。店のNo1.に薬を飲ませるようにするだろ?するとどうだ?客は必ず店のNo1.を指名するようになるんだ。それだけで店の売り上げは上がるだろう?」
「証拠!証拠は!」
必死だなぁ。
「「売ってました。最初はお酒に混ぜて少量。次からはドンドン量を増やしていったわ。もう私に依存して仕方がないってくらいに。店の売り上げもガンガン上がったわよ、そりゃあNo1.を毎回指名するんだもの。私もハイブランドの服とか靴・アクセサリーなんかで稼がせてもらったわよ。そうね、ちょっとは薬を体に入れてるかもしれないけど、私は依存してる感じはしないわ」って録音データがあるんだが?」
「そんなものは私を陥れようと作った紛いものだろう?」
「仕方ないなぁ。ご本人に登場していただきましょう」
私は地下牢からヒコさんと菅エミさんを連れ出した。
ヒコさん証言は幹部たちに衝撃を与えた。
「さっきの声、思いっきり私じゃないの!よく作ったとか言えるわね。みなさ~ん、そうよ。あれは本当の事よ!」
菅エミさんの証言は赤川への恨みがいっぱいだった。
「RRカンパニーって大きい会社だから信頼してたのに、社員が軒並み薬漬けって信じられないっ。でも牢で同じ房に入ってた旦那を見ると、薬の恐ろしさがわかるわよ。よくも私の人生に泥を塗ってくれたわね!私だってちょっとは薬漬けなんでしょ?もう嫌になるわよ。何てことしてくれたのよ!」
「と、証拠が揃ったけどまだ必要なのか?他の幹部はもう赤川を見る目が変わったみたいだが?」
ここまでやったんだから、赤川はいい加減諦めがつくだろう?と思うんだけどなぁ。
「三代目、どうして一見さんお断りのところで幹部会を行うかご存じですか?それは……貴方を裏切るためです!」
庭から床下から続々と赤川の手の者が出てきた。
「四代目は戦えるな?新橋は言わずもがな、若姐は?」
「茜ちゃんも鉄扇を使うよ」
だって、いざという時にって話してるし。
「あ~、アレか…痛そうだよな」
見たことがある大雄さんの感想。どんな武器でも当たれば痛いじゃん!
その他の幹部も三代目を守るために戦う事にしている。それにしても……一見さんお断りなのに、忍び込ませるって出来るの?それともこの店自体が赤川の傘下?




