第28話 時は流れた
時は流れ、無事に茜が医師免許を取得してすぐに大志は茜を姐に迎えた。予想通り政略結婚という話も出たけれども、大志と茜ちゃんはラブラブだし、そんな様子は全く見えなかった。
これで、医師免許を持っている姐さんという異質な姐さんが誕生することとなった。
「実戦経験がないから、あまり皆さんの役に立たないかもしれませんが、母にもまだ教えを乞い、ユキ姐さんにも白虎組の姐としてのあれこれを指導していただき、一生懸命やっていきます。これからもよろしくお願いします!」
という、非常に立派な挨拶を茜ちゃんはしていた。
……白虎組の姐としてかぁ。私の方が指導してほしいくらいだよ。組員と組を心から大切にすることかな?
今はカタギっぽい感じだけど、組員の前ではよく見る姐さんって感じで猫を被りまくるってくらいかなぁ?着物の着付けとか?
「母さん…母さんって茜さんが言うほど物凄い姐なの?」
なんて的を射た質問をするの?大輝。
「そうねえ、経理が得意だから傘下の組の横領なんかを発見しては大雄さんに報告して粛清してたけど、それがスゴイのかな?私にはわからないわよ。大輝が茜ちゃんに聞いてよ」
そんな大輝ももう15才。いい加減、ものの良し悪しがわかるようになって正直なところコワイ。この分だと大海の秘書になれるかな?
「甘いな茜。俺が速攻で妊娠させてやる!もう15年我慢してるんだからなっ」
「15年?9才の時から?」
「ああ」
そう言って、二人の部屋に消えていった。
あのカップルは本当に速攻で妊娠しそう。なんだか茜ちゃん大丈夫かな?本当に3日3晩部屋から出てこなそう。恐ろしい。
24才かぁ、私が出会った頃の大雄さんも24才だったわね。懐かしいなぁ。朔斗君はすっかり『川野朔斗』として白虎組にいついてるなぁ。まぁ裏切ったら死が待ってるけど。
朔斗君も優秀で大志の右腕になれそうかな?二人そろって大雄さんが留守の時に四代目と若頭代理をやってるのよね~。
大海も大雄さんの出社にくっ付いて会社の方に顔を出すようになったし、私としては寂しいな。
大輝はまだ義務教育中だからいるけど、秘書検定的には高校卒業の資格が必要みたいで、英会話もできるようなインターナショナルスクールの高校を探してる。そうすると入学が9月になるのかしら?
赤川はちょくちょくこの15年間でも白虎に手を出して来てるけど、全部返り討ち。組長のオッサン、長生きだなぁ。蘭さんのヨミが外れてる?
大雄さんの予定は今年の12月25日に赤川組崩壊ということをやってのけるらしい。証拠は揃ってるのかな?
白虎にある帳簿からわかる事からは赤川の収入源はよく分からなかったけど、わかったのかな?
大雄さんもなかなかの秘密主義で困るわぁ。今はそうだ三代目・四代目・若頭・若頭代理の4人で行動できるから結構できることが増えてるのかも。特に朔斗君が過去に赤川にいたことで、赤川の表帳簿と裏帳簿の写しを手に入れることが出来たのかもしれないわね。
朔斗君としてはかなりスリリングな仕事だったと思うけど。で、その帳簿から4人で色々と炙り出してるのかも。
私もその帳簿を見たいなぁ。欲を出し過ぎかなぁ?役に立ちたいんだけどなぁ。なんか最近のけ者みたいになってるから。




