第27話 大志の決断
大輝の誕生は白虎組全体に祝福された。組の中の女性の比率もちょっとだけ上がった。男性率が高すぎて、一人増えたくらいじゃ変化が乏しい。
そんな中、大志がとんでもないことを大雄さんに言ってきた。
「父さん、俺は本気だからな。俺は新橋茜と婚約したい」
「まあ、待て。お前の気持ちはわかった。茜はお前をどう思ってるんだ?」
「今のところ俺を想ってくれている」
確かにねぇ、貴重な極道一家の娘さんだし。でも、新橋はどう思うのかしら?
「お前と婚約って事は茜がこの組の次期姐ということになるんだが?その事も茜に伝えているのか?」
「母さんみたいな立派な姐になりたいって言ってた」
っていうか、ちょっと前までは医者になりたいって言ってたのに。
「今のうちから、茜に変な虫が寄ってこないように婚約をしてしまおうと思ったんだけど?」
「我が家は構わない。大海だって茜が兄弟…姉妹になるのは嬉しいだろう。大輝は今はよくわかってないだろうな0才だから」
「まぁ、殴られるのを覚悟で新橋家に行ってくるんだな。お前の覚悟を見せて来い!」
案の定、新橋に殴られたようだ。その場で蘭さんが治療したみたいだけど。
翌日、会社内で大雄さんと新橋で話になった。
「うちの愚息が悪い!」
「謝らないでください。ここは会社ですよ?」
「ここはCEOの執務室だ。ここでの会話は聞かれない。盗聴器の類があれば即エラーメッセージがPCに表示される。今は表示されていないから大丈夫だ」
「昨日は急に四代目がいらっしゃるから驚きましたよ。さらに用件がうちの茜と婚約させてほしいだったから、思わず殴ってしまいました。スイマセン」
新橋が頭を下げて言う。
「その場で、先生が治療したなら問題ないさ、10才で婚約って早くないか?せめて義務教育が終わってからにしろとか思うよな?それが正常だ」
「そうですね。あと、医者になりたいって言ってた茜が最近は立派な姐になりたいに変わったんです。医者と姐が両立してたら素敵だと思うんですけどねぇ。欲張りでしょうか?」
「医者の免許って何才で取れるんだ?」
「最短で24才と蘭から聞いてます」
「24かぁ。ユキが大志と大海を産んだくらいの年齢だな。俺を基準に考えるなよと言いたい。俺は組を継いだのが14才の時だったからなぁ。大志にも伝えとくよ」
「有難いです。あと、周りからは政略結婚だとか言われるんでしょうね。私が若頭である以上」
「そうだな。それはやむを得ない話だな、しかし茜には辛いかもな。それを大志がしっかりとサポートできればいいんだが…」
「あと、お約束をお願いしたい。茜が医師免許を取得するまで清い関係でいてほしいと。万が一!万が一でも茜が妊娠してしまって茜の夢が壊れることになってしまっては…」
「それは大志に善処してもらう他なかろう。手を出してしまったら、まぁアレだ。それだけ茜が魅力的だという事だ」
「善処と言っても、あなたの血筋ですからねぇ」
ジト目で見られた。




