第13話 組員と姐との関係
「「「おはようございます!姐さん!先生!」」」」
「おはよう、みんな。今日は体調が割といいから動けるよ」
「よしてください、俺たちの首が飛びます!姐さんには安静にして頂きたい」
大雄さん…過保護が過ぎますよ?
「皆さん、おはようございます。今日からこの家でお世話になります竹内蘭と申します。姐さんの医師をしています。よろしくお願いします」
「医師の先生か、それも姐さんの大事な客人。こちらこそ、お願いいたします。なにか不自由な事、不足なものがあればあっしらに言って下されば何とかします!」
蘭さん(昨日そのように下の名前で呼び合うようにと話がついた)はちょっと引いてる……。そりゃあ、大の男に控えられて、へりくだられたら普通の反応。初々しい。
「えーと、今日の姐さんの体調を診て、私が少しなら動けるって判断をしたんです。姐さんに何かあった時に困るのは私も一緒ですから。それに、妊婦さんは少しは運動しておいた方がいいんです。太りすぎは良くないんですよ!」
「「ははぁ、朝からなんだか勉強になるなぁ。流石は医師様だ」」
蘭さんは戸惑っていたけど、これが組での通常運転なので慣れていただきたいです。
「朝食の用意を久しぶりにするよ。今日から蘭さんが手伝ってくれるってさ。100人力だね」
蘭さんには組員の前では私が姐さんの猫を被ってるという事は伝えてある。
「それと、着物だと診察がしにくいそうだからしばらくは洋服になるよ。久しぶりだから、なんだか気恥ずかしいねぇ」
そんな私を蘭さんは微笑ましく見ている。
「本当はエッグベネディクトとか作れると格好いいんだろうけど、人数が多いからねぇ。ポーチドエッグだ」
「なんすか?そのエッグベなんちゃらとか、ポーチなんちゃらとか…」
「なんだよ?お前その名前すらも覚えられないのかよ?」
「お前はできたのか?」
「…できないけど」
「およし!エッグベネディクトってのは卵サンドみたいな?半熟の。ポーチドエッグはお湯に直接卵を割り入れるんだよ。各々ググんな!」
「「「へい!」」」
私の様子が、診察時とのギャップが激しかったらしい(後日談)。
私は朝食を作った時点でドクターストップ。
「あくまでも、妊娠初期ですのでこのくらいにしておきましょう。まだ悪阻も来てないという段階ですからね」
「そういうものですか?このまま悪阻なしでいきたいものです」
蘭さんの私を見る目がなんかさっきと違う。
「ユキさんって姐さんなんだなぁって感じです。組員たちの前にいるときはなんか気を張ってるなぁっていうか、息もつかずに走り続けてるみたいな?」
そうなのかなぁ?
「だから、今はリラックスして横になってください。お腹の子にもそれがいいんですよ!」
そっかぁ。




