第116話 外伝㉛ 三代目に相談しよう
「かなりヤクが出回ってると思うけど、サツに動きがないんす」
そういう話を聞くと、うんざりする。
サツの内部でやたらと正義感の強いやつを左遷したりしてるんだろうな。と察しが付く。国家権力だけにたてつくのが、こっちにはかなりのリスク。向こうさんからしてみれば、こっちが手を出したら、もう家宅捜索はしたいし、やりたい放題なんだろうな。
「家宅捜索なんかダメですよ!俺と大輝の大事なものまで押収されてしまう…」
なんだ?各種プレイに利用した服とかか?朔斗がコスプレプレイを楽しんでいるという噂話は三代目からも聞いているがマジなのか。
「あー、それとなぁ大輝とか大己に大翔。それと遊佐ちゃんもか?サツに連行されるんじゃねー?で、身体検査とか言って、あの乳を触り放題触るかもしれないなぁ。身体検査するのは女性だろうけど。女性なら女性で、嫉妬で傷つけるかもなぁ?」
「許さん!」
「朔斗は気にし過ぎ、家宅捜索なんてさせないから。そんなことになったら俺が三代目に殺される」
「ですね」
姐さんは無事かもしれないが、二人の生活の場をぐちゃぐちゃにされるのは三代目でもブチ切れる寸前だろう。
ヤクの取引方法が本とかDVDケースを使った感じだと、こっちはわからないから手が出せないんだよなぁ。フェイクの可能性もあるし、フェイクみたいな罠に引っかかったら家宅捜索で、俺の命が危ない(三代目による)。
どうしたもんかねぇ?
若い衆なんかはこっそりと裏DVDのやり取りをしてるし。俺にバレてるけど。
そもそも、取引方法はこの方法で確定しているのか?
俺だったら……そうだなぁ。最近荷物の配達が増えたから、それを利用するかな?配達員はバイトって聞くし。配達をして、代金は振り込みでやるのがベターかな?先払いになるけど。代引きって配達もある。こっちが確実のような気がしてきた。
架空の会社を作り、ヤクを入れるための箱なんかを用意。配達でヤクを運ぶ。代引きで箱に現金を入れてそのまま退散。
配達増えたからなぁ、ネットショッピングが増えたしその影響かな?
三代目に俺の構想を聞いてもらおう。
いや、だから三代目。その卑猥に姐さんの胸を触るのはどうかと思うんですけど?
「そうだなぁ、お前の考えも確かにいい。でもなぁ、『ヤクを入れるための箱を用意』ってとこが気になるなぁ」
「あんっ!」
「おお、もうちょっとで話を終わらせて二人で楽しもうぜ?」
自分の年齢を考えて下さい。えーと、75才はとっくに越えていますよね?
「用意するからには手配しなきゃなんなくて、サイアクそこから足がつく。そんなリスクを負うだろうか?」
「では、郵便局の小さい荷物ならコレで!みたいなのでは?」
「それだと完全に先払いになるだろう?新規の客はなかなかつかないな。アレも信用商売だからな。いいか?俺もユキと楽しみたいんだよなぁ。準備も万端だし?」
襖の隙間から見えたのは、ダブルベッド。布団派じゃなくなったのか…。
「ベッドになったんですか?」
「色々と楽しめるからなぁ」
そう言う三代目はまだまだ少年のような瞳の輝きをしていた。




