第103話 外伝⑲ 大恵の事情
大恵が焦ってるって言うけど、全くそんな心配はないと思う。
自分の母親が何才で結婚したと思ってるの?30才よ?
大志は早々に茜ちゃんと婚約するし、大輝も思春期で朔斗君と結婚を決めちゃったから、うちの残すところは大海のみ!ってこっちが焦ってたのよ。
幸いにして経済界のパーティーでケビンと出会って、結婚することになって肩の荷が降りた~!って感じだったけど(大雄さんは最後の砦……って言ってた)。
大恵はまだ19才でしょ?全く問題ないんじゃないの?今は白虎商事のCEOとしての基盤を盤石にしないとね!「若い女~、仕事できるのかよ?」って部下に舐められるわよ?
ばあちゃんが言ってることもわかるんだけど、周りがこう婚約だの結婚だの浮かれてるとなんだかね。日本人の特性なのかな?
と言っても、私はハーフだから天然で茶髪だし、両目とも薄い黒か。
うーん、父さんがSmith・Anderson international companyのCEOっていうのは経営をするうえで武器になるのかな?兄さんたちはSmith・Anderson international company の次期CEOとその秘書。Smith・Anderson international companyと業務提携してる白虎商事としてはプラス材料?
「それは、いずれこの会社がSmith・Anderson international companyに吸収されるという事ですか?」
と、部下たちが言う。母さんは業務提携の条件で決してこの白虎商事を吸収することがないようにと話をすすめたはずだけど…。
「やはり、若い女のCEOで七光りみたいなもので会社のトップにいられると迷惑ですね」
とか、部下に言われた。
「Smith・Anderson international companyとの業務提携の条件で決してこの会社を吸収しないようにという文言があります。なので、この会社がSmith・Anderson international companyに吸収されるという事はありません」
「そうは言ってもなぁ、やはり大海CEOのようなカリスマ性のあるCEOの下で働きたいと思うけど?」
「そう思うのならどうぞ今すぐに会社を出ていっても構いませんよ(英語)」
聞き取れないんでしょ?意味も解らないんでしょ?コレが現実なのよ。
「この会社はもっとグローバル化すべきです。英会話技術の習得は勿論、多言語だと有能ですね。有能な方にはそれ相応の給与が与えられます」
私は生まれた時から家庭内が英会話だったもの。英会話が普通よ。日本語会話の方が不自由な時があるわ。
そんな時は秘書の大翔が頼りになるんだけど……今は新婚旅行中かしら?
「これでもまだ私がただの無能な七光りの若い女だと思うかしら?大海CEOにこの会社を託されたのだけど?」
黙っているので、その後は放っておくことにした。
それからというもの、社内での大翔へのセクハラを働いた社員への罰則は厳しく(次期Smith・Anderson international companyのCEO秘書夫人だから)、大翔は大輝さんに鍛えられているのか秘書として非常に有能。大悟が子作りを控えてくれればなんだけど…。
社の株価もグーっと上がっていい感じ。このまま盤石化していくのが今の目標。
結婚?そんなのは今の私には無縁よ!




