前世の話は回避できないとわかってた
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「ずっと訊きたかったことがある」
昇格式を無事終えて、やっとのことでつかんだ初デートの最中…立ち寄った喫茶店でルカさんが唐突にそう言いはじめる。
先日行われた昇格式はつつがなく行われ、宴会も主役を忘れるほどの盛り上がりを見せて大変楽しかった。
が、しかし私の最優先はルカさんとの時間。やっとこさつかんだ今日のために珍しく新しい服を買った私としては彼の口から切り出された言葉にここから先は仕事の話の気配を感じる。
「すまない、二人きりでもないと話ができないから…」
謝るルカさんはバツが悪そうだ。彼の口ぶりからして話題は私の前世に関わるのだろう。
「…いいですよ、何が訊きたいんですか?」
仕方ないと思う部分もあるけど、多少不機嫌に返事をするくらいは許して欲しい。大切な話なのはわかるけど、今日のデートだって二人きりじゃなきゃできないんだから。
「君の前世について聞きたい。君はこの世界を絵物語として見ていたと言っていたが、僕が死ぬ以外には何を見たんだ?」
「あぁ…そうですね、私も漫画を最後まで読んだわけじゃないので全部は知らないんですが…」
やっぱり前世の話だったか、とは思いつつひとまず漫画の内容を思い返す。私が読んだのはどこまでだったかな…。
展開的にルカさんが死ぬ予定だった王城決戦編は中盤の盛り上がりの中でも大きなものだった。で、私はもう少し先まで読んでたから…
「王城決戦編…ルカさんが亡くなる予定であったところからもうケント様たちが旅に戻っているので、グロモアが仲間になっているか否かという部分だと思います」
「グロモア? 四天王のグロモアか?」
私は静かに頷く。グロモアというのは魔王アルバートを護る四天王の一人だ。
ディテールの細かい火星人のような見た目のそいつはいつも何故か発光していて、スライムやその亜種の不定形の魔物を統率しているキャラクター。
こいつが地味に厄介で、不定形の魔物の中には擬態をするタイプがいるから岩や木になりきって突然襲いかかってきたりする。
「ええっと、事前の説明としてこの体は本来ミカエラ様の役割を担うキャラクターでした。ケント様に恋をしてエルシィ様に嫉妬し、彼らの邪魔を繰り返した果てに魔族側の存在になります」
「君が…」
最近じゃイザベラの代打であるミカエラは話も聞かなくなったけど、それも作品としては間違っていない。そういう展開だからだ。
「彼女は魔王に取り入り、四天王であるグロモアを蹴落として四天王入りをします。そして追い出されたグロモアはケント様たちに助けを求め、一時的に仲間になるという展開でした」
「グロモアが密偵という可能性は?」
「私が見た限りでは、グロモアはミカエラ様との決着をつける戦いで身を挺して犠牲になり、その果てでケント様たちとミカエラ様は和解する…という流れでした」
グロモアは生粋の魔界育ちで、虐げられているスライムたちのために戦っているんだけど、勇者たちと行動を共にしていく中で己の視野は狭かったのではないか、と自身に疑問を抱くようになる。
実際スライムの類は知能が低い分魔族や人間を問わず多くの被害を出しては加速度的に増えていく危険な生物だ。
作中ではスライムと仲の良かった女の子が、ある日あっけなくスライムに餌にされてしまった流れでグロモアの心に疑問を抱かせる。
確かに強くはないしいじめられやすい生き物ではあるけど、本能だけで生きてる分脅威にもなるのが不定形の魔物。でもグロモアはそれを稀なケースの被害だと思っていた。
「ケント様たちの目的は『魔王討伐』とされていますが、物語の中の彼らは最後まで和解を目指していました。グロモアは己の視野の狭さを感じ彼らの行動に感化され、死にゆくのもケント様を護ってのことです」
イザベラとケントたちの戦いでイザベラは不死鳥を召喚し、自分の思いに応えてくれないケントを殺そうと向かわせる。グロモアはその不死鳥からケントを庇い、そして彼らに未来を託して散っていった。
「…そうか。僕も魔族に対する認識が甘いのかもしれない」
「漫画は俯瞰して物語を見るからそういうことが見えてくるだけで、実際は分からなくてもおかしくないですよ」
「そう、だな…」
この状況で魔族を思うってどれだけ優しいんだこの人…ルカさんがいるからこそいい方に向かう未来がたくさんあるといいと、私もつい願ってしまう。
優しい貴方が作る未来は、どんな形なんだろうか。
「話を戻そう。君が見た絵物語から見て、ここまで大きく逸れたような流れはあったか?」
「いいえ、私の存在と貴方が今生きていること以外は、何も」
「話の大筋を変えることはできない、と?」
「因果律が存在する限り話を大きく変えることはできないと言っていました。因果律の強制力からすれば、私の存在さえ代役が立つ程度のものでしかない」
そう、因果律の強制力の前に物語を大きく変えることはできない。ゲームの抜け技が出来なくされるのと同じように、この世界は漫画の通りに進むよう常に維持されている。小さなバグじゃ流石に逆いきれない。
だからルカさんだってもう死なないって言えないし、あのことだってきっと起きる。
「一応、今後の展開としてはケント様方一行が魔界に突入し、ミカエラ様との決着をつけます。そして…バインドによってエルシィ様が攫われ、洗脳を受けている描写までしか私は読んでいません」
思い返すと最悪なタイミングで私は死んだような。
王道系の少年漫画だしメインヒロインを殺すようなことにはならない…と思うから絶対にエルシィは帰ってくるって信じてるけど、どういう展開で彼女が帰ってくるのかはファン的に気になってしまう…!
ケントといい感じのシーンとかあったんだろうか。
「なんだって!? 今すぐ彼らに連絡を…」
「とって、どうするんですか?」
「!」
「因果律には強制力があるんですよ? たとえ彼らと連絡が取れたとしても、違うアプローチで運命は襲いかかってくる」
そうだ、強制力に逆らえるのは絶対じゃない。たとえ一度回避しても、その後で形を変えてもう一度降りかかる運命は存在する。
そしておそらくエルシィが洗脳されるイベントは必須事項なんじゃないだろうか。
私が王城決戦編そのものを起こさないようには出来なかったように、本来の物語の登場人物が強制力に逆らうのは無理がある。もしかしたらすでに勇者たちは連絡の取れない場所にいるかもしれない…それが因果律の強制力だ。
「それに、すでにケント様たちが魔界に突入していたら、私たちに連絡を取る手段はない…私たちにできるのは“信じる”ことだけなんです」
そしてこの戦いは、結局誰かがやらないといけないことで、その意思が本人たちに強くある以上止めることもできない。
「…僕たちには何もできないというのか」
「大きなことはできないと思います。私だって、貴方が貴方だったから命を救えたようなものですから」
「僕だから、とは?」
「言いにくいですが…死んでいても生きていても物語に大きく影響しない立ち位置、ということです」
「…」
ルカさんは何も言わなかった。まぁサブキャラって極端に言い換えたらそういうことだし、仕方ないと言えば仕方ない。
とはいえ、彼の中にあるもどかしい感情もわかる。先の展開がある程度わかってる私だって歯がゆいんだから。
唯一の救いは、この物語が少年漫画ということ。基本的にバッドエンドで終わらせる長期連載の作品は少ないし、直感的ではあるけどこの作品はそういった展開をしていくものではないと思う。
そうでなかったら、物語を壊してでも私が向かった方が良かったと確信できる。信じようって思える作品じゃなきゃ、ある程度でもルールに準拠して生きようとは思わない。
「しかし君のような存在は、それだけでも人一人生かせてしまうのか…」
「付け入る隙がなければそんなことはできません。正直奇跡なんです、貴方が今生きていることは」
「…」
「正直、本当は貴方が死んで生まれる物語もあった…私はカトレア様が心配です」
結局カトレアには何もしてあげられないまま、彼女は仲間と共に旅立ってしまった。それが私は不安で仕方ない。
ルカさんの代わりに彼女が死ぬなんてことは、万が一にでもあってほしくないから。
「カトレアが?」
「はい。カトレア様はあのとき、彼女を庇った貴方が亡くなって激しい動揺と共に魔力の暴走を起こします。それが一時的なパワーアップにつながり、のちの展開で調節できる力を身につけていくのですが…貴方は今、生きている」
「…」
「カトレア様の戦闘力が不足しているのではないかと不安なんです。私は彼女に何もしてあげられなかった、私のせいで彼女は力のきっかけを失ったのに…」
どうして何もしてあげられなかったんだろう。彼女がいないことに悲しむ人だってたくさんいるのに。
私は、私のわがままに責任が取れなかった。
「僕は、君がそこまで心配する必要はないと思う」
「!」
「あの子は負けず嫌いで意地っ張りで、その分信念の強い子だから。今のままでもきちんと強くなる」
「…どうして、そう言い切れるんですか?」
私の問いに、彼は優しく微笑む。
それは生前私が好きになった笑顔で間違いない。
柔らかくて包み込むみたいな、背中を押してくれる笑顔。
「長いことあの子を見ていればわかる。今でもカトレアは君に護られたことをさぞ悔しがっているだろうとね」
「…!」
私はカトレアの何をわかったつもりでいたんだろうと、彼の表情を見て思った。
長く彼女を見てきた彼と違って、私は漫画の中で切り取られた彼女しか見ていないのに。
「それに強制力も悪い方向にばかり働くことはないだろう。話を聞く限りあの子は相当重要な役柄に聞こえる」
「彼女はケント様たちの戦いに欠かせません。彼女はあの四人の中で前衛の要ですから。ケント様が道を拓きカトレア様がそれに続いて敵を薙ぎ払い、ネイサン様が陽動や補助で二人を支え、エルシィ様が全てを癒す…いつだって彼らはこの布陣で乗り越えてきた」
勿論様々な事情でパーティに欠員が出たりもするし、劣勢になることもあったけど、最後にはいつだって四人で敵に立ち向かっていく。その姿はいつだって見ていて心強かった。
「君がそういうなら問題ない。彼らは未来のある強い子供たちだ」
そう言って彼が見せた表情は、確かに遠くにいるカトレアと仲間たちを思っているのが伝わってくる。
優しい微笑みで、彼女たちの未来を信じているんだ。
あぁ、いいな。そうやって彼女はルカさんの中にいるんだ。
私もそうあれたらいいのに。
「? どうかしたか?」
「! いえ、すみません」
やばい、またぼーっと見てたのがバレてしまった。
なんとも恥ずかしい嫉妬だ。カトレアはルカさんにとって大切な家族なのに。
そうだ、わかっている。わかっているから羨ましいんだろう。カトレアの前で微笑む彼は誰より温かいから。
「そんな顔をしなくても、僕の恋人は君じゃないか」
「!!」
「カトレアにこんなことは言わない。彼女とはどこまでいっても家族だから。でも君は違う」
どう違うのか、尋ねてもいいのだろうかとやましい感情が心に生まれる。
そんなこと言ってないで自信を持てって話なんだけど、わかっているのに不安が心を突いて彼の言葉を求めてる。
だけど彼はつい内心で怯えたような私を見て小さく微笑んで、そして言葉を口にする。
「カトレアがいつか自立していくことは望ましいが、君にはいつまでも僕のそばにいてほしい」
「! そん…っ」
お、思ったより直球な言葉が飛んできて私は何も言い返せなくなってしまった。
恥ずかしくてなんて言ったらいいのかわからない。
嬉しいけど、なんて返したら彼は嬉しく思ってくれるだろう。
「君が僕に無関心になったとしても、僕は君を手放すつもりはない。それじゃあダメかい?」
「い、いえ…ありがとうございます」
お礼言うところじゃないこれ、多分だけど。
でもカトレアに向けるよりずっとずっと甘いあの笑顔を向けられてしまったらそれしか言えなくなってしまう。
こ、これはこれで心臓が…!
でも私それはわがままなんじゃ…!
「少しは信頼してくれるといいけど」
「信じてます…私は一生貴方を追いかけていくので…」
「はは、それはそれで重さのある愛情だ」
そう言って彼は軽く笑う。けどそんな軽く流すような反応でいいんだろうか。
普通に気持ち悪いと思うけどな、私の愛情表現的なものって…正直具体的な犯行に及んでないだけでただのストーカーだし。
確かに何回も好きだと言ったし、それは嘘じゃないけど、それはそれじゃないかなって。
「今度は何を考えてるんだ?」
「いやその、私の貴方への感情の向け方ってだいぶ気持ち悪いので…何がいいと思ってもらえたんだろう、みたいな…」
一文字口にするたびに言葉尻は小さくなって顔は俯いていく。言っててなんだけどこの話自分で自分の地雷を踏み抜いてるな。何やってんだろ私。
「本当にそう思うのか?」
「え?」
俯く頬に彼の掌が触れる。それは私の頬を滑り、私の顎先に彼の指が触れた時そっと私の顔を持ち上げた。
そして私の視界に映るのは、大好きな新緑の瞳。他の誰でもない、ルカさんの瞳。
「君の真摯な思いは僕の心を動かしてくれた。君が僕を思ってくれるその心が、僕の命を繋いだんだ。そして君は、今でも僕を好きだと言ってくれる」
「それは…」
貴方が思ってるようにいいものだといいけど、なんて考えてしまう。
気持ちに嘘がないから、綺麗であってほしい。せめて貴方の前では。
「確かに驚いたこともあったけど、君を信じたいと思ったことに嘘はない。君の思いだから、君のやり方だから君を好きになった」
「ルカさん…」
彼の言葉に目頭が熱くなる。
確かにやり方は間違ってたと自分でも思う。でも思いは間違ってなかったんだってわかることがこんなに嬉しいなんて。
「…っ」
涙ぐむ自分を必死に堪える。必死に、必死に。
そうしていたら、貴方の掌がまた私の頬を撫でた。
「案外泣き虫なんだな、君は」
「貴方の前、だけです…!」
「そうでないと困る。場所を変えよう、連れて行きたい場所があるんだ」
私は彼の言葉に静かに頷いて、差し出された手を取った。
確かにこんな場所で派手に泣いたら人目について騒ぎになってしまう。それは恥ずかしいし彼に迷惑をかけるので嫌だ。
ルカさんは行きたい場所があると言っていたから、そこに着くまでに涙がおさまるといいな。
***
彼の行きたい場所というのは、街の外れにある小高い丘だった。目が痛いほど眩しい夕日が照らす丘には転落防止用の柵と手作りっぽい雰囲気のベンチがある。
「おいで、セナ」
彼はベンチに迷わず腰掛けると、両手を広げて私を呼んだ。いやでもおいでって…
「…もしかして、そのお膝にですか?」
「そうだけど」
そう…だけど…?
迷いのない彼の肯定を聞いた瞬間、私の頭の中に宇宙が広がる。
推しのお膝に乗るだって?
乙女ゲームかこの状況は。何が起こっているんだ。
「いえそれは、ルカさんのお洋服が汚れてしまいますし…」
「構わないさ、大したことじゃない」
「は、はしたないのでは…?」
「二人きりでそれを気にする必要はあるのか?」
遠回しに回避したい気持ちが正論で全て論破されている。どうしよう、恥ずかしいから躊躇われるというのに。
しかし彼が広げた腕を下げる様子はない。ここまで彼が引かないとなると、逃げ場はないんだろう。
「…っわかりました」
離れているのはほんの数歩程度だというのに、彼に近づくのはとても緊張する。
だって至近距離に自分から近づいたことなんてないし、なんて考えながら近づいていって…やっぱり自分から膝に乗るなんて恥ずかしいことは、なんて躊躇った瞬間腕を軽く引っ張られて抱き抱えられてしまった。
「きゃあっ!?」
驚いて声を上げる私を彼が気にするそぶりはなく、まんまと私は彼の膝の上へ。ご機嫌な様子の超絶美麗な御尊顔が超至近距離でそこにはあり、あわやと悲鳴を上げる心臓は今にも止まりかかっている。
「膝に乗った程度でそんなに緊張することか?」
「緊張しますよ!」
「口付けまでしておいて今更だと思うけど」
「どっちも一緒ですっ!」
何かに比較できるわけがない。あっちもこっちも恥ずかしいことばっかりでおかしくなりそうだ。
「判断基準がよくわからないな…」
「そう言われましても…」
心臓が痛い。いやむしろそれだけで思考がいっぱいになったらよかったのに。
だって今私は彼の膝に乗っているわけで、そのせいで彼の少し低い体温が感じれてしまうし、めちゃくちゃいい匂いがする。石けんの香りだけじゃなくて、彼の香りなんだって思わせるものが鼻をくすぐって…やばいやばい私汗臭かったらどうしよう。
「!!」
頭の中がぐるぐるになっていたら、不意打ちで頭にキスをされた。確かに緊張で下向いてたけど! でもなんでキス!?
動揺した私が思わず頭を上げると、彼は私の顔を見るのを待っていたと言いたげに小さく笑った。
「よそ見しないで」
「よそ見って…貴方のそばにいてですか?」
「意識がどこかに行ってただろう?」
「う…」
それを言われてしまうと、というもので。
考えていたのが彼のことだったとしても、考え事をよそ見と言われてしまったら事実になる。
「今は二人でいるんだから、僕は君ともっと話がしたい」
「…ごめんなさい」
「わかってくれればいい、ありがとう」
そう言って彼は穏やかに微笑んだ。
対して、それを見た私は思考が真っ白になる。だからその笑顔は見惚れちゃうからダメなんだって!
彼は顔を真っ赤にして固まってる私を、まるで壊れ物でも扱うみたいにそっと抱きしめる。
それは温かく包むようで、どこか縋ってきているようでもあった。
「僕は贅沢ものだ、安心できる人と共にあれる」
「安心…ですか?」
「あぁ、君といると安心できる。君は必ず僕のそばにいてくれると思えるから」
「…」
安心か…確かに人間関係で大切なものかもしれない。一緒にいて安らげて、相手がずっと一緒にいるって思えるのってとても素敵だ。
ルカさんにとって私って、そういう相手なんだな…。
「ありがとうございます。そう言ってもらえて嬉しいです」
感謝を述べつつ、勇気を出して私も彼を抱きしめ返す。すると貴方が私を抱きしめる力が、少しだけ強くなった。
「…」
彼の言葉は、確かに嬉しい。すごく嬉しい…でもまだ私は安心できないでいる。
貴方の死の運命は、本当にあの瞬間で終わったのだろうか…そう考えないでいられないからだ。
確かにあの時私は貴方を護ることができたけど、因果律の強制力は必ずどこかに働いてくる。今を回避できたからって、他のタイミングで彼が死なないとは言い切れない。
かつてノワールは、確かに私に向かってルカさんの運命を変えられる可能性を示唆したけど、それだってあくまで推論だ。
だから、私は安心なんてできなくていい。全ての理不尽な死の運命から貴方を護り切ることができるなら。
私は貴方を護ってみせる。貴方が生きていてくれるなら、私が責任をもって幸せにしてみせるから。
ずっと、ずっと私は貴方といたいの。寿命という死が二人を分つその時まで。
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