5spoonfuls
魔法と発明が存在する世界の、
小さな田舎町にある喫茶店を舞台にした、
ほのぼのしてたい異世界転生ファンタジーです。
楽しんでいただけたら嬉しいです!
至らぬ点や不行き届きも多々あるかと存じますが、
何卒ご寛容のほどお願い申し上げます。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
フランの怒鳴り声が厨房に響き渡った。
すると、それに対抗するかのように、スイーツ・マスターDXが盛大な泡の噴水を打ち上げた。
ブシュウウウウウッ!!
「きゃああっ! だよぅぅっ!」
カルシティルは慌てて頭を抱えた。
「もう! 何なのよ、この機械!」
フランは叫んだ。
「スイーツ・マスターDXなのだ!」
ネオンは反射的に、ない胸を張った。
「名前を聞いてるんじゃないわよ!」
鬼の形相で放たれたフランの鋭いツッコミに、ネオンのウサギ耳がしゅんと垂れた。
そのとき。
コツ、コツ、コツ………。
厨房の向こう、カフェスペースから落ち着いた足音が聞こえてきた。
「………みなさん、無事ですか?」
厨房の入り口に、一人の男性が姿を現した。
淡い銀紫色の長い髪を後ろでひとつに束ね、眼鏡をかけた男性。
彼は、泡だらけの厨房を見渡すと、わずかに眉を上げ、眼鏡の位置を指先で直した。
「………これはまた、ずいぶん盛大にやりましたね………一体、何があったのですか?」
四人が一斉に振り向いた。
「チタン!!」
四人の声が重なった。
「またネオンの仕業!!!!」
フランが黒い尻尾をぴんと立て、泡を噴き出し続ける銀色の機械を指さした。
「このガラクタで、厨房が泡だらけになっちゃったのよ!」
「ガラクタとは失礼なのだ! ボクの天才的頭脳が生み出した最高傑作、スイーツ・マスターDXなのだ!」
ネオンが頬をぷくっと膨らませた。
襟足の左右で低く結んだミントグリーンの二つの髪が、勢いよく振り向いた拍子にふわりと揺れる。
「はあ?天才的頭脳ですって?そのご立派な頭脳で、忙しい朝の厨房を泡まみれにするなんて、凡人の私には到底思いつかないわぁ!!」
「うぐっ………」
ネオンは、悔しそうに唇をきゅっと噛みしめた。頬はみるみる赤く染まり、長いウサギ耳がプルプルと震える。
「チタンさん、実は姉さんの発明品が暴走して………」
セレンが一歩前に踏み出すと、後ろでひとつに束ねたミントグリーンの髪が、ふわりと揺れた。肩に届くほどの長さの毛束は、まるで絵筆の穂先のように先端が柔らかくまとまり、動きに合わせて小さく左右に揺れている。
「緊急停止装置を作動させようとしたのですが、制御回路が反応しないんです。主電源も切れなくなってしまって………」
「なるほど………」
チタンは顎に手を当て、機械をじっと見つめた。
スイーツ・マスターDXは、そんな彼の視線など気にも留めず、相変わらず泡を噴き出し続けている。
ブシュウウウッ!
「ふぇぇっ! また増えたよぅ!」
カルシティルが慌てて後ずさった。
しかし、その足元にも泡が積もっていた。
「わっ、わわっ………!」
つるんっ!
「きゃあっ!」
転びかけたカルシティルの腕を、チタンがすっと支えた。
「おっと。大丈夫ですか?」
「あ、ありがとうだよぅ………」
カルシティルはほっと胸をなで下ろした。
「でも、このままじゃ開店できないよぅ………せっかく焼いたお菓子も、全部泡まみれになっちゃうよぅ………」
その目には、うっすらと涙が浮かんでいる。
「心配しなくても大丈夫ですよ」
チタンは穏やかに微笑んだ。
「こういうときのために、私がいるのですから」
「………!」
カルシティルの表情が、ぱっと明るくなった。
このたびは、お読みくださり誠にありがとうございます。
何分にも執筆を始めたばかりの未熟者でございますゆえ、
誤字脱字や拙い表現、読みづらい箇所など、
至らぬ点も多々あるかと存じます。
お見苦しい点もあるかと存じますが、
何卒ご寛容のほどお願い申し上げます。
まだまだ勉強不足ではございますが、
一つひとつ学びながら、精進してまいる所存でございます。
今後とも温かくお見守りいただけましたら、
幸いに存じます。
引き続き、どうぞよろしくお願い申し上げます。




