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3.毒属性の毒と解毒

早速薬師組合に向かう。

「すいませーん」

なんか暗い。

冒険者組合には何人も冒険者がいてそれなりに騒がしかったが、ものすごい静かだ。

そして受付のお姉さんが優しそうじゃない。

「なに?」

「あのう、さっき冒険者登録したんですけど・・・」

「あー、回復薬はあげられないよ。2個目以降は買ってもらうから」

「え、いえ、ちがくて」

「は、違うの?多いのよ新人冒険者が1個貰ったからってまた貰いに来る奴、で、なに?」

「えっと、毒に詳しいなら、こっちに行ってみろって言われて・・・」

「うわ!毒に詳しいとか何?こわ!」

だめだ、無駄足だった。冒険者組合に戻って薬草採取とかどぶさらいの仕事でも見つけよう。

「ああ、そういえば教授が黄色大蛇の毒が欲しいって言ってたわね。取ってきたら買い取ってあげるわよ」

「え!本当ですか!」

「薬師組合は信用第一。嘘は言わないわ」

「ありがとうございます!取ってきます!」

「本気で言ってる?」

「はい!お金ないんで!」

「黄色大蛇って知ってる?」

「初めて聞きました!」

「はあ・・・。あのね、黄色大蛇に嚙まれると体が麻痺して動けなくなるの。そっから丸呑みよ、丸呑み!」

「はあ」

「まったく何の研究か知らないけど、麻痺毒が欲しいとか教授もどっかおかしいのよ」

「えっと、麻痺毒ならありますけど」

「あんたねえ、お金が欲しいからって嘘はよくないわよ、いったでしょ。薬師組合は信用第一」

「一応見てもらえますか」

って水も入れ物もないな。

もったいないけど貰った回復薬を麻痺毒にしちゃうか。

一瞬で回復薬を麻痺毒にした、たぶん。

それを受付のお姉さんに渡す。

「あんた何うちの瓶使ってるのよ!」

「すいません。入れ物がなかったんで」

「まあ、いいわ。教授んとこ持っていくからちょっと待ってなさい」

そういうとお姉さんは奥に入っていった。

ちゃんと麻痺毒になってるかな、てかどうやって確かめるんだろう。

鑑定か!教授と言われているくらいだから鑑定スキルがあるのか!

なんてことを思っているとお姉さんが飛び出してきた。

「ちょっとあんた!こっち来て!」

かなり焦ったお姉さんが俺を掴んでカウンターの奥に引っ張っていく。

奥の部屋に行くと初老の男性が「麻痺」していた。

「あんた、毒に詳しいのよね。これ治せる?」

「もしかしてさっきの麻痺毒飲んだんですか?」

「飲んだっていうか、ちょっと舐めただけよ」

「毒ってわかってて舐めます?」

「普通は舐めないわよ!そんなことするのこの馬鹿教授くらいよ!そんなことより治せるの?」

「やってみます」

たしか毒吸収ってできたよな。

飲んだ毒も吸収できるのかな。

『麻痺毒吸収』

かざした手にキラキラとしたものが集まってくる。

「げほっ!げほっ!」

「教授!」

「だ、大丈夫、大丈夫。本当に麻痺毒だったよ」

「何やってるのよ!バカ!」

ビターン!

教授が受付嬢にひっぱたかれた。

その後に続く説教をしばらく見守った。

とても間に入る勇気はなかった。


「さて、この毒は黄色大蛇のものかね」

「えーと、違います」

「やはり違うか!そうだと思ったよ。ではなんの毒かね」

「自家製?」

「君が作ったのか!」

うわ、受付のお姉さんドン引きしてる。

「昔からいろいろ研究してまして」

「すばらしい!この毒売ってくれ!」

「それはいいですけど」

「おい、君!金貨100枚持ってきなさい!」

「はあ?そんな金あるわけないでしょーが。毒に金貨100枚とかバッカじゃないの」

「何をいう。この毒にはそれだけの価値があるんだ。金がないなら君のカラダで!」

ビターン!

またぴっぱたかれた。

「なんでアタシがカラダを張るのよ!」

「すいません、言いすぎました」

教授よええな。

「あのう」

「おう!そうだった。君、どこに住んでる?」

「今日この街についたばかりで、お金もなく住むとこもまだ決まってません」

「なんと!これは好都合!君、部屋は空いてたよな」

「まあ、ありますけど」

「よし金貨100枚は無理だが、この薬師組合の建物は自由に使ってくれ」

「え!いいんですか」

宿げっと!

「構わん、構わん」

「じゃあ、お姉さんも自由に使っていいですか!」

ビターン!

俺もぴっぱたかれた。

「あんた調子に乗るんじゃないわよ」

「申し訳ありません・・・」

こうして俺は薬師組合に住み込むことになった。


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