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桜の木の下で  作者: 吉野美羽
春の章
4/7

初めての電話

彼女と連絡を交わした後、俺は先生の所へ通い絵の勉強に励んでいた。


夕方、くたくたになりながら帰宅し、早めの夕食をとり風呂へ入ろうと用意をしていた。


そんな時に携帯から、懐かしい音楽が流れた。


先生だろうか?


何か予定でも変わったのか?



ディスプレイを深く見ずに携帯に出た。





『こんばんは、夜分遅くにすみません。まだ、起きていましたか?』



先生ではなく彼女だった…。



「…早速何の用ですか?」


『もう、忘れたんですか?一緒に画材を買いに行く約束しましたよ…いつなら時間大丈夫ですか?』


忘れてた訳ではない…。


頭の奥に追いやっただけだ。


本当に行く気でいたのに多少驚くも、


「日曜日なら…暇です。」


『本当ですか?!ならあの公園に10時に…。おやすみなさい。』


「おやすみなさい。」



無機質な通話終了の音に普段は何も感じなかったが、何故か今日に限っては…


寂しい…。



そう思ってしまったのだ。

何故、彼女からの電話にこんな思いを感じたのだろう?



やはり、人と深く関わってしまうと



気持ちが乱れてしまう。



日曜日やり過ごしたら、彼女とは距離を置いておくべきだ。



乱された心を落ち着かせては



風呂に入ってそのまま布団で眠りについた。

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