第弐話 入学試験でやっちゃった
すみません…、遅れまくってます…。
翌日、セリーナは言われたとおりに受付へと来ていた。
ちなみに、ルークに王宮に招くと言われていたが丁重にお断りしアカデミーの近くの宿に泊まった。
朝になって校門に行くとルークとミアが待っていて「頑張って」と応援された。
そんなわけで、今から入学のための試験が始まる。
+++ † +++
第一の試験は筆記。
数秘学や文学等やり方さえわかればできるものに関しては簡単に解いていった。
問題は魔法学と歴史学だった。現代の魔法のほとんどを知らないセリーナにとってこの問題はまさに地獄だった。理論はいくら理解できてもどういう方法で発動しているのかがわかっていない。はっきり言ってボロボロだった。
歴史学は知らない500年間の歴史に関してだけなのだが500年より前の歴史自体があまり問題となっていなかった。魔法学同様にボロボロだった。
余談だが、魔法学の中には古代魔法に関する問題も含まれていてその部分に関してだけは完ぺきな解答をしていたそうだ。
第二の試験は面接。
聞かれる内容は「どうしてこの学園に来たのか」や「何になりたいのかな」等の普通の質問から、「武器は何を使っているか」「どういう魔法を使っているか」等のことまで聞かれた。
言えるところだけを答えつつ言えないところや言いづらいところはぼかしたりごまかしたりでやり過ごした。
またもや余談だが、面接を受けた時の受け答えがあまりにも綺麗すぎてどこの令嬢だと思われていた。
第三の試験は実技。実技を先にやるべきじゃ?とセリーナは思った。
まずは、教師との模擬戦。使うのは貸し出された木製の武器だが。ちなみに使った武器は斧槍型のものだ。
教師との戦闘では本気でかかってこいと言われたので本気でやったら教師が吹っ飛んで行ってしまいそのまま終了。
ちなみに、この戦闘での評価は問答無用で満点だった。
次に魔法試験。なんでもいいから使ってと言われたので、古代魔法でも定評のあった魔法をいくつか発動した。どれもこれもが高火力過ぎて学園が大きく揺れたりした。
ちなみに、この魔法の評価も満点だった。
余談ではあるが、戦闘を担当した教師は元Aランク冒険者であったとか。魔法のほうを担当した教師は使われた魔法の出来に感激しすぎており、セリーナが使った魔法が古代魔法とは気づいていなかった。
これにて、アカデミー入学試験は終了したのだった。
+++ † +++
そんなわけで入学試験を終え出て行ったセリーナは、ルークとミアと合流し街を歩いていた。
「入学試験どうだった?」
「筆記がちょっと危ない感じかな…」
「そう、でも大丈夫じゃないかな。話す感じそれ以外は大丈夫だったんでしょ」
「そうなんだけど…」
「いいじゃん。発表は明日だ。それまで、暇だろ?」
「そうね」
そう言って、街に繰り出した。
+++ † +++
セリーナたちがそんな感じで街を歩いていた時、アカデミーでは教師の中でも位の高い教授たちが集まって会議を行っていた。
「此度入学試験を受けたセリーナ・エインフェリアについての報告会議を開始したいと思いますが、皆様、資料は回っていますね?」
そう確認したのはこの学園の理事長であり、王宮付きの魔導師長でもあるカリエラ・エンブリッシュである。
「では、おほん。此度、入学試験を受けたセリーナ・エインフェリアですが、実技である戦闘・魔法に関しては担当教諭から文句なしの満点が出ています。理由ですが、戦闘では、始めた直後に模擬戦相手であったガンティス教諭が一撃で倒されております。魔法では担当教諭であるマリス教諭を驚かせるほどの魔力量と制御などを見せていますね」
話を聞いていた教授たちが一斉に騒ぎ出す。
話に出たガンティス教諭はここ最近入ってきた教諭だが、実力は冒険者ランクAという凄腕だ。むろん、少しは衰えてはいるものの、彼を一撃でしかも一瞬で倒せるものなどそうそういない。
次に、マリス教諭だが、これまた最近宮廷魔導師となった人物だが、魔法に関しての知識とその技能は魔導師長でもあるカリエラに継ぐとまで言われる人物である。そのマリスを驚かせるほどの人物などほとんどいないだろう。
そんな二人に満点を出させるセリーナ・エインフェリアとはどんな人物なのか。それこそ不思議なものである。
「静かに、話が先に進みませんよ。おほん。では、次に面接ですが担当者からは『どこかのお嬢様なんじゃないか』との声を聞かされました。調査を出しましたが、たぶん出てはこないでしょうが」
カリエラはエインフェリアという家名が貴族や王族の中にないのを知っていた。それに有名な商家なども把握しているカリエラの記憶にエインフェリアという家名は一度も入ってきていない。では、彼女はお嬢様ではないのだろう。
「では、最後に筆記ですがこれが問題でした。数秘学や文学等の基礎学は完璧でしたね。しかし、歴史と魔法がちょっと違う意味でひどかったんです」
「ふむ、どのようにひどかったのじゃ?」
聞いたのは、便宜上理事長代理であり校長でもあるパリオット・G・クルメティア。カリエラはすぐに答えた。
「歴史ですが聖女様の出てくる500年前の問題はすべてあっているのですがその後の500年は一つも正解がないのです。魔法に関してもそうです。魔法の基礎はできているのに現代魔法の問題はすべてバツ。ついでに古代魔法に関しての部分はすべてマルというおまけつきです
このような試験結果からこのセリーナ・エインフェリアを特待生として迎えることを検討したいのですが、よろしいでしょうか?」
「どういうことじゃ?筆記試験はひどいのじゃろ?」
「いえ、そこら辺はどうでもいいのです。後からでも教えれば済むことです。重要なのは古代魔法に関しての知識を多く持っているという可能性です。我々の中でもそれなりに古代魔法を研究しているものや使用できるものもおりますが、ずいぶん昔に廃れた技術です。なかなか、分からない点が多いのですよ」
「ふむ、では、古代魔法を扱えるかどうかの確認を本人に取り特待生として迎えるか、普通の生徒として迎えるかを検討しようかの~。では、カリエラ理事長そのようにお願いしますぞ」
「わかりました。ではこれにて会議を終了します」
そうして、アカデミーの会議は終わった。
このあと、セリーナのもとに連絡が入り、またいろいろ聞かれたのは言うまでもない。
そんな理由でセリーナは特待生としてアカデミーに入学することとなった。
テストが近いので更新が遅れます。
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