表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Lost13 無名の青年が無名で終われる物語  作者: JHST
第九章 冒険者、砦と相対する
217/240

②慣れるしかない

「さぁ、先を急ぎましょう」

 フォースィが木の枝に吊るされた蔓の結び目を指さし、一歩を踏み出す。

 蔓の結び目、それは道標である。


 リーダー達の話し合いにより、俺達のパーティは後衛へと回されている。等級の総合力が高いパーティ順に森へと入り、その後ろを追いかけていく。負傷等で先頭が足を止めても、後続が交代して先に進む。その際、外側の樹皮だけを残すように枝を折り、その近くに蔓の結び目を作る。そして、草が分けられた道を進めば、前を進んだパーティの方角が概ね予想出来る。

 らしい。


 俺達は各馬車から残った食料や水、回復薬を多めに受け取り、それを運ぶパーティの一つとして抜擢された。不満は残るが、全体の中で最も安全な位置でもある。参加者の中で最も新参者(ルーキー)である以上、文句は言えない。


「ふぉ、フォースィさん」

 大木が、いやその陰にいるアイリーンが力の無い声で言葉を送ってきた。

「ちょっと迂回して進みませんか?」

「駄目よ」

 リーダーが遠慮なしに提案を払う。

「遠回りすればする程、先頭との距離が離れていく。もしも、誰かが一秒でも早く助けを求める程の怪我をしていたら? 貴女は『死体が怖くて回り道していた』と言うつもり?」

「頼むぜ、先輩。俺より上なんだから………そもそも、それなりに見慣れているんじゃないのかよ?」

 半分揶揄う目的で、俺もその会話に乗る。

「今まで、魔物の死体ばっかりだったのよ! あったとしても、馬車に襲われた数人位で………あとは親戚のお葬式とか」

「あら、随分と頼もしい青銅級(ブロンズ)ね」

 いつものですます調から語気が強くなるが、即座にフォースィから皮肉を送られた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ