⑥中年の女神官と冒険解説職の男
「いいのか?」
「いいんだ。さっきも言ったが、こいつぁ、俺のケジメだ」
見せられた等級の色は白だが、彼の実力はそれに見合わない。その程度は俺も理解している。だが、だからといってギルドからの支援もなく、盗賊の一団と戦って無事に帰ってこられる保証はない。
「御心配なく。御主人様は、私が守りますので」
コルティがこちらに体を向け、目を細めたまま心配無用と示す。
「ま、そう言う事だ。心配するなって………あぁ、俺にもしもの事があったら、大金貨はコルティに払ってくれ」
「ししし、心配なんざしてねぇよ! 第一、そこは俺に譲るって言わないのかよ!」
「へっへっへ。言わねぇ」
ショーンの肩を揺らして笑う揶揄いに、俺は慌てて言い返す。コルティは、主人の縁起の悪い冗談に呆れて睨み付けるが、いつもの事なのか溜息を漏らして終わった。
「あら、随分と仲がいいのね」
フォースィがロロとアイリーンを連れて合流してくる。
「「んなこたぁない」」
俺とショーンが同時に手を胸の前で交差させ、首を左右に振って否定するが、フォースィに『はいはい」と一蹴される。
「それにしても、思い切った事をするのね」
腰に手を当てた彼女が、俺を飛び越えてショーンへと視線を向けた。
「たまには、悪くないだろう?」
「たまに、で済めばいいけれど」
彼女が鼻で笑う。
「………知り合いなのか?」
相田に挟まれた俺は左右の顔を覗き見る。
「「まぁ、それなりに」」
二人が同時に深い溜息を漏らす。
思ったよりも付き合いが長いらしい。




