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33.親子の対面

フレデリック王太子殿下が去ると、私達にまた重苦しい空気が流れる。


「フレデリック王太子殿下はいつもあの調子なのか。」


「…はい。」


「アンネリーナは会社経営のために、色々なパーティーにも顔を出しておいでです。フレデリック王太子殿下に初めてアンネリーナがお会いしたのは3年前、シーモア王国で私たちが初めて会社を設立するお祝いのパーティーでした。フレデリック様がアンネリーナに一目惚れして、その場で求婚をされたのです。その時から、ずっと今のような調子です。」


「…アンネはフレデリック王太子殿下を。。いや、何でもない。フレデリック王太子殿下とアンネが随分と仲が良くて驚いた。それに…あんなアンネを見たのは初めてだ。」


「フレデリック王太子殿下がいつもあの調子ですから、ついあのような話し方になってしまうのです。」



「アンネ、ジョエルは私の子供だよな。」


「…リオ様のお子様です。」


「ああ、やはり、そうなのだな。心から嬉しい。ずっと、会いたかったんだ。ジネットとの子供は相変わらず嫌悪してしまうのに、アンネとの子供だと思うと見たことも無いのに愛おしくて堪らないのだ。会いに行ってもよいか?」


「もちろんです。リオ様。今まであなたの子供を連れて逃げてしまい、本当に申し訳ありませんでした。」


「いや、それこそ私が守れなかったばかりに、アンネには本当に申し訳なかった。」


「多分、もうフレデリック王太子殿下も帰られてると思います。子供達を連れてきますね。」 


「いや、私が行こう。」



子供部屋に移動すると


「おかあたまっ!」とジョエルが元気いっぱいに走って、抱きついてきてくれる。


「よく来てくれましたね。」と抱きしめて、抱っこをする。


レティシアもよちよちとこちらに歩いてきてくれて、「ママ」と抱っこを求めてくれて、この上なく愛おしい。


シルヴァン様がレティシアを抱っこして、子供達はご機嫌だ。


「あのねっ、あのねっ」とジョエルが一生懸命お話ししてくれる姿が、お人形さんが話しているようで可愛らしい。



「子供たちの面倒を見ていただいて、ありがとうございます。下がって大丈夫ですよ。」


2人のメイドに声をかけて人払いをする。



ジョエルが「おにいたま、どうして泣いてるの?」とリオ様に声をかけた。


「ジョエルに会えたのが嬉しくて泣いているんだ。」


リオ様が泣きながら答える。


「おかあたま、どうして嬉しいのに泣くの?」


「嬉しすぎて泣いてしまうこともあるのですよ。」


「おにいたま、いいこいいこしてあげる。」


ジョエルがリオ様の頭を撫でようと手を伸ばすと、リオ様が「ありがとう。ジョエルは優しい子だ。」と言って、頭をジョエルに向かって下げた。


「どうして、おかあたまも泣いてるの?」


「お母様も、嬉しくて泣いてるのですよ。」


「おかあたまも、いいこいいこ。」


「ありがとうございます。あなたの優しさが嬉しいです。愛しています、ジョエル。」


「僕もおかあたま、あいしてる。」



「リオ様も、ジョエルを抱っこしてみますか?」


「もちろんだ。あぁ、なんて可愛らしいんだろう。」



「リオおにいたま、肩車して!」


「リオおにいたま、高い高いして!」


「あのね、あのね」


楽しそうに遊ぶジョエルを見て、レティシアもリオ様のもとへ行き、私も含めて4人で遊び始める。


リア様にたくさん遊んでもらって、ご機嫌なジョエルと、幸せそうなリオ様を見ていたら、また涙が出てきた。



たくさん遊んで、そろそろ夕ごはんの時間になった。


「リオ様は夕ご飯は召し上がられてから、帰りますか?」


「そうするよ。ありがとう。」


食事はいつも子供達と一緒に食べている。

毎日子供中心の生活だ。

慌ただしいけど、幸せな生活。


「リオおにいたま、またあそぼうね!」


「ああ、必ずまた遊ぼう。私とジョエルの約束だ。また明日も来る。」


そう言ってリオ様は帰って行った。

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