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11.ジネット嬢視点

リオネル様に初めてお会いしたのは私達が10歳の時だった。


リオネル様の美しさに、一目で恋に落ちた。


すぐに婚約して、リオネル様が王太子になり、将来は王太子妃になるのだと希望に満ち溢れていた。


あの忌々しいアンネリーナという女がリオネル様の前に現れるまでは。



スタンリー公爵家に生まれた私は、欲しい物は何でも手に入った。

気に入らない人間がいれば、遠くにやることも簡単だった。

人も物も自由自在。

リオネル様という王太子ですら、私を大切にしてくれる。


女性に興味を示したことの無いリオネル様が、令嬢を生徒会に誘った時は驚いた。

その令嬢は生徒会に入り、訓練場でも訓練を始めた。

伯爵令嬢の分際で、私のリオネル様に近づくだなんて許せない。

あの女をいじめるように指示をしたから、すぐに目の前からいなくなると思ったのに、あの女は生徒会に居座った。


叩いたり、蹴ったり、転ばせようとしても、無駄に運動神経のいいあの女はみんな避けるから、教科書を破いたり、落書きしたり、水をかけたり、言葉でいじめた。


あの女と仲良くする令嬢も、みんないじめてやった。

徐々にあの女は孤立していっていいきみだと思った。

あの女をいじめるほどに、優越感に浸れた。



いじめられても生徒会の活動を続けているあの女にイライラしていると、信じられないことに、リオネル様があの女を側妃にすると言い出したのだ。


リオネル様が私にあんな口をきくだなんて、全てあの売春婦のせい。

お父様と国王陛下が、あの女を側妃に認めただなんて、おかしい。

私はすぐにお父様に抗議した。


「お父様!アンネリーナをリオネル様の側妃にするなど嘘ですよね!?」


「既に決まったことだ。」


「なぜです!?私は正妃になるのですよ。」


「ジネットが正妃になるから、アンネリーナ嬢は側妃になるのだ。」


「意味が分かりません。なぜそんな事を認めるのですか。」


「逆に、なぜアンネリーナ嬢を側妃に認めない?国王陛下も第一王子を産むのは正妃になるジネットだとおっしゃっている。アンネリーナ嬢はジネットが王子を無事に産むまでは、子供ができないように薬を飲ませる。リオネル王太子殿下も了承している。それの何が不満だ。」


「嫌です!リオネル様の妃は私1人だけです!売春婦など、さっさと始末してください。」


「ジネット、私はリオネル王太子殿下との間にジネットが第一王子さえ産んでくれればいいのだ。これ以上、王家に圧力をかけるのは無理だろう。アンネリーナ嬢を側妃にとは、リオネル王太子殿下が強く望んでいる事だ。」


「リオネル様は、あの売春婦に騙されておいでなのですよ!」


「アンネリーナ嬢は性格も良く、優秀な令嬢だと聞く。ジネットはアンネリーナ嬢をいじめているそうだね。もっと仲良くしたらどうだ。」


「そんな、お父様も売春婦に騙されておいでです!たかが伯爵令嬢ごときと、私が仲良くなど、するわけがありません!」


「そうか。とにかく話は以上だ。私も仕事中なんだ。また後で話そう。」



お父様も、あの売春婦に騙されるだなんて。。

本当に使えない!

絶対にあの売春婦、許さない!


あと2ヶ月もしたら、王立学園を卒業して、私はついにリオネル様と結婚する。

そうしたら、私は正妃だ。

王太子妃になったら、あんな忌々しい売春婦は追い出してやる。

どうやって追い出してやろうか。

いっそ、殺してしまおうか。

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