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帰宅 振り返り

家に着く。


静かな部屋。


靴を脱いで、そのままベッドに腰を下ろす。


一日が、やっと終わった。


「……疲れた」


小さく呟く。


でも——


嫌な疲れじゃない。


むしろ、少しだけ重い。


頭の中に、今日のことが浮かぶ。


アムネ。


スイ。


くまちゃん。


グレイ。


それぞれの顔。


それぞれの距離。


(……ちゃんと、馴染めてるのかな)


ふと、思う。


会話はした。


笑った。


でも——


“そこにいるだけ”になっていないか。


少しだけ、不安になる。


ベッドに倒れ込む。


天井を見上げる。


静か。


何もない時間。


だからこそ、考えてしまう。


(……あの二人)


アムネと、怪獣。


今日の帰り道。


自然に並んでいた姿。


当たり前みたいに話して。


当たり前みたいに一緒に帰って。


あの距離。


あの空気。


(……いいな)


ぽつりと、心の中で思う。


長い時間で出来た関係。


気を使わないでいられる相手。


無理に話さなくても、隣にいられる感じ。


少しだけ——


羨ましい。


目を閉じる。


(……でも)


ゆっくり、息を吐く。


最初から、ああなれるわけじゃない。


分かってる。


今日だって——


ほんの少しだけど、距離は縮まった気がする。


スイが笑ってくれたこと。


くまちゃんが話しかけてくれたこと。


アムネが当たり前みたいに隣にいたこと。


グレイが自然に受け入れてくれたこと。


全部、ちゃんと残ってる。


(……もう少しだけ)


自分からでもいいかもしれない。


無理にじゃなくていい。


少しだけ。


ほんの少しだけ。


踏み込んでみる。


(……明日)


どうなるかは分からないけど。


今日よりは、少しだけ。


近づける気がした。


目を閉じる。


静かな部屋。


その中で——


ほんの少しだけ、


明日が楽しみになっていた。


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