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悪堕ち魔法少女。世界に復讐を誓う~「魔女」と断罪され世界に全てを奪われた少女。敵だった"魔王少女"たちを復活させ人類への復讐を誓う~  作者: ケイ


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現代兵器④

現代兵器。その無力さをまざまざと見せつけた、如月 夕日とペルセフォネ。

F15J型戦闘機は一機残らず、撃墜あるいは玩具となり人々の心に絶望という名の種を植え付ける。


闇に染まり機銃掃射で人々を撃ち抜いていく意思もたぬ闇色の機体。そして、意思を持ちながら"守るべき存在の命"を狩りとっていく闇に縛られたパイロットたち。


もはやそこに、救いはない。

パイロットたちは半狂乱になって笑いを響かせ、発射スイッチを押し続けることしかできない。 


その光景。

それを、夕日はまるで喜劇を見るような目で見つめる。


そしてーー


「ねぇねぇ。見えてるんでしょ?」


何者かに問いかけるような呟き。

それを響かせ、夕日は姿の見えぬ"気配"へと意識を向けた。


「夕日、理科のお勉強の時にならったの。風景の色を真似っこして天敵の目から逃れるやつ……えっーと。あっ、擬態だぎたい」


「……」


夕日の側。

そこに戻り、ペルセフォネは何もない場所を見つめる。


「ペルちゃんもわかる? ほら、あそこ」


灰色のビル。

それを指し示し、夕日は色と同化した"小型無人偵察機サーチドローン"を凝視する。


その夕日に合わせ、ペルセフォネもまたそこへと視線を向けた。


二人の視線。

それを受け、サーチドローンはその場から離れようとする。


正確な遠隔操作。

それを利用して。


だが、そのサーチドローンの元へと夕日は瞬時に移動。


そしてその機体を"潰れないように"そっと掴みーー


「んーと。これがカメラ?」


そう声を発し、サーチドローンを真正面から見つめる。

その顔に好奇を宿しながら。


そしてレンズに顔を近づけ、夕日は無邪気に言い放った。


「見えてるんでしょ? ははは。どう? 今の気分は?」


レンズの向こう側。

えらい人がたくさん居るであろう場所に映像を届ける高画質高品質のカメラ。


それに向け、夕日は言葉という名の憎悪を届ける。


「いっぱい死んだよ。次はどうしようかな? 夕日はね、もっともっと魂が欲しいな。このぐらいじゃまだまだ足りないの」


ペロリと舌を出し。


魔法少女みんなの仇は夕日がとる。お前ら……じゃなくて。人間ぜんぶを根絶やしにしてね」


慈悲も情けない笑顔。

それをたたえ、夕日はカメラへと「えいっ」と拳を叩き込む。


粉々になり。粉末となって下界に降り注ぐサーチドローンの残骸。


それを見送り、夕日はペルセフォネへと声をかける。


「ペルちゃん」


「なんだ?」


夕日の元。

そこに佇み、応えるペルセフォネ。

その表情には夕日と同じく慈悲の欠片もない。


死雨デスレイン


「降らせて欲しいのか?」


「うん。夕日、あの雨大好き」


「駄目だ」


「えー。ペルちゃんのいじわる」


ぷくっと頬を膨らませる、夕日。

その様は年端もいかない少女そのもの。


だが、ペルセフォネは淡々と言葉を返した。


「アレでは絶望が足りない」


「ぜつぼう?」


「そうだ。死雨デスレインでは一瞬で奴らは死ぬ。だがそれではーー」


眼下を見つめ。


「この魔王少女わたしが面白くない。ただの死ではない。絶望を伴った理不尽な死。それこそが、わたしたちの最高の贄となる」


冷酷に言い放つ、ペルセフォネ。

その姿に夕日もまた、賛同する。

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