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モフ神様と森の中  作者: 南人
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甘納豆とモフモフ天使

 ♪テレッテテテテ テレッテテテテ テレッテテテテテテテ テ テ テ テ♪


 皆さんお馴染みの3分クッキングのテーマ曲が頭の中で鳴っております。


「――このまま弱火で豆が柔らかくなるまで煮ます。で、柔らかくなったのがこちらになります」


 ――ウン、よく聞くフレーズを自分が言ってる事に思わず笑いそうになったわ。

 只今、イブリンさんの家で『甘納豆』の作り方を教えているのよね。


 何故こうなったかというと、試験的に売って貰った『甘納豆』→今までに無かった甘味→女性や子供に大ウケ→本格販売決定→疲れに効く事を知った男衆にも高評価→冒険者の目に留まる→大量受注→他のおやつ作りに支障が出る→モフ神様がキレる前にレベッカと相談して製造販売を委託する事に→作り方を伝授←イマココ


 イブリンさんが住むネネイ村はコレといった特産品が無かった事もあって村長からも是非ともと懇願されたのよね。

 元々モフ神様――もとい『精霊王』――への信仰も厚い村だった事もあって『精霊王の小豆』を扱う事をモフ神様も快く許可してくれたしね。


 教えるのはイブリンさんを含め、村の奥様方5名。

 獣人族のモニカさんとコレッタさん、人族のカリナさんにドワーフのシェリーさん。

 モニカさんは赤茶の大きな耳とフサフサの尻尾が魅力的な赤狐族のお姉さん。大柄のコレッタさんは灰熊族の豪快なおば様で、カリナさんは息子のお嫁さんなんだって。そしてやっぱりシェリーさんの旦那さんは鍛冶屋をやってたよ。


「――後はザルに広げて、程よく乾いたら『シュガー』をまぶして出来上がりです」

「結構時間が掛かるんだにぇ~」

「火加減の調整と風魔法を使えばもう少し短縮できるかもね」


 その辺りは魔法を使い慣れてる皆さんにお任せします。て言うか魔法超便利。目から鱗だわ~。私も今度から魔法使ってみよっと。


「それじゃあ一息いれましょうか」

「あ、おやつに『和菓子』持ってきたのでよかったらどうぞ」


 持参したのはおはぎに餡ころ餅、あんこ団子、なんちゃってどら焼。ゆくゆくはこれらも教えようかと思ってる。モフ神様も小豆文化が広まるのを楽しみにしてるみたいだし。


「あ、これってイブリンが言ってた『おはぎ』かい?――ん~んまいねぇ~!」

「この『餡ころ餅』も小豆なんですね~」

「色んな楽しみ方があって、どれも美味しい~♪」


 バタン!

 ズドダダダー!


 皆でワイワイやってたらドアが開いて小さな塊が3つ入ってきたかと思うと、その内の1つが私の胸に飛び込んできた。


「わっ!びっくりした~……こんにちはツェーンくん」

「ボクも食べにゅ~」


 可愛くおねだりするのは、以前たっぷりモフらせてもらったイブリンさんの下3匹の1匹、茶トラの男の仔。

 あの時、名前付けをお願いされてドイツ語の8、9、10を表すアハト、ノイン、ツェーンって名付けたのよね。因みに三毛ちゃんがノインだよ。

 奇しくも大福の本名――ヴァイス――と同じドイツ語由来になっちゃったけどね。あ、その大福はモフ神様とお留守番です。

 最近、我儘に手を焼いていたから丁度やって来たゼフィさんにドラゴン式の躾をお願いしてきたよ。ふっふっふっ…たっぷり絞られるがいい。


「おいち~♪」


 クリクリのお目々をキラキラさせて和菓子を頬張るツェーンくん。まだまだ片手に乗る位の大きさで可愛いが過ぎる。我儘な大福とは大違いだわ。


「サチねぇ、おいちーのありあと。だぁいしゅき♪」


 ――天使だ。モフモフの超絶プリティーな天使が目の前に居るっ!


 魂を撃ち抜かれた私は暫く使い物にならなかったとレベッカ達に呆れられたのは言うまでもない。


 ツェーンくん、恐ろしい仔っ!

閲覧ありがとうございます。

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