リーナ再来
マリーさんのポーションやレベッカの転移石を購入するために久しぶりにリーナがやって来ました。
2人が創る物は西側にある幾つかの主要な街の冒険者ギルドで販売してるんだけど、抜群の効果があるから大人気で直ぐに品薄になるんだって。
「ようやくダンジョンの宝箱で特大のマジックバックを入手出来ましたの。これで心置きなく買い物が出来ますわ。もちろんサチさんの和菓子もいっぱい購入しますわよ」
最初は友達だしタダでって思っていたら、そういうのはキチンとした方が良いとお叱りを受けてしまった。うぅ…年下の子に説教される私って……リーナがしっかりしてるだけにヘコむわ~。
因みにリーナのお気に入りの和菓子はみたらし団子。特にあんこたっぷりバージョンを幸せそうに食べる姿はこちらも幸せになる癒し効果抜群です。
「それにしても……暫く会わない間に随分と面白い事になっておりますのね」
「面白いって…酷くない?!」
「にゃはは~ドラゴンの乳母にスライム戦隊……確かに面白いにゃ~」
レベッカまで……泣いていいかな?
「けど、リナリナの方も楽しそうにゃ事ににゃってるのにゃ~」
そうなのよ!何と今回は同伴者が居るのよ!それも獣人の男性!
モフモフのケモミミにケモシッポですよ皆さん!
以前、イブリンさんが住む村に行った時に何人かの獣人の姿は見かけたけど、ほとんど交流無しだったからね。モフモフ好きとしてはちょっと興奮しておりますよ。
名前はアーノルドさん。銀狼族の獣人で今はBクラス冒険者だけど近々Aクラスに昇格するんだって。
銀狼族っていう通り、短めに刈られた銀髪の上には大きめのケモミミ!お尻にはフッサフサの狼の尻尾が!
モフラー魂がウズウズするわ~!
「『疾風の銀牙』と言えば将来Sランクも夢じゃにゃい若手の中じゃ一番の有望株にゃ~」
「……煽てても何も出ないぞ」
「にゃはは~ルド坊にせびる程落ちぶれてにゃいにゃよ」
「坊はやめてくれよ。相変わらずだな、全く……」
「それにしてもトムトムが冒険者辞めてギルド職員ににゃるとは思わにゃかったにゃ~」
話を聞くとレベッカがリーナに紹介した冒険者からの伝でコンビを組むことになったんだって。アーノルドさんの相方だったトムトム――もといトムクルさんともレベッカ達は面識があったらしい。
……案外世間って広いようで狭いのかもね。
そのトムクルさんはリーナと同じく人族の魔法剣士で近接戦が得意なアーノルドさんとは10年近くコンビを組んでたんだって。そのトムクルさんからもお墨付きを貰うリーナってば凄いわ。
「新しいダンジョンが本格稼働するってんでギルドも人手不足で困ってたからな。専属の教官になって新人育成するんだとさ」
「あ~マリマリ師匠が探索したとこにゃね」
トムクルさんが年齢的にそろそろ――と言っても35歳だって。この世界じゃそーゆー年なのね――って思ってた所に新しいダンジョンを管理運営するギルドの職員募集は渡りに船だったんだろうね。
「調薬するのに時間掛かるから今日は泊まってくにゃ~」
「なら食料を調達してくる」
「私も行きますわ」
「積もる話もあるだろう。一人で大丈夫だ。任せておけ」
不敵な笑みを浮かべて出ていくアーノルドさんを不安げに見送るリーナ。
「やっぱり面白い事ににゃってるにゃ」
レベッカの呟きに激しく同意したのは言うまでもないのでした。
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